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十六から二十
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似る花か 逗子の飾りも 兆しなし 防人坂の 静かな春に
にるはなか ずしのかざりも きざしな(し さきもりさかの しずかなはるに)
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女郎花 露けきままに いととしと 音網に儘聴け 斎つ蕊波を
をみなへし つゆけきままに いととし(と といにままきけ ゆつしべなみを)
※ 和泉式部続集 全
をみなへし つゆけきままに いととしく あれたるやとは かせをこそまて
異同資料句番号:00414
※ 音網 造語。音の糸の意。他には、音異、とか……。
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変わらしや 独活の古根は 人よ誰よ 飛び跳ねる生の 問うや白墓
かはらしや うどのふるねは ひとよた(よ とびはねるふの とうやしらはか)
19
片道よ 野路の脇の地 野茨は 命の際の 死の予知見たか
かたみちよ のじのわきのち のいばら(は いのちのきわの しのよちみたか)
20
夜は虚 通過する船 魑魅浜 訪ね古巣か 移ろう春よ
よるはうろ つうかするふね すだまは(ま たずねふるすか うつろうはるよ)




