表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/97

041(宇宙人の子)

 ケーイチは考える。卑怯で陰湿な守山の事だ。ボイスレコーダーを仕込んでるかもしれない。下手な事は言えない。


「守山の周回タイムは?」

「聞いて驚くなよ? 38秒82だ」

「守山、よく聞け。ボイスレコーダーで今の録音したから。大会運営に通達して、お前を参加資格失効にしてもらう」

「待て」

「待てだと? 待ってください、だろ」

「はっ、はい。1億円ください」

「はぁ!? 何で、お前に1億もやらなきゃいけないんだよ?」

「瀬奈と俺は友達じゃん」

「お前を友達だと思った事ねえから。カネが欲しけりゃ、自分で稼げよ」

「そんな事言わず。1000万円にディスカウントする」

「担保はなんだ?」

「タンポポ? 何を言ってる?」


 守山は担保という言葉を知らなかった。守山は後ろから声をかけられた。


「瀬奈さんちに何のご用ですかな?」

「煩い、黙れ!」


 ケーイチはチェーンロックを確認して、ドアを開ける。


「お巡りさん、コイツも樋口の仲間です」

「お巡り…………?」


 守山は後ろを見ると、警察官が立っていた。


「君、署まで同行してもらおうか」

「樋口がなんだって言うんだよ!? それより、この瀬奈って奴は不当にカネを手に入れたんだぞー」

「知ってるよ。宝くじだろ」

「知ってるなら、逮捕しろよ」

「何で…………? 違法でも何でもないでしょ。ほら、警察署まで来なさい」


 守山は警察に任意同行され、厳しい取り調べを受ける。


 ケーイチと市子はドローンキットをGTRのトランクに入れて、中学校へ向かう。


「コンビニで弁当を買っていこうぜ」

「うん」

「前から気になってたんだけどさ」

「何?」

「市子ってハーフかなんか? グレーの瞳なんて珍しいよね」

「あれ。知らなかった? 私、里子なの」

「マジか。本当の親は宇宙人か〜?」

「バカ」


 ケーイチは中学校へ行く途中でコンビニに寄った。


 ケーイチはコーラとペペロンチーノを、市子は緑茶とBLTのサンドイッチをカゴに入れて、ケーイチのクレジットカードで支払う。


 ケーイチと市子はGTRに乗り、ドローンレース大会の会場に着く。2人はドローンキットをトランクから出して、体育館に入る。今日は高橋は居なかった。代わりに、他のプレーヤー達が最終調整をしている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