悲劇の日
作者の初投稿作品になります。
誤字確認忘れ等あるかと思われますがご了承ください。見つけ次第修正致します。
いつもと変わらない平和な日常。
創設から78年ここ海上都市『サラス』では人口40万人の住人が住んでいる。
家族のいるサラリーマンは家族を養うため仕事に行き、学生は各々の通う学校へ行く。専業主婦は家族の帰りを待つと共に家の家事を行う。
毎日あまり変わることのないこの日常がこれからも続くと誰もが思っていたある日。
それは突如として空から降ってきた。
最初、海上都市の上空にテレビでしか見たことが無いような戦闘機が10機隊列を組むかのように飛行していたことが目撃され、その異常な光景に誰もが足を止めた。
海上都市に戦闘機が来る意味が分からず誰もが何事かと思っていると戦闘機からドラム缶の様な形のカプセルが次々と路上や建物を破壊しながら落とされた。
立ち止まっていた住人達は一瞬呆気にとられていたが事態の異常差に気づき皆逃げ出した。
中にはカプセルが落ちても爆発したりしなかった為気になってカプセルに近づいて行く者達もいた。
不用意に近づいた者達がカプセルを見ていると突如カプセルが開き見ていた者達が咄嗟に逃げようとしたが中から緑色の煙が辺りに噴射され近くにいた者から順に煙を浴びた。
近くにいた者達は皆体を硬直させたが特に異変がなかった為安堵していると逃げようとした際一番カプセルに近かった者が突然呻き声を上げだしこれを境にカプセルに近かった者順に皆次々と呻き声を上げだした。
カプセルが落とされ真っ先に逃げ出していた者達は逃げても逃げてもカプセルがそこらに落ちており、同じ様に煙を浴び呻き声を上げた。
先に逃げた者達より少し遅れて逃げていた者達は前も後ろも呻き声を上げる者達が出た事によりカプセルが危険な物だと認知し安全な場所を探すが逃げ道などなく同じ様に煙を浴びた。
運良くカプセルが建物を破壊せず、屋上にいた事によりカプセルの煙を浴びなかった仕事場の屋上で昼食を食べていた男性はあまりのことに絶句していた。
数分前までは何事も無かったのに突如として辺り一帯火の海と化し、煙を浴びた者達は遠目では分かりにくいが皆苦しそうにした後倒れている。その後すぐ起き上がりふらふらとおぼつかない足取りでまだ苦しんでいた者達に近づくと躊躇なく首筋に噛みついていた。噛み付かれた者は引き剥がそうとするが苦しさからか引き剥がせず首筋の肉を噛み千切られていた。噛み千切られた者は生き絶えたがその後すぐ起き上がり同じ様に苦しんでいる人達に向かっていった。死んだ者が歩いたりするのはゲームや映画だけの世界にしか無い『ゾンビ』だと男性は思ったがそんな非現実的な事があるのかと信じられない気待ちであったが現に地上ではゾンビが大量に仲間を作りながら練り歩いている。
他にも建物が破壊された事により生き埋めにされた者や目の前の光景を見て気が狂ったのが奇声を上げながら女性を追いかける男性もいた。
屋上にいた男性が地上で起きている地獄絵図の様な現状を見ていると空から風を突っ切るかの様な音が聞こえ男性がそちらを向くとカプセルが男性目掛けて落ちてきていた。
男性は掠れた笑い声を出し何も分からず混乱したまま意識が途絶えた。
後にこの日を皆『悲劇の日』と言った。
最後までお読み頂きありがとうございました。