研究室へ
よし、少し掛け声をかけて立ち上がった。横に立てかけてある剣も忘れない。
「それでは着いて来てください」
「ノワさんこれどうやってつけるんですか」
剣帯のつけ方をノワさんに聞いた。
「なかなか面白いですねこれ、調節すれば腰でも背中でもつけれるように成ってますよどっちにしますか」
背中が良いがあまり実用的じゃないって聞いたことがあるな、でも良いか使う予定無いし。
「背中でお願いします」
「わかりました、まずここを…」
一分後、剣を装備し終わった。
「ありがと、助かったこれつけ方わかんなかったんだ」
「来た時それ着けてませんでしたか」
「いやさ気付いたら服装とかいろいろ変わってたんだよね」
「変わってたって…」
あれノワさんが動揺してる。
「それでは今度こそ行きましょうか」
「わかった」
ノワさんについて医務室を出た。
「今からどこ行くの」
どんなとこで調べるんだろ。
「この城の研究室です、と言っても現在、何か研究していると言うわけではありませんけど」
「検査の道具でもあるの」
ごっつい機械かな。
「はい、そう言えばトムあなたはこれからどうするつもりですか」
答えに悩むが。
「予定ではここら辺にどうにかして住むつもりだけど」
「この城に住んではいかがですか、先ほど魔王さまにも許可はいただきましたし」
もし魔王が暴走でもしたときにすぐとめれるほうがいいか。
「ありがたいけど俺,何も出来ないぜ」
「問題ありません、魔王様をこの世界で唯一破壊できるイレギュラーな存在のあなたを知って魔王様は喜んでいましたから」
「魔王って2000超えてるってほんとなのか」
「ええどこでその情報を知ったのか知りませんがあってますよ」
爺さんの言ってた事はあってたみたいだな。
「魔王の種族って何なんだ」
「2000を超えた時に魔王と下級神に変わったらしいです」
「種族って変わるのか」
「種族によって変わりますが主にランクが上がるときに変わりますね。恐らく種族の限界を超えたときに変わるんだと思いますよ。そう言う私も元々人間でしたからね、その頃の事はもうあまり覚えていませんが」
「しかし何で魔王は自分を殺せる存在を欲しがってるんだ」
「魔王様はああ見えて5000歳を超えてますからねいくら種族が変わったからと言って精神が極端に強くなるわけではありませんし。人間の頃から精神力があまり強くないみたいで自分がいつ狂うかと言う事なのですが真偽は定かではありません」
「そうか、魔王の言ってる事はたぶん起きる。魔王の狂化による世界の滅亡を止めるのが俺がここに送られた理由だと思う」
「そうですか、で今すぐ魔王様を殺しますか」
「んなわけないだろ。自分を殺す使命を持った相手を自分家に泊まらせる提案をしたり、自分が狂うことより自分が狂った時に殺せる奴を見つけれて喜ぶ奴を殺すほど暇じゃないよ。それに殺したら俺住むとこないじゃん」
「そうですか、あなたには魔王様の友人になって欲しいですね。あなたならすぐに魔王様を超えれるでしょうし、精神耐性強化があるので狂うことはないでしょうし。さあもおそろそろ着きますよ」
するとまっすぐ行った先に大きな扉があった。




