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隻眼の竜  作者: 白木
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治療

 日下部氏が満面の笑みを称えた。矢内は頭を下げると、そのまま、小谷の所に鳩時計を取りに行き、鳩の帰りを待つ事に・・。

 時計はAM11時になった。放鳩されてから、既に5時間が経過している。今回の500キロレースのコンディションは良いようで、分速の出る事が期待されていた。

 そこへ一人の訪問者があった。何と、町田だった。


「ど・・どうしたの?町田さん」


 矢内が聞くと、


「今日はレースなのね?」

「ああ・・今日は500キロレースの当日で、御免・・そろそろ戻って来る時間が迫ってる」


 ところが、町田が


「私も、見学させて貰って良い?」

「え・・ああ」

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