イベント -準備を整える者たち-
「くっそ!!あいつら条件に従わないんだ!!」
私はブレイブカード内に作ったレギオンルームの中で怒りを露わにし机の上の荷物を吹き飛ばした。
既にある程度のカードは集めた、いずれも強力なカードばかりだ。だがまだあと一歩何かが足りない…そして何よりもメンバー集めが困難を極めていた。
まず初めに頼ろうと考えた攻略組など強力なトッププレイヤー達、彼らはいくら提示してもこちらの仲間になることはなかった、中級のカードゲームにも思入れの無い単なる利用者のライト層の一部を取り込むことには成功したがそれでも戦力的には低い。あの攻略組たちがあちらの…炎皇の手勢に回ることも無いだろうがそれでも確実にレギオンとしての地力の差が出てしまう…何より自身の元からの配下たちのカードゲームプレイヤーとしての能力が低いことが厄介だ。まだまともに戦えるのはヨコザキくらいで他は期待できない。これは信頼できる兵がこの戦では使えなくなったということと同意義だ。
「こうなったら相手のチームを脅すか…あるいは消しますか?少なくとも多少損害を与えればこの勝負から降りて不戦勝とすることができるかもしれません」
ヨコザキがそんな進言をしてくる。だが私はそれを一蹴した。
「ばかもの!!そう簡単に強硬手段にでるな!この勝負はチャンスなんだ!相手は自身のプレイヤーにボディーガードぐらい付けているだろう。もし仮に成功したとしてもことが迅に知れ渡ればすべて無駄骨になる…その手は他に選択肢がなくなった時だけだ」
ヨコザキの手が有効であることは認める…だが現状ではリスクが大きい。こちらが優位に立っていないこの状況でやれば商談を取り辞めさせられてそれで終わりだ。そんなことをしたらなぜわざわざゲームの準備をしたのかすらわからない状況になる…だが現状打ている手がないのも事実…悩んでいる私の元に訪問者があった。それは一番最初にチャットを送りコンタクトを計った…担い手と呼ばれる者たちの内三人の者たちだった。
彼らはこちらに多くの利をもたらしてくれた。その一人の紹介によって炎皇に強い敵愾心を持つ、トッププレイヤーを二人仲間にし、そしてソロプレイヤー一人を紹介された。
…そしてその中の一人からあるカードが渡される。それはこの世界で三人しか持つものがいないとされる強力な最上級レアのカードだった。
仲間…そして最強のカードが揃う。もはや憂いはない。
(準備は整ったこれだけの戦力があれば小細工を労せずとも勝てる。待っていろ幻堂 迅!お前のVRの技術はもうすぐ私のものだ!!)
こうしてこちらの側も全ての準備を整えたのだった…。




