073_蛇くんの神様論議で無駄話。
「神様とは何なのでありましょうか?
父上」
実家の御山に戻ってきている蛇くんことナギ少年です。
真言術で作成した転移門を使用しているので、
都から徒歩で行ける距離感です、
ある意味どこでも一等地ということでありまして、
当然この手の技術は神様並の能力がなければ、
維持管理できないわけでありますので、
一般的な土地事情は改善されていないわけではありますが。
「定義による、としか言いようがないな、
ただの概念であるという、場合もあるけれども、
我々は実際に存在しているのであるから、
物理的な現象とも言える、
そもそも何を持って髪とするのかは、
時代や環境が決めるのであり、
主体的に神であると宣言できるものでもない、
ああいや、
まあ、環境としての自我、存在でもあるので、
そのように見立てれば、自ら神であると、
宣言しても不思議はないか?」
多頭大蛇の神様は、大きな体に似合う低い声で、
問答を返します。
「一般的には、
これは崇め奉人民やら市民やら、
群民にとってという意味合いくらいのことですが、
神様とは超越したものであり、
理解の及ばない力を持つものであり、
尊いものであり、
危ういものであり、
守ってくれるものである、
とか、何とか、かなり、神様に対しては、
錯綜した意見も多いわけではありますが、
共通して言えるのは、
恐ろしいものであるという、ことではないかなと、
であるならば、そうあるべき、
そう振る舞うべきなのであろうかとか、
思うのですが、
それはそれで、あり方が、環境によって決定づけられている感があり、
釈然としないわけでもあり」
つらつらと言葉を続けるナギ少年です。
「本質的には神はそれを取り巻く環境に対して、
対応する、反応する、構造であり、装置であり、
現象である、とも言えるわけだな、
水が高きから低きに流れるように、
日の登り沈みのように、
何らかの法則があり、
それに従って、現象を起こしているものであり、
多動的ではあるが、
まあ、それは、自我を持つとされる色々とも同じであり、
情報の収集範囲速度深度精度が尋常でないので、
さらに影響が大きいとも言える、のではないか?
まあ、自分の脳内でのその情報らの反響も、
人の脳に比べるべきなき速度と複雑さではあり、
結果としてどんな出力が得られるのか、
かなり複雑化していることは否めない」
哲学分野のお話に近いのでありますが、
あくまでも雑感、無駄話の形で会話が続きます。
「ああなるほど、自由というのはそういうことなのでありますね、
神様は不自由なのかという感覚がありましたが、
それはつまるところ思考の源泉がどこにあるのかという、
見立ての問題であり、
能力の高さがそれを保証するように思えるかどうか?」
独り言のように思考をまとめるナギ少年です。
「まあ、強い個体ではあるのだろうよ、
周囲の環境を巻き込んでいる生命体とも言える、
見立てのよってまた変わるものであり、
それでよしとしたところで、楽しむのが、
粋というものであろうかな?」
わかったようなそうでもないような、
お話が続きつつ、夜が更けます。
蛇くんの神様問答な無駄話でした。




