第十六話 契約
あははは・・・今日中に三話投稿したいと思っております・・・・
戦闘シーンを考えるだけでこんなにかかった挙句、完成度はとても低い。
あらまぁどうしましょう(´・ω・`)
とりあえずシロさんはさいつよ。
そしてヴォルカノンとギグ以外の空気っぷり
後半は二話と大差ないです。
私はこの勝負に勝つことは絶対にできない。
能力封じで能力を封じることで、
クリスト、アイリス、デルス、ラルミ、グリサール、ミーノ、エルラウニーを大幅に戦力ダウンすることは出来るし、
来る者拒まず去る者去らさずで逃げられなくすることもは出来る。
でも私は攻撃手段を持っていない。
故に勝つことは出来ない。
しかし勝つ必要はない。
要は皆をクロの場所に行けなくすればいいだけ。
あの能力を全員にかけるには9分かかるけどこの状況を先延ばしには出来る。
ただ残っているギグとヴォルカノンに耐えさえ出来れば・・・
「能力は残っていたか。ということはまともに戦えるのは俺とヴォルカノンだけか」
「ふんっ、能力を封じられただけで情けない奴らだ」
彼らに能力封じの恩恵は低い。
ギグの能力を封じれるだけで万々歳ってとこかな。
ヴォルカノンは能力に頼らない怪力を持っていたはずだ。
能力を使った方が強くなるとはいえ、この二人の身体能力は他の大天使に比べ高いのだ。
それに他の大天使だって能力が使えないだけで弱いわけじゃない。
私も大天使だったら問題はなかったのだけど、今の私じゃ能力なしだとすぐ負けるだろう。
出し惜しみなんてしないけどねっ。
「まずは俺から行くかっ」
ギグは私との数十メートルの距離を一瞬でなくし蹴りを繰り出してきた。
すかさずわずかな瞬間移動でギグの後ろに移動した。
だけど予測していたのかすぐにヴォルカノンの腕が振り下ろされてきた。
「その行動は読んでたぜ!」
「ごめんね、もう一分たったんだ」
予測を予測していた私はヴォルカノンに固定を発動した。
途端にヴォルカノンは石像みたいに動かなくなってしまった。
「っち!俺たちの知っている能力が全部って訳じゃないのか!」
「この能力自体はよく使っているんだけどね」
皆には言ってないけど能力封じは本来効果時間が決まっている能力だ。
ならばどうやって永続にさせているのか?
固定を使って能力を発動している状態に固定する事で永続化させているに過ぎない。
「あなたは一体能力をいくつ持っているのですか・・・」
「内緒、だよっ」
「でも連続発動は出来ないようだね。さっき一分と言っていたし恐らくそれがリキャストタイムだと思う」
おっとっと、失言失言。
「なるほどな、そうやって俺たちを止めるって訳か。
どうりで攻撃手段のない今のシルロットでも勝負を挑むわけだ。
そうと決まればこっちも全力で行かせてもらうっ!
クリストアレを使え!」
「分かりました!」
クリストが懐から何か白い物体を取り出すと、地面に放り投げた。
「皆さん、気をつけてくださいよっ!」
クリストが作ったものだったら私には効かない、が何か嫌な予感がした私は
もったいないけど自分に固定をかけた。
白い物体が地面についた瞬間。
ソレは眩い閃光を放ちながら爆発した・・・・。
「・・・・神聖な爆発を食らって無傷、ですか。
相変わらず私たちとは桁違いな人だ」
煙が晴れてそういったクリスト含め他の皆は無傷だった。
「あぁ、そういえば聞いたことがあるね。
天使には効果がなく、天使以外の生物にダメージを与える道具を研究していたとか。
クリストが作ったのは私には意味が無いから、技術だけで完成させたって事なんだけど。
思ったより天使たちの技術は発達していたんだね」
私はあまり他の天使たちとは関わっていなかった為、
あまり詳しくはないのだけど。
結果的に嫌な予感は当たっていた。今の私は人間だ。
先ほどの爆発を食らっていたら死んでいただろう。
「しかしアレが効かないとなると俺たちはジリ貧、だな」
「シル姉流石だよっ」
「あんたは何応援してんだい!」
「いや~正直侮っていたよ。今の無慈悲ちゃんなら勝てるかもと」
「これは困ったな・・・」
「妾もう帰っていいかの?」
「帰ることも出来ませんわよ、どうせ来る者拒まず去る者去らさずが発動してるでしょうし」
どうやらさっきのアレが切り札だったらしい。
「流石にクロを狙われると分かっている状況で見逃せないからね。
皆にもヴォルカノンの様になってもらうよ」
私はまた道具を使われないようにクリストに固定を発動した。
後は私が皆を止めていくだけかな。
最初は焦ったけれど、思ったより上手くいってよかった。
そんな安堵をしていると、
「シルロット、どうやら天は俺たちに味方したようだ」
ニヤリと笑ったギグ。その視線をたどると
「な、なんで!!」
クロが居た。さっきの爆発の音を聞いてやってきたのかもしれない。
フワッ
風が流れたと思ったらギグがクロに詰め寄っていた。
そして腕を・・・
ダメッ!!!
