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月明かり、星の光

これも無理やり途中で切りました。10枚に到達すれば、『潤んだ瞳の輝き』に載せます。



 空を見上げた。月が明るく笑っている。やがて月は恥ずかしそうに雲に隠れ、また顔を出す。ビルたちの群れのその間を風がひゅうひゅうと騒ぎ立てる。ガラス張りのビルの窓には月かげが、雲のさえぎりに暗みを帯びたり明るんだりして映っていた。遥かにかすみ見えるだけの山々、そこに流れ星が渡った。瞬く間のことだったが、ひとすじのラインを描きながら勢いよく一心不乱に山にぶつかっていく星の流れは凄まじかった。都会ではめったに観られない光景に、敏感な腕には鳥肌が立っていた。

 一つ、二つ、星を数えていた。三つ目を見つけた頃にはもう空には星がない。都会の空はそんなだった。だから田舎に帰る際の夜の空を見上げる時は胸が躍った。

 初めて田舎の夜空を見上げたのは小学校の三年生の夏休みだった。一人で特急雷鳥に乗って田舎へ行った時だった。夜空を見上げると、星がいっぱいだった。(了)

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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