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え...
彼が額を合わせて一瞬のことだった
月だ。
ケインは目を見開き私を見つめる
(...月?)
月ってなんだ?そもそも、この状況をまだ掴みきれていない。ただ目だけをキョロキョロさせていると、
「月」というワードに驚いたナギが走ってきた
(え、え?)
ゴツンっ!!
鈍い音が響く
い"っっっった...!
月だ!
そう言いながらクールキャラのナギが目を輝かせている。が、それどころじゃなく痛い。骨に響く痛みに悶え、うずくまる
大丈夫!?
なわけが無いだろう。ナギの頭は石頭を超えて玉鋼なんじゃないかと思うくらい、それくらい痛かった。どうやらナギはケインにお叱りを受けているようだ。テンションを上げすぎるなと
(絶対許さねぇ、)
ルーナごめん!つい、
ケインに怒られて相当反省しているのか、翡翠の目をうるうるさせているので、とりあえず頷くだけ頷いておく
(この痛みが治まるまでは、許さない...)
許さない。はずだったが、上目遣いでじっと見てくるので、殺られる前に許すことにした
ナギ、花。俺が冷やすからさ
わかった、任せて
謎すぎる会話が気になり、おでこを抑えながら顔を上げると
「フルール カイッカ」
ナギが変な言葉を言い始めた
え?何を言って...っ
まぁ見ててよ
ケインがナギの掌を指差す
すると彼の掌からするする茎が伸び、2枚ほど葉をつけ、最後にはポンっと花が咲いた
(これは...一体)
ナギ、お花の部分だけ頂戴
ん。
「フリーカ ブリューテ」
よし、凍ったかな。ルーナおでこ出して
(一体何が...)
はいっ!どう、冷んやりする?
(何が起きているんだ...)
土砂降りの雨はもう止んでいる




