第52話 この師兄さん
彼は二日間、待った。伝功長老からの知らせも、いかなる手配も、ついに来なかった。
三日目の午後、彼は玄女峰の山道へ向かった。薬を届けるのでも、巡検に出るのでもない。山道の曲がり角にしばらく立ち止まり、それから少し上へと歩いた。彼には、彼女が現れるかどうか分からなかった。ただ、もうこれ以上は待てないと分かっていた。
玄女峰の院門の外、分かれ道まで来たとき、彼は彼女を見た。
廊下の陰に立っていた。何かを書き写しているのではなく、ただ立ち、院の壁に絡まる蔦を見ていた。淡い藕荷色の衣——以前の浅灰や色褪せた古衣ではなく、彼の知らぬ柔らかな色。布地は光の下でごく薄く光を返していた。髪はすべて束ねられ、一本の銀の簪で留められ、白く滑らかな首筋がすっかり露わになっていた。姿勢は端正で、静かで、まるでそこに据えられた玉の彫像のようだった。立ち姿も衣の質感も、もう以前とは違っていた。
彼は分かれ道に立ち、十数歩の距離を隔てていた。彼女はすぐには気づかなかった。
やがて顔を横に向け、彼を見た。
その視線は一瞬、彼の顔にとどまった——人違いを確かめるのではなく、「この人を知っている」と確認するような一瞬。だがその目の中には何も起こらなかった。驚きも、喜びも、拒絶も。彼女はただ言った。
「この師兄さん。何か御用ですか?」
林瓶は立ち尽くした。その呼び方を聞いたのだ。
この師兄さん。
「林瓶」でもなく、「林師兄」でもない。「この師兄さん」——見知らぬ外門弟子にも使える呼称。道で顔見知りに出会い、名を思い出せず、それを悟られたくないときに使う、安全で汎用的な言葉。
彼は分かれ道に立ち、近づきもせず、退きもせず、呼んだ。
「玄祈使。」
彼女は応えなかった。立ったまま、彼が続けるのを待っていた。
彼は一歩前へ出た。近づきすぎず——院門の外の石段の前に立ち、四、五歩の距離を置いて言った。
「拙者、玄祈使にいくつかお尋ねしたいことがございます。」
彼女は見た。その目の色は何とも言えない——不快でも、好意でもない。「言いたいことがあるなら言いなさい」という平淡な待ちの色。
彼は問うた。
「先日のあの鉢植え——玄祈使は、誰が土を替えたか覚えておられますか?」
眉がわずかに動いた。皺を寄せたのではなく、ほんのかすかに。少し考えてから言った。
「覚えていません。」
「では、『問劉十九』——誰があなたに詠んで聞かせたか、覚えておられますか?」
今度は眉が寄った。外門弟子が玄祈使に問うには異様な言葉。彼女は記憶を探った——詩があったことは覚えている。だが、どこで聞いたのかは思い出せない。わずかに首を傾け、声に薄い層が加わった——怒りではなく、疑念にわずかな抵抗を混ぜた響き。
「あなたは何を言いたいのです?」
彼は止まらなかった。
「『連れて行けばいい』——この言葉を、誰が言ったか覚えていますか?」
彼女は立っていた。三つ目の問い。まったく覚えていなかった。誰かがそんなことを言った記憶はない。だがその言葉を聞いたとき、耳がわずかに動いた——思い出したのではなく、その言葉自体に違和感を覚えたのだ。内容ではなく、「なぜこの人が自分にそんなことを言うのか」という違和感。
彼女は一瞥した。その目は変わっていた。先ほどは平淡な待ちの目——今は審視の目。上から下まで見た——一人の外門弟子が、自分の院門の前で、このような口調で問う。つまり——お前は私と親しいとでも?
半歩、後ろへ退いた。わずか半歩。しかしその半歩は、明確な距離の信号だった。
「あなたは誰?」
声は重くなかった。だが言葉は重かった。「あなたの名前は?」ではなく、「あなたという人間は何者なのか」という「あなたは誰」。
林瓶は立ち、聞いた。
答えなかった。答えられないと知っていた。
彼女は沈黙する姿を見つめ、表情を変えた——審視から警戒へ、警戒から嫌悪へ。その変化ははっきりしていた。まるで上流へ遡る舟が、突然水面にそびえる礁石を見つけたかのように。
その目は、道で見知らぬ者に袖を掴まれたときのようだった——この人が何をしようとしているのか分からないが、この行為が間違っていることだけは分かる、という目。
さらに半歩退き、顔を横に向け、院の中へ呼んだ。
「唐執事。」
声は大きくなかった。短く、明確。助けを求める調子ではなく、「ある事を処理するために人を呼ぶ」調子。
十息も経たぬうちに、唐執事が院の中から出てきた。彼女は門口に立ち、目の前の光景を見た——玄霜は廊柱のそばに立ち、門口の林瓶との間に四、五歩の距離。その距離は社交ではなく、防御。唐執事は一瞥し、何も言わず二歩前へ出て、玄霜と林瓶の間に立った。
玄霜はもう言葉を発しなかった。最後に一瞥——その目には何の感情もなかった。それは、窓を閉める前に外を一度だけ見る人の最後の視線。
そして身を翻し、屋内へ歩み去った。
そのとき、袖が窓台の上の鉢植えに触れた。
花鉢は窓台から滑り落ち、石段の縁にぶつかった。砕ける音が静かな院に短く響き——続いて土の散る音、陶片が石に当たって半ば跳ねて止まる音。土は地に散り、花の根が露わになった。白く、細やかで、空気の中でわずかに縮れていた。
玄霜は砕けた花鉢を一瞥した。
立ち止まらず、そのまま屋内へ入り、扉は背後で閉じられた。
林瓶は院の中に立っていた。唐執事は前方数歩の位置に立ち、手を出すことも、口を開くこともなかった。彼女は一瞥した。その目には非難も怒りもなく——複雑な、言い表せぬ何かがあった。それは、起こることを知りながら、止める術のない出来事を見ているような目。
林瓶は何も言わなかった。石段の上の砕けた花鉢を見下ろした。陶片が土の中に散らばり、その一片が午後の陽光を反射して光った。
身をかがめ、その光る陶片を拾い上げ、手の中に握った。
そして身を翻し、院を出て行った。




