3節 安らかに凍れ
ミルキーウェイの周りにも人がたくさん倒れている。残りの人たちを襲おうと氷のハンマーを無数にぶつけるところだった。
「無攻化」
それらの半分は止めることに成功した。
「お兄さん、殺ったのですか?」
「……メアさん」
例の野球バットを持ったあの弟がメアちゃんを守って自分の体に細長い氷の刃を突き刺された。体を浮かせた彼は悲鳴をあげたかと思ったら、頭を静かに垂らして動かなくなってしまった。真下に例の野球バットだけが地面にそっと落ちた。
「ふふふ。面白い」
「面白い?あなた、女の端くれなら母性を持ってよ!!」と弟の姉である女の子が言う。
「いいね、その絶望の顔」
ミルキーウェイの煽りに乗せられて彼女は野球バットを手に取り、襲いかかろうとしていた。私はその前に彼女の前に立ち、彼女の邪魔をする。
「どいて……いや、どけぇ!!」
「死ねって言われて死ぬとでも?」
「うあー!!」
彼女の野球バットが私の顔をめがけて飛んで来る。それを刃が丸く尖った何かがそれを止める。
「姉御!!」
その先にいたのは鎌を持ったセロリアさんだった。
「まったく。お姉ちゃんだからと言って弟のことを思うのは分かるわ。でも自我を忘れないで」
「あなたに何が分かる?」
「分かるわよ。だって私もお姉ちゃんだから」
セロリアさんは彼女の胸を鷲掴みにし、力強く揉む。
「ちょっと……ひゃう……やめて」
「やめないわ。だってあんた、止めたらまたやる気でしょ?」
「しまひぇんでふゅ……んん……」
私はその光景をじっと見ている。
「お兄さん、何を鼻伸ばしてるのです?そういうのがいいのですか?」
「メアちゃん、違うからね?そのゴミを見る目やめてくれないかな?」
「ゴミじゃないです。空気を見る目ですよ」
「俺、消滅した!?」
私たちのやりとりについに怒りを達したのか、声を荒らげるミルキーウェイ。
「あんたら、いつまで私を待たせる気?早くしないと……」
「メアちゃん、これを回復する魔法ないかな?」
「あるけど、その灰色の真珠が白くなるのはないですがいいですか?」
「承知」
彼女は私に壊れた剣を渡すように促すと、「キュアメルヘン」と言って眩しい光を右手に一瞬輝かせると黒い剣が復活していた。
「ありがとう」
「その件は……貴様、何者だ?」
「俺は不運に悩ませられた人間だ」
「お兄さん、そこはビシッと言えばいいのに」
メアちゃんは私を振り返って言う。
「ふっ、甘いな?フリーズンハンマーパレード」
無数のハンマーが私たちを包む。
「同じ罠にはハマらないです。助けて、ビックリベア!!」
大きなクマが現れる。そして守るだけかと思ったら氷のハンマーを大きな手で掴んだ後、口に含んでいく。
「ぬいぐるみだから湿るのか。なるほど」
「兄さん、奴の出す氷は任せて。あとは……」
「サンキュー、メアちゃん」
私は全力疾走でミルキーウェイの近くに走って行く。彼女は氷を私にぶつけようとするが、メアちゃんの人形が湿らせたり拳や蹴りなどで砕いて防ぐ。
「人間ごときが!!」
「安心しろ。そして安らかにそのまま凍れ!!”ナチュラルディサスター”!!」
剣が彼女の体を真っ二つに斬った。そして彼女は光とともに散った。氷の塵が太陽に照らされて輝いて見える。そんな塵の先にジョルダーさんと風を使う神が激突していた。




