第3部 流浪のヨーロッパ編 VOL11「旅先のまちに馴染もう」 (2004年)
ー流浪のヨーロッパ編 VOL11ー
「旅先の街に馴染もう」
ヴェネツィア 2004年11月
ヨーロッパやアメリカは特に観光地などの
大きい街ではけっこう物価が高い。
毎食毎食レストランで食べてたりしたら
タイヘンなことになる。
(アメリカではチップの相場も高い)
好きなハムやチーズを選んで目の前で
塊を100gずつスライサーで切ってもらって、
バケット(パン)、クラッカー、ワイン、
ビールなどを買ってきて
宿で食べたりもよくする。
切りたてのハム、チーズは
香りがよくてグーだ。
このヴェネツィアではけっこう安くて
おいしくて毎日ランチを食べにきた店がある。
惣菜屋みたいな雰囲気のところで
好きなスパゲティ、パスタなどの組み合わせや
ステーキを注文して、パンやワインなどを
買って、学生食堂みたいな質素なテーブル席の
好きなとこに座る。
カルボナーラが特においしくて量もたっぷり。
自分の目で見て好きなものを選んで食べれる
こういうデリカッテッセン?や、
ビュッフェ(バイキングスタイル)は
ムダがないし、わかりにくい外国語メニューで
予想と違うものが出てきたり、
というキケンがなくてイイ。
(初のアメリカひとり旅では3週間以上
ほぼ毎晩レストランやビュッフェで食べて
すごくお金がかかった。
毎度毎度の13%くらいのチップもイタイ。
腹ペコの時にレストランでちょっと奮発して
高い小エビ料理を注文したら
予想外で全然おいしくないものが出てきた。
もったいないなあ!と思いつつ仕方なく
エビだけをさっさと食べて
あとは全部残して、ビールを飲み干して、
料理が出てきてから5分で店を出た。
すぐ隣のマクドナルドへハシゴして
何百円かで満腹になって
バカバカしい思いをしてしまった。)
この店はチップもいらないし、
樽から自分で500mlピッチャーに注ぐ
ワインは安くておいしい。
パスタによく合う。
毎日昼からゴキゲンさんだ。
ふひゃひゃあー。
旅先で昼間に飲むととてもシアワセな
気分になれる。
宮本君はあまり酒が強くなく、
すぐに赤くなって酔っ払ってしまうのに
この旅行でこうして毎日俺につきあって
飲むうちにたった数日間でワインに慣れてきて
飲む量も増えてきたようだ。
ヨーロッパを楽しむならそうこなくちゃ!
ワインは香りも味も素晴らしい。
慣れていくほどに自分の繊細な感性が
引き出されてくるのを感じるようになる。
特にフランス産、イタリア産あたりの
フルボディ(アルコール度数が
13、14%で味も香りも濃厚で、
ライトボディ、ミディアムボディより
値段も高い)の赤は上品で
比較的あっさりしてるけど味の奥行きは深く、
いつまでも口の中に芳香が残る。
個人旅行をしてるとその国や街の物価を感じて
できれば安いところで買い物や食事や両替を
したいと考えるようになる。
パックツアーで高級ホテルにしか
泊まらない人にはケチくさく、
めんどくさく思えるんやろうなあ。
スーパーでそこの住人に混じって、
食材や雑貨などを選んで買い物するのは
その土地に馴染む気がしてとっても楽しい。
(ソウルではハングル文字でシャンプーの
ボトルがどれかわからずナンギしてたら
ハタチくらいの女の子4人が通りかかって、
1人が話しかけてきた。
英語も日本語も話せないけど俺のアタマを洗う
仕草とかで事情を理解した彼女は
「この商品はシャンプーじゃなくて洗剤よ。」
とでもいう感じ?で俺に説明した。
友達に「先に行ってて。」みたいに言うと
なんと俺の手首をグイと掴んで通りを
ズンズン100mくらい引っ張っていって
「ハイ、これよ。」とある店でシャンプーを
指差した。
彼女は「じゃあね。」と微笑むと
友達を追いかけて走り去っていった。
やさしいなあ!!)
現金が減ってくると、今いる街の
換金レートがいい、又は手数料不要の銀行を
調べて出向いてトラベラーズチェックを
現金化する。
銀行によって換金レートがかなり違う。
(小さくアヤシイ両替屋はニセ札でも
渡されるんちゃうか?と
ちょっと疑ってしまうけど、
銀行よりかなりレートがいい。
とりあえずローマでは全く問題なかった。)
トラベラーズチェックと現金をうまく
コントロールするのも自分で旅を進めている
というちょっとした達成感につながる。
観光名所で写真やビデオを撮って、
ガイドブックに載ってる有名レストランで
食事して、ブランド店で買い物するだけで
せっかくの貴重な海外での時間を
消化してしまうのは本当にもったいない。
少しだけでも観光客があまり行かないような
場所へ行ったり、自分だけのささいな
体験を持つとその旅がぐっと愛おしいものに
なるのではないかなあと思う。
知らない国、習慣も文化もことばも違う
慣れない環境で物事がうまく
こなせなかったり、失敗するのはあたりまえ。
なんとかやってみるという経験が
現在の俺の一部を創ってくれている。




