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感染都市  作者: Duca
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東家と夏休みの宿題

今回の話にはトレーニングマシンの名前が出てきます。わからない方のため簡単に説明を書いておきます。


『ペクトラルフライ』大胸筋と三角筋前部のトレーニングが出来て初心者でも効果的に大胸筋を鍛える事ができます。


『ラットプルダウン』広背筋と上腕二頭筋を鍛えることが出来ます。他にもやり方があり、肩関節と肩甲骨周辺筋の柔軟性を高めるトレーニングが出来ます。


『トレッドミル』屋内で有酸素運動が出来る。ランニングやウォーキングが出来るランニングマシン。


『エアロバイク・サイクル』有酸素運動に特化したトレーニングマシン。屋内で有酸素運動が出来る。これには脂肪燃焼効果のほか、代謝量の向上、血行促進効果など、美容にも健康にも良い効果が期待できる。


『クロストレーナー』ランニングマシンやエアロバイクより効率よく有酸素運動が出来る。同時に複数の箇所のトレーニングが出来るトレーニングマシン。ジムでは場所によっては置いてある数が少ないため争奪戦があったりする


僕の名前は東大河(あずまたいが)


海上都市サラスに住むごく普通の一般家庭に生まれた今年で17歳になる寝る事が好きな高校二年生だ。

元は海上都市の外に住んでいたが高校一年生が終わってすぐに親が仕事で転勤するという事で越して来た。


今年で創設78年になる海上都市は周りが海で囲われており、外への出入り口は北と南のどちらかの車道を通り門を越える必要がある。

以前の学校ではその隔離された様な見た目から「何かを閉じ込めておく為に作られた」と言われたり「何かの実験をする為人口を増やしている」など気味が悪いと噂されていた。


僕も越してくる前は不安だったが何か裏で怪しい事があったとしても僕自身が知ることはあるはずもないので海上都市に着いた辺りから考えるのをやめた。


新しい学校生活はクラスメイト達がいい奴ばかりですぐにクラスに溶け込めた。


高校二年生になって早くも夏休みを迎え、友人と思う存分夏休みを満喫していた。

そして、満喫し過ぎて夏休みの宿題をやってない事に夏休み終了四日前に昼から部屋で寝ようとした直前ふと気づいたのだった。


「やばいやばいやばい!宿題やるの完全に忘れてた!どうしよう…と、とりあえずやるだけやるか!悩んでいたら時間がなくなっちまう!」


〜30分後〜


「だー!集中出来ねー!」


どうしても周りの物に気が向いちまう。どこか別の場所でやるか?う〜ん、静かな場所…あ、図書館に行ってみるか。

海上都市には図書館があるとクラスの友人が確か言ってたしな。


「場所は…お、家からも近いし図書館でやるか。本は普段あまり読まないから集中して宿題が出来そうだしな」


決まったならすぐに出かけようかな。なんとか最終日までに終わらせて最終日は一日中思いっきり寝たいし。


部屋の扉を開ける。それと同時に「あだ!」と誰かの声が聞こえた。

扉から覗いて見ると僕より二つ年下で現在中学三年生の弟、東久志(あずまひさし)が頭を抑えて苦悶の声を出していた。


「どうした久志。どうして頭を抑えてんだ?」

「う〜、それは兄貴が突然扉を開けて俺の頭にぶち当たったからに決まってるだろ」

「おおそうか。それは不注意だった。すまんな。それでどうして僕の扉の前で頭を突き出す様な体勢をしてたんだ?」

「ああ、こっちも不注意だったし別に謝らなくていいよ。体勢に関してだけど今兄貴が開けてる扉と廊下の間に挟まってるプリントを取ろうとしてたんだよ」


言われて下を見ると確かにプリントが挟まっていた。拾って久志に渡そうとして書いてある記事に今から行こうとしてる図書館で本を10冊借りると図書カードプレゼントという事が書かれていた。


「ほい久志。この記事どうしたんだ?」

「ありがと。昨日本屋で本を買った時に一緒に入ってたチラシだよ。せっかくだし今から図書館に行こうかと思ってたところ」

「そうなのか。僕もこれからこの図書館に行く予定だしなんなら久志の借りたい本帰りに借りてこようか?」

「本当?それは助かるよ。昨日買った本読みたくてしょうがなかったしそういう事なら兄貴にお願いするよ。ありがとう」

「いいよついでだし。後で借りたい本メモに書いといて」

「わかったよ。少し待ってて」


クラスで兄弟仲が悪いと聞いたりするが僕の家では兄弟、家族仲はとても良好だ。

久志は見た目チャラく見えるが大の本好きでいつもなにかしらの本を手に持っている。先程も見た事がない本を持っていたので昨日買ったという本なのだろう。

本を語る時の久志は今より更に幼くなった様にキラキラした目で語るのでとても可愛らしい。

そんな久志なので僕もつい甘やかしてしまう事があるがわがままにならない様にキチンと教育してきた。


二階にある僕の部屋を出て一階に降りる。一階には母の東美紗子(あずまみさこ)がペクトラルフライに乗って体を鍛えていた。


「あら大河、貴方もたまには母さんと一緒に筋肉を鍛えない?今ならラットプルダウンが空いてるからやりましょうよ」

「やらない。今から図書館に行ってやり残してる夏休みの宿題をやってくるから付き合えないよ」

「あらそうなの?なら宿題は明日までに終わらせなさい。最終日はどうせ一日中寝たいとか言いそうだし明後日は母さんに付き合って筋肉を鍛えましょう♪」


母さんは体を鍛える事が好きで女性では珍しくトレッドミルやエアロバイク・サイクルといった健康器具と言われたりもているトレーニングマシンやクロストレーナーのような体を美しく保つためにも使えるトレーニングマシンに乗る以外にも本格的に身体を鍛えるトレーニングマシンを使い暇を見つければ何かしら鍛えている。なので母さんはムキムキマッチョだ。

小学校の頃はマッチョな母さんをクラスメイトが見てキモいだの怖いだの言っていたのを聞いてよく喧嘩したもんだ。

最近はテレビでも体を鍛えている女性が増えてきておかしく見られることも減ってきた。

それに僕は何かを一生懸命頑張れる人やこれが好きだと言える事がある人は大変美しく尊敬出来ると思っているので高校生になって最近は恥ずかしくて言えないが母さんの事は大好きだ。


「分かりました。なんとか終わらせてお付き合いさせて頂きます」


ちょっと紳士っぽく腰を曲げてみたら母さんは「似合わないわね〜」と笑いながら言った。


「それじゃあ行ってくるね」

「はい、行ってらっしゃい。あまり遅くならないようにね」

「了解。20時頃には帰るよ」


そう言って僕は久志からメモを貰った後図書館に向かった。



最後までお読み頂きありがとうございました。

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