パーティー決め
カヤの相手はブラックベアか。と言うよりブラックベア多いな。カヤの武器はショート・ソードと杖だ。
「グォォォォォォォオオ!」
「ふっ!」
ブラックベアが咆哮と共にカヤに腕を振り下ろす。カヤは【ステップ】で避け、【ダッシュ】でブラックの懐に潜り込み、【ジャンプ】でブラックベアの顔のあたりまで飛ぶ。
「【スラッシュ】」
そのままブラックベアのクリティカルポイントである顔に【スラッシュ】を叩き込んだ。
うん。エミーは武器の使い方がうまいが、カヤはスキルの使い方、組み合わせ方がうまい。ファミリアのように無理はしない。流石はβテストの時のギルドNO.1【妖精の気まぐれ】のギルドマスターだけのことはある。
「にぃに、どうだった?」
「ああ、十分強かった。心配はいらないな」
「えへへ。ありがとう」
褒めながらカヤの頭をくしゃっと撫でると、幸せそうに微笑んだ。
「さて、各々の実力も把握できたことだし、4人と4人に分かれてパーティー組もうか。それからボス戦だ」
「あれ?カナはどうするの?」
「俺を除いたカヤ達8人がまず半分に分かれる。分かれた二つのうち一つ目のパーティーに俺が入り、ボスに挑む。次に二つ目のパーティーに俺が入り、ボスに挑む。ようは俺は両方だってことさ」
「なるほど、そう言うことね。それなら安心するわ」
全員が賛成したことで、パーティを決める。
第一パーティー
前衛兼回復:ファミリア
前衛タンク:ウロス
前衛兼中衛:ユロ
後衛:エミー
サポート:俺
第二パーティー
前衛兼タンク:エーズ
後衛兼前衛:カヤ
後衛:エミリア
補助兼回復:ミリー
前衛兼サポート:俺
と言うかたちになった。パランスが悪いのは仕方が無い。目をつむろう。
第一パーティーの作戦としては、ファミリアが問題児二人をまとめながら攻撃。ウロスは【戦士】のため、デカイ盾を持つことができる。そのため、タンカーとして攻撃を盾で受ける。が一人では守りきれないため、ブラッティベアのタゲは常に俺がとる。俺に攻撃をしている途中に後方からエミーが矢でクリティカルポイントを攻撃。中衛からユロが銃でブラッティベアのクリティカルポイントを攻撃。前衛がそれぞれ攻撃。パーティのHPが削れたらファミリアが回復。タゲが移りそうになったらまた俺に移す。それの繰り返し。
第二パーティーの作戦は、第一パーティーと同じくタゲ取りは俺。後方からエミリアとカヤの魔法での攻撃。カヤは状況をみながら前衛と後衛をどちらもこなす。エーズはウロスと同じく攻撃を受ける。前衛が火力不足だが、そこは俺が補う。ミリーはバフを全員にかけ、パーティーメンバーのHPが削れたら回復。
と言うことになった。
「さ、行こうか。ボス戦へ」
パーティーに分かれ、ボス部屋へと俺たちは向かった