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決戦の朝

 その日はここ最近では珍しく雲一つなく晴れ渡った空であった。


 双魔はむくりと身体を起こした。部屋の時計を確認すると時刻は七時十分前。起こされる前に自然と目が覚めた。


 いつもなら、もう少しとばかりに悪あがきの二度寝に入るところだが今日は選挙の日だ。後々の面倒を考えれば今起きておくに越したことはないだろう。そう思い、そのまま立ち上がり身体を伸ばした。


 「んー……」


 十分に背骨を伸ばすと組んで上げた腕を解いて、今度は首をゆっくりと回す。


 「んー……んー、んー」


 身体の調子は絶好調のようだ。昨晩、風呂の後に左文にしてもらったマッサージが効いたのだろうか。そんなことを考えていると部屋のドアが開いた。


 「む、ソーマ。もう起きていたのか!おはようだ!」


 ティルフィングが挨拶と同時に双魔目掛けて突っ込んできた。


 「ぐふっ!」


 勢いを受け止めきれずにティルフィングを抱いたままベッドに倒れる。


 「朝食の準備ができたから起こしに来たのだ」


 ティルフィングの満面の笑みを見て双魔は何となく頭を撫でる。ティルフィングは不思議そうに首を傾げたが為されるがままになっている。


 「………ティルフィング、今日はやるだけやってみるか」


 言ってから自分らしくはないと思った。ティルフィングを見ていたら自然と出てきた言葉だった。


 「うむ!我がソーマに勝利を贈っててやるぞ!それと……」

 「ん、なんだ?」

 「我とずっと一緒にいるのだぞ」

 「ん、そうだな」


 微笑んでそう答えてもう一度頭を撫でる。ティルフィングは弾けるような笑顔を浮かべて双魔の上から起き上がる。双魔を立ち上がって左文の待つリビングへと向かった。


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