結晶種のこと
暫くして食堂に着いた。コックさんには豚丼を頼んでおいた。
「まず、更新の仕方なんですけどこれは簡単です。更新とカードの黒い丸に本人の指を置きながら言えばできます」
因みにカードは保険証みたいな感じだ。
「なんで1日に一回しか出来ないんだ」
「更新にもエネルギーが必要でそれが1日に1回分しかたまらないらしいですよそれ以上にも貯められないようになってますけど」
「でも何で最初は大掛かりな機械が必要だったのにこれはカード1枚でいけるんだ」
「詳しくは知りませんが、基礎データが無ければ大量のエネルギーが要るらしく、2回目以降は前回との反応の違いから逆算するとか」
「んじゃ、早速やってみる」
カードの黒い丸に指を置きながら「更新」と言った。
すると軽く光って、こげるような音と共にカードの表面の印字が変わっていった。
「ええと、前より2つ増えてる。1つ目は《特異技能スキル化》これは説明するまでも無いよな。2つ目は《特殊物質加工師Ⅰ》これはたぶん目を変えたのの影響で出来たんだと思う」
「恐らく加工できない特殊物質を加工できるようにするスキルでしょう」
「Ⅰはたぶん体内で尚且つ特殊物質にしたり存在強度に戻したりしかできないってことだと思う」
「その内進化しそうですね」
「たぶんこれで魔眼化をダメージ無しでできるようになるな」
「それは良かったのですけど、1つ話しておかなければいけないことがあるんですよ」
「何かあるのか」
「世界には結晶種と呼ばれる完全に突然変異から生まれる種類の生物がいます。こいつらは魔法も物理攻撃も効かない特殊物質には及びませんけどかなりの存在強度圧縮して出来た特殊結晶という結晶を体の表面の一部に持っている種族がいる」
「そいつらは強いのか」
「恐ろしく強いです。また結晶種になった生物は特殊物質を一定割合以上体内に吸収すると物質種つまり特殊物質で体が出来た半生命体になります」
「また結晶種は特殊物質を食べて強くなるので魔眼持ちなどを良く狙います」
「どんな感じで狙うんだ」
「獲物を見つけた肉食動物みたいにですね」
「後、結晶種は近くにある特殊物質または特殊結晶を感知するんですよ」
「つまり向こうから狙ってくるって訳か」
「でもトムの持ってる剣なら結晶無視して叩き斬れますからそんなに心配しないでくださいね」
「そうかなら安心だ」
「でも、もしその剣を喰らわれたらおそらく魔王様すら赤子ね手でひねるように倒す正真正銘の化け物が生まれるので注意してください」
「分かった。気をつける」
「それでは私は用事があるのでここで帰りますね」
「今日は付き合ってくれたありがとう」
「自分から付き合っているんですから気にしないでいいですよ」
「でもありがと」
「そうですか。では」
そう言ってノアさんは帰っていった。
その後、ゆっくり豚丼を味わい食堂を後にした。
そこで新しく得た真眼の能力を試してみることにした。
眼をつぶり自分の部屋の前のドアをイメージした。眼を開けると想像通りドアの前にいた。
眼の能力でアーロンを視てみたがアーロンは既に寝ているようだ。
そのまま寝ようかと思ったが、今日は結構運動したことを思い出し風呂に入ることにした。
ただ沸かしてないらシャワーだなと思いながら風呂場に入ると、丁度よさそうな湯加減に沸かされた風呂があった。
何故かそこにあった石鹸などは気にせずゆっくり入った。
風呂から出て寝室に向かうと、シャーリーがいた。
「今日はお疲れ様でした。寝室の用意はもうできています」
「ありがとう。でもお疲れ様って」
「さっきアーロン様が寝る前にトムは今日初戦闘で疲れてるだろうから直ぐ寝れるように準備しといてやっといてくれとおしゃられましたので」
「そうなのか。それじゃあ直ぐ寝ることにする」
「分かりました。おやすみなさい」
「お休み」
そお言ってトムはベッドにダイブした。




