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私は二度、三十キロ痩せた  作者: かゆると


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16/67

痩せた、その先へ

——65.0kg


普通、ここまで痩せたら

自分で気づくだろう。


そう思われるのは、間違いない。


でも


これは——


太っていた人あるあるかもしれないけど。


鏡に映る自分は

ずっと、あの頃のままに見える。


じゃあ、服は?


そう思うかもしれない。


確かに

ズボンのベルトの穴は

少しずつ動いていた。


でも、忙しい日々の中で

そんな変化は

気に留めるほどのものじゃなかった。


それに、このときの私は

きちんと体重を測っていなかった。


数字としての変化を

何ひとつ、見ていなかった。


会社の人も

毎日顔を合わせているせいか


「痩せたね」


そう言われることも、なかった。


だから、こうしてはじめて

自分の体重を、目で見て


やっと


(……あ、痩せたんだ)


そう、実感できた。


でも——


鏡の中の自分は

まだ、太って見える。


気付いてみれば

少し、細くなった気もする。


でも、下腹は出ているし

二の腕だって、まだ太い。


憧れのお姉さんには

ほど遠い。


ただ——


ここまでやってきたことは

無駄じゃなかった。


それだけは

少しだけ、自信が持てた。


これで満足せずに

まだ、頑張ろう。


そう思った、この時すでに


——リバウンドへの恐怖。


——もっと痩せたい、という欲。


気づけば、その二つに

少しずつ、支配されかけていた。


——ここから


本当の意味での、ダイエットが始まる。


挿絵(By みてみん)


※当時から、今も使っているベルトです。


大きめのスマホひとつ分くらい

位置が変わっていました。

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