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帰れるまではラーメンの屋台引こうとする元勇者  作者: 白湯のお湯割り
5.新たな旅立ち

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22/22

5-1 この屋台で働いてみてはどうじゃ?

GW中に急な仕事が入ってきたので休みが無くなりました(´;ω;`)

いろいろとがっつり進めたかったのに…

ちなみにB★’sは週末にちょくちょく履修してきました(三期もやってたんですね)

思いのほか鹿と狼の絡みは序盤だけで中盤終盤はそこそこって感じでしたね。

場面は戻り、新見たちのいる工房。


「しかし、この“変な味の粉”を加えただけで、そこまで変わるものかの?」


ゴリオンは腕を組み、半信半疑といった顔で呟いた。


「まぁ見てろって」


新見は小ぶりの椀にスープを注ぎ、そこへカエシをほんの少し垂らす。

さらに例の“うま味調味料”をひとつまみいれ、軽くかき混ぜたものをゴリオンへ差し出した。

「ほれ」

「む……」

恐る恐る口をつけるゴリオン。

次の瞬間。


「んおっ!?な、なんじゃこれは……!?」


目を見開きながらもう一口、確かめるようにすする。


「前飲んだ時よりもうまく表現できんが確実にうまくなってるのがわかる…!最初に舐めたあの粉の妙な味は…微塵も感じ取れんぞ…!」


驚きと困惑が入り混じった声。


新見はニヤリと笑う。

「だろ? こういう塩系のスープは、特に差がはっきり出るんだよ」

「むぅ…奥が深いのぅ…」

ゴリオンは感心したように椀を見つめる。


と、そのとき。


「おぉ! 本当にラーメン屋台だ!」

勢いよく顔を出したのは薫だった。

「今どき元の世界でも、なかなか見かけないわよねぇ」

後ろからゼノンも覗き込む。


「いやいや、何言ってんすか」

薫がすぐさま反応する。


「架橋下とか住宅街とか駅前とか、ラーメン以外にもおでんとか普通にあるじゃないですか、屋台」

「え? でもつい最近法規制がかかってでそういうところの営業」

「「ん?」」


会話が、微妙に噛み合わない。


新見はその違和感に気づき、眉をひそめた。


「…二人ともちょっといいか?」


二人に視線を向ける。


「ちょっと聞いていいか?」

「二人とも、元の世界の何年生まれで、何歳だった?できれば転生してからの年齢も知りたいんだけど」


一瞬の沈黙のあと、先に口を開いたのは意外にも薫だった。


「えっと…自分は198X年生まれの、18歳ですけど…」


続いてゼノン。

「私は生まれは200X年。で、死んだ当時は24歳だけど…今はハイエルフで換算すると16歳だけど」

「え、マジで?向こうだと俺らタメじゃん。あ、でも俺、死んだの20のときだから4年ぐらい違うのか」

ぽん、と手を打つ新見。


「ちなみに俺はこっちだと28だけど…」

新見は腕を組みながら言った。


薫「生まれも転生した時期も違うのに本来一番年上の僕がこの中で一番若くて真ん中の新見さんがここでも真ん中なんですね…このズレってなんですかね?」


新見「しかも…ゼノンはさらにズレてるよな? ハイエルフに転生してるせいか…?それとも種族ごとに、転生する“時系列”が違うのか?」


ゼノン「それか神様の気まぐれで法則性とかはないとか?」

三人そろって、うーん…と唸る。


「これ、ここで考えても答えは出んじゃろ」

あっさりと、ゴリオンが切り捨てた。


「ぐぬ……まぁ、そうなんだけどな……」


「そんなことよりじゃ」


ゴリオンは新見へ視線を向ける。


「明日の白湯ラーメン販売にむけて、仕込みの量を増やすのではなかったか?」

「あ、いっけね!忘れるところだった。」

そういった新見はそそくさと厨房へ消えていった。


残された三人。


「さて」


ゴリオンがゆっくりと二人へ向き直る。


「おぬし達は、これからどうする?それぞれ、これまでの生活があったじゃろうが……」

静かに問うゴリオン。


まずはゼノンへ視線をむける。

「記憶が戻ったばかりのおぬしに、今までの生活は続けられそうか?」

「無理無理無理!絶対無理!」

聞かれたゼノンは間髪入れず言い切った。


「冒険者自体は続けられるけど…味気ないごはんしか食べられないなんて耐えられない!」

「そうかそうか!」

ゴリオンは、どこか楽しそうに笑う。


次に視線は薫へ。

「おぬしはどうじゃ?」


「自分は元々、一人でやってきましたけど…やっと同郷の人に会えたのに…また一人になるのは、ちょっと…想像つかないです…商売へたくそだし…」

薫は答えるがその声音には、不安が滲んでいた。


ゴリオンは静かに頷く。


「なるほどな。ならば、こうじゃ!この屋台で働いてみてはどうじゃ?」


「「え?」」


二人の声が、きれいに重なった。


「あやつなら、お前さんらの事情も汲めるじゃろうて」

ゴリオンは肩をすくめるように言う。


「それに…」

少しだけ意味深に間を置き、にやりと笑った。

「そろそろ“屋台の本領”を発揮させてもらわんとな」

「「?」」


その言葉の意味が分からず、ゼノンと薫は顔を見合わせ、同時に首をかしげた。


そして、翌日。


屋台は再び、自由広場へと運び込まれた。

指定された営業エリアへ到着した瞬間。


「ん?」


新見は違和感を感じ足を止める。


視線をぐるりと巡らせる。

どう見ても自分たちがとっているエリアがとてつもなく広いのだ。

「なんか前より…広くね?」

「たしかにのぅ、前の場所もまぁまぁ広かったがこれはとてつもないのぅ」


たとえるなら前回は車が10台ぐらい入る駐車場の広さだったが今回はデパートクラスのフードコートの総面積並に広い。

明らかに待遇がよくなりすぎている。


「あなた、ギルドで申請したとき、何か言った?」とゼノンが疑念の瞳で新見を見る。

「いや、特に何も言ってないはずなんだが…しいて言うなら職員がかなり盛況のうわさになっていますよと言われて。謙遜した位だぞ?」


「う~ん、こんな広さ、普通は追加料金とか取られそうですけど…」

薫も周囲を見回しながら答える。


「え?あとから追加請求の請求書でも来るのか?」

「いや、そういうのは禁止されておるぞ。

不当に利益を取ろうとしたとみなされれば信用を損ねるからの。」

流石ゴリオン、年の功である。


「それでも明らかに優遇されてるわよね、これ」

「…まぁ、いいか」


新見はあっさり割り切り、全員に開店準備の指示を出した。


神「ぶっちゃけ転生した人をどの時代どの場所に送ったなんて把握してないよ。なので法則とか全然ないし、全部適当。」

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