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188.情報のお勉強的な
ええ、お勉強的な。
「槙、2進数わかんない」
「お前それ夏にも言ってたろ」
言った気がする。
夕方6時頃。どうしても分からなくて槙の部屋に突撃したら、槙は布団に入って本を読んでいた。
「何読んでるの?」
「ラノベ」
「暇なの?」
「暇だな」
「じゃ、2進数教えて」
「柚に聞けよ」
「いや柚は2進数習った訳じゃないじゃん」
「どうにかなるだら」
なるかもしれないけどさ。
「でも槙の方が詳しいじゃん?」
「じゃん? て言われてもなぁ」
「だって槙情報のテスト90点台安定じゃん」
「じゃんじゃん言っとるな」
「そんな槙だったら2進数くらい余裕じゃん!」
「知らんよ」
そう言いつつも本にしおりを挟んで布団から出る槙。ホント、面倒見良いなぁ。
「そんな性格だからお人好しとか言われるんだよ」
「だから知らんて。俺がお人好しだったら世の大半はお人好しだぞ」
一度自分を客観的に見てみれば良いのに。
「で、2進数のどこから分からんのだ」
「足し算から」
「それほとんど何もできないだろ」
「槙にとっての英語と同じくらいだと思ってくれてかまわないよ」
「大惨事だろそれ」
「自覚あるなら勉強しなよ」
「…………」
いや、そこで黙っちゃダメでしょ。
「まぁ良い。教科書出せ」
「あ、うん」
何が良いのか知らないけど教えてくれるらしい。
……ほどほどに頑張ろう。




