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18/18

異世界パパ、初めて乳幼児のお風呂を体験する

オレは、ゆっくり温まってからお風呂を出る。


オレはそっとルナを抱き上げた。


「よし……次はルナだな。

初めてのお風呂だぞ……ゆっくりな……」


ルナはスヤスヤ眠ったまま、

ぽよん魔法の余韻を残している。


ソルは湯の中からワクワク顔で覗き込む。


「ルナちゃん、ぽよんしたおみずに入るんだよ~~!!」


(ぽよんしたお水ってなんだよ……

もう名称が定着してるじゃん……)

オレはゆっくりルナを湯に近づける。


ルナの足先が湯に触れた。


ちょん。


その瞬間──


ルナの顔が “?????” になる。


完全に未知との遭遇。


ソルは爆笑。


「ルナちゃん、かお~~!!

おもしろ~~い!!」


ルナは湯にゆっくり浸かり──


にこぉぉぉぉぉぉぉ……


と、とろけるような笑顔。


「きゃっ……きゃっ……」


(……かわいい……

かわいすぎる……

お風呂の力で赤ちゃんがとろけてる……)


ソルが言う。


「パパ~!

ルナちゃんのあたまも、あらうの~?」


「そうだな。

汗かいてるし、ちょっと濡らしてやるか。」


オレはルナの頭をそっと支え、

手で湯をすくって──


ざばっ。


ソルが叫ぶ。


「パパーーー!?

みみ、ふさがないとーーー!!」


「えっ!?

耳ふさぐの!?

そんなルールあるの!?

誰が決めたの!?

文明の法律!?

赤ちゃん法!?

知らんぞそんなの!!」


ソルは湯の中で慌てて両耳を押さえるジェスチャーをする。


「こうやるの~~!!

こうやって、みみをぎゅってするの~~!!」


「いや、知らんて!!

誰も教えてくれなかったて!!

ババァ女神も説明書くれなかったって!!

老眼で読めなかったって!!」


ルナは──


びちゃっ。


頭から湯をかぶり、

一瞬固まった後──


ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!


ソルが大慌て。


「ルナちゃん~~!!

みみ~~!!

みみ~~!!」


オレはテンパりながらルナを抱きしめる。


「ごめん!!

ごめん!!

オレの知識が足りなかった!!

耳ふさぎ知らなかった!!

誰も教えてくれなかった!!

ババァのせいだ!!」


遠くの空間の裂け目から、

ババァ女神の声が聞こえた。


「わしのせいにするな!!

老眼じゃ!!

老眼が悪いんじゃ!!」


(聞こえてんのかよ!!)


オレは、何とか耳を塞いで初めての入浴ミッションを完了した。


「それにしても、気持ち良かったな。」


「‥‥うん!ソル、お風呂好き~!!」


「‥‥だろ!?作って良かったな。ありがとな。ソル・ルナ。」


「‥‥うんっ!!」


オレ達がお風呂から上がってしばらくした後、ババアの悲鳴が聞こえるのだった。


「あっつぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」


(‥‥ふっ‥‥入る前に、きちんと温度調整しなきゃ、ただの釜茹でになるに決まってるじゃん‥‥)


「‥‥老眼で説明書見えなかったから仕方ない。」


「‥‥パパ?何か言った?」


「‥‥いいや。何でも無い。さて、寝ようか。」


「‥‥うん!パパ、おやすみぃ~」


「ソル、ルナおやすみぃ~。」


そう言うと、朝まで爆睡‥‥


————出来るわけが無かった。


3時間おきに、ミルクだのオムツだので起こされ、気付けば朝日が昇っていたのだった。


ソルに揺さぶられて起こされるオレ。


「パパ〜!おなかすいた〜!」


(……寝たばっかりなんだが……

3時間おきのミルクとオムツで、もう脳が溶けてるんだが……)


目をこすりながら起き上がる。


「……朝ごはんか……」


ルナを起こさないように、そーっと寝室を出る。

ソルは元気いっぱいで、足をぴょんぴょんさせている。


(このテンション、どこから湧いてるんだ……?)


キッチンへ向かうと──棚はスッカラカン。


「……食材ゼロかよ……」


困ったときのソル頼み。


「ソル……朝ごはんって、どうしてたんだ?」


ソルは満面の笑みで答える。


「鶏舎で、鶏さんから卵もらうの〜!」


「……鶏舎?」


「うん!いっぱいいるよ!」


嫌な予感しかしない。


ソルに手を引かれて外へ出る。


「ここだよ〜!」


ソルが指差した先には──


巨大な木造の鶏舎。


まるで体育館。

いや、村の集会所レベル。


そしてその中には──


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