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サディリアル・ドローアウト  作者: ジョーカーX号


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第5話 掃き溜めのような味。



四回目の同じ机だ。


「おえっ」


俺は突っ伏したまま、心臓と脳を同時にドリルで貫かれたような痛みが全身に伝わり、椅子に座ったまま体を振るわせる。今度は激しく息続きしたが気絶はしなかった。机に吐瀉物をぶち撒ける。


足は……

無事、穴が空いてない。


オッサン教師が慌てて、俺の方に駆け寄る。


「おい!ミスター田中?大丈夫ですか?どうしたんー//」


オッサンの声をBGMに。俺は、状況を掴み始めた。我ながらゲーマーの恥だ。殺されすぎて、やっと状況がわかった。もうこの世界の女にまともな奴はいない。俺は今からこの学校から抜け出して、誰もいない場所に籠る。それしか勝たん。この教室はもう二度と来ない。そう心に誓う。


右手で定規を握り、オッサンを制して、俺は怒鳴る。


「おい!デブ!俺に近寄るなぁあああ!!!」


「今から、俺は、帰るんだよ!俺に関わるなぁあああ!」


当時の俺は焦っていたのもあってか、俺を止めようとするオッサンを振り払って、周囲のドン引きの目線の中、窓に駆け寄る。


二階で下は花壇。このままここに居ては碌な奴はいない。また殺される。と俺は悟る。だから飛び降りる。


「え、ちょ、田中くぅーーーーん?!?!!!!」

オッサンが何やら騒いでいる。


気にせず、窓をガラガラ全開に開け、そのまま、身をのけ反らせて飛び降りた。


ドゴーーーーーン。


幸い、地面まで3メートルしかなかったからか、尻が擦りて、身体中の骨が痛い以外は無事だ。ショットガンの蜂の巣に比べればマシだ。


立ち上がってから、太ももに鈍い痛みが走ったが、気を奮い立たせて遠くの校門にむけてなりふり構わずに走り出す。


「うぉおおおおお!!おおお!!もうお前らとは関わんねーーよ。二度となぁあああ!」


走りながら叫んだ。


紅いグランドを抜け校門に差し掛かった瞬間。遠くで何かが光った気がした。次の瞬間俺が認識するまでもなく、頭に大きな風穴が開き。俺は気がつくと死んでいた。


DEAD END : 4


机で目覚める。

もう何回目かもわからなくなってきた。この机が今は憎い。


「うっ、おっ」


頭をバットで殴られる痛みを100倍にしたものが襲いかかる。


痛みで机の両脇を掴んだまま、机ごと大きく揺れる。


ガンガンガン!


今度は吐かなかった。どうやら俺の胃は耐性でも持ったらしい。


怪訝そうにするオッサン。

「ミスター田中、どうかしましたか?ー//」


このままではどうやっても死ぬ。何か、何か、考えないと、ショットガン、毒、2丁拳銃、むっつりパイパイ。校門の時の謎の攻撃。てか2丁拳銃の奴はなんで変身したんだよ。

俺の脳は情報過多で爆発しそうになっていた。


あっ、そうだ!一人で立ち向かうと殺されるなら、仲間をみっければいいんじゃね?


我ながら天才の発想だと思った。


思い立ったらすぐ行動だ。


女はやべーから近寄らないとして、今クラスにいるザコそう男を仲間にして、

困ったら俺の肉壁デコイにすればいいじゃんか。早速授業終わってから、後ろの数人に声かけてみっか。


俺に無視されてたオッサンは、顔を赤くしながら、説教をする。

「ミスター田中、先生の質問に答えてくだー//」


俺は耳をかっぽじりながら、教科書に落書きを始める。


オッサンは諦めたのか、プンプンしながら教壇に戻り、授業を続けた。何度か当てられたが、俺は作戦の計画に集中していたので気が回らなかった。


デレレレレ。デレレレレ。


チャイムが鳴る。


「ミスター田中、後で職員室に来なさい!!」


そう言い捨てるとオッサンは、力強い足取りで早足に教室を去った。


俺は立ち上がって見渡すと、近くの比較的血色の良さそうな坊主学ランに狙いを定めて、そいつの席に近づいて話しかける。


「よぉ、俺、西、じゃなくて田中ていうだけど、よろしく。お前、名前教えてくれや。」


坊主は俺が近づいてくると怯え切った様子で、


「あ、あぁ、す、隅田です。ごめんなさいぃい。」


俺なんかしたか?なんでこいつ、こんな怯えてるんだ?

俺は気にせず畳み掛ける。


「隅田?あ、よろしく!仲良くしようぜ!」


さあ、どうよ、俺の渾身の友達申請!

これならいけるっしょっ。


隅田は必死に目を泳がせながら、俺と目を合わせようとせずに震える声で言ってきた。


「あの、僕ひ、一人がいいので、すみません」


え、断られた?こいつ、なんやねん。

なんもしてないのに。

てかなんか様子おかしくね?


隅田は急いで膝をガクガクさせながら立ち上がると、俺を置いて小走りで教室を出て行った。同時に数人残っていた男子たちも何やら忙しく立ち去りはじめと、女子達もお昼に出掛けていった。


残っているのは俺と、眠りこけるサイドテール、窓際で、パズルを夢中になって遊ぶ女。


て、パズル女?!!

誰だおめぇーー!!

前回いなかっただろっ!!!


いや落ち着け。これはチャンスなのかもしれない。もしかして、前回で発生しなかったイベントが起きるんじゃねーのか?


ブチャ


何かを踏んだ。


足を退けると、銀色のオシャレな英文字の刻印が入った鍵だった。


拾い上げると少し軽い。俺の踏んだ跡が見えないように制服で拭いて綺麗にした。


ふむふむ、俺の長年のゲーマーの勘からすると、これはイベントフラグだ。間違いない。

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