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昭和の終わり、アイススケートを

時代を感じますね。

「天皇陛下、歩いてはったで」

 昭和天皇の崩御を知らせるために友人に電話をかけると受話器の向こうから返ってきた声がそれだった。

「いや、あれ、ビデオ」と僕は添えた。

 六十四年続いた昭和という時代に幕が降りた。昭和最後の一月七日、前日からその電話口の友人と難波にあるアイススケート場へ行く約束をしており、落ち合う時間を告げて僕は受話器を置いた。

 テレビをつけると本当に天皇陛下がまるで今もご存命かのように元気に歩く姿が映っていた。その日は一日中悲しみを伝えるニュースでテレビの全チャンネルは独占されていた。

 学校指定の白の無地のスニーカーを履いて、駅に向かうとすでに友人は来ており、こちらに向かって手を振ってきた。

「おう」

「おう」

 お互いに一番短いであろう、OとHだけで成り立つ挨拶を交わした。(了)

ありがとうございました。

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