私はわずかな瞬間移動でクロの目の前に移動してクロを庇った。
「し、シロオオオオオオオ!?!?」
クロの悲鳴が聞こえた。
クロは、無事かな・・・
何か皆が言っていたけど聞こえなかった。
だけど
「おい、シロ!しっかりしろよ!!」
クロの声は聞こえた。どこも怪我をしていないようだ。
「よか、た。無事、なんだね」
「シロのおかげでな。だけどシロが・・・」
クロは皆を睨んでいた。
皆は何かを言っているようだがよく聞こえない。
「なんだって!?俺が悪いだと!何を言ってるんだお前ら!!」
クロの声は聞こえるから別にいいかな・・・。
と思っていたらクロの叫びが聞こえた。
言葉から考えるに私が恋をしたからこうなったと言ってるのかな。
「・・・・・は?」
うんうん、驚いてる。そうだよね、禁忌とは言え恋をしたら処分されるなんてね・・・、
「そんな・・・・俺のせいだなんて・・・・」
クロが俯いていた。私の状況が自分の所為だと思っているのかな・・・。
クロと私の様子を見て考えなおしてくれたのか、皆はどこかに去っていった。
ヴォルカノンの固定を解除したのもあるのかな?だといいな。
「シロ・・・俺はどうしたらいいんだ・・」
もうちょいで私は死んじゃうけど、最後くらいクロと話しながらがいいよね。
「ごめ、んね・・・今まで正体、隠しちゃってて・・・」
「別にそれはいいんだ。でも俺のせいで・・・俺さえ居なければ」
「そんなこと言わないで!!」
私はつい強い声で叫んでしまった。
「あい、つらに言わ、れちゃったけど・・・・私はあなたのことが好き。大好き。
ずっと、ずっといっしょに、いたいぐらいに・・・。
最初にあった、時は、監視するためだったんだけど、ね。
クロとの、日々を過ごす内に、好きになって、たんだ。
わた、しはクロを好きになった、ことを、後悔なんて、してないし、これから先、死んだって、後悔なんて、しない。
だから、そんなこと言わ、ないで?」
「わ、わかったよ」
うん、だったらいいんだよ。
「ねぇ、クロ。クロは、私の事、どう思っ、ているの?」
こんな状況だけど、いやこんな状況だからこそかな。
クロがどう思っているか気になった。
「俺だってシロの事が好きだ!
だけど俺は黒髪だから、シロは好きになってくれないと思ってて。
だったら今の関係でいいんじゃないか、そんな風に思っていたんだ!
だけど、だけど・・・・」
クロは泣きながら呟いていた。
でも、
「よかった。両想い、だったんだ・・ね」
私はとても嬉しかった。
こんな事になっているけど、あぁ恋って良いなと思えるぐらいには。
だけどどうやら時間は残ってないみたい。
せめて・・クロに・・・
「クロ・・・私はもう、限界みたい。だから、最後に私の、お願いを、聞いて・・・」
「あぁ・・・任せろ」
「ありが、とね。クロ、には・・不死不殺に、なってほしいの・・・」
クロには死んでほしくない。
だからクロに不死になってもらう。
だけど代償として不殺とならなければならない。
不殺で生きるのは辛いと思う。それに
「シロの願いだったら何にだってなってやる!」
この願いはただの私の我儘。
だからクロが聞いてくれてよかった。
後は、仕上げをしなければいけないけど、ちょっと恥ずかしいな。
「クロ、私とキス、しよ?」
やっぱり恥ずかしい。顔が赤くなっていそうだ。
だけどクロも顔が赤くなっていた。お揃いだね。
「ほら、せっかく両想いになったんだし、ね?」
本命は違うけど、そう思っているのも本当だしね。
「そ、そうか・・・。わ、わかったよ。キス、しよう。
あ、一応言っておくが初めてだからな!!」
あははは、私はつい笑ってしまった。
「私だって初めてだよ」
そう言い、私は目を閉じて待った。
別に私から行ってもいいんだけど、やっぱりこういうのは男からの方がいいと思う。
「シロ、好きだよ・・・」
「わたしも、好き、だよ・・・クロ」
そうして私はクロとキスをした。
初めてのキスは当たり前だけど、血の味がした。
ちょっと残念。
だけどこれで、純血の契約が出来た。
思い残すことは、やはりクロを残してしまうことだけど、
私の体はもう光を放っていた。時間がないのだろう。
「クロ。私を、好きになってくれてありが・・と・・・ぅ」
最後にそう言い残して、私は光となって散っていった・・・・
簡単!今回のまとめ!
一見普通のキス。が実は・・・
今話により二話に結構な修正が入りました。
今思えば誤字脱字程度の修正なら許されるのだろうけど、物語に修正入っちゃって大丈夫なのかと心配になってきました・・
能力説明
今回出てきた能力を説明しちゃうよっ
来る者拒まず去る者去らさず
所謂○○ホイホイ。一定範囲内に結界らしきものを作ります。
外からは入れますが、中に入ると出れません。
わずかな瞬間移動
視界に映る範囲内ならどこでも瞬間移動出来る、劣化瞬間移動。
固定
チート能力。
能力固定で永続化できちゃうし、空間固定でヴォルカノンを戦闘不能にしましたし、状態固定で無敵になれますし・・・
例のノワールの能力補助もこれですね。
ただある程度デメリットはあります。
状態固定をずっとかけておけばいいじゃん。
と思えますが、それをすると成長しなくなるため(笑)シロは態々外しています。
ま、成長期の間ずっと固定の状態(制御できなかったため)
で過ごしていたのでもう遅いですが・・・
それと瞬間移動系と併用出来ません。
クロを庇った時も本来なら傷ひとつ付きませんが
わずかな瞬間移動で移動した直後ですし、リキャストタイム一分もありましたからね。
ま、もう出てこないチート能力なんで気にしなくていいです。
純血の契約
これは次回
さて、話には出てこなかったけどまだシロさんは能力を持っているので説明しちゃうよ!!
無慈悲な処刑人
シロに命乞いをした場合死にます。
が、大天使は命乞いなんてしませんので・・・
悪魔を捉える鎖
名前落ち。悪魔にしか効果はないので出せませんでした
聖結界
・・・多分次回
今回出なかった能力が主に悪魔に恐れられる理由です。
実際にさいつよなシロさんでしたとさ。




