↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/204

第53話 チョコ・パゥワー

「つまり・・、子供扱いされて怒ったこの子が、転んで泣きだしたと?」

「概ねそんな感じです・・」

『ウチもその認識や』


草原のど真ん中で正座させられて、ナギの事情聴取を受ける俺たち。怪我の手当てをされた女の子は、ナギの後ろに隠れてこっちを見ている。

ナギも子供扱いしてたけど、ナギには何故怒らないんだ?。


「まぁススムさんですし、そんな事だろうとは思いましたが・・・」


なら正座させるのやめてくれません?、こんな所を人に見られると恥ずかしいので。

あとその子はいつまでここにいるんだ?、森に行くんじゃ無かったのか?


女の子はハッとする。忘れてたな・・・。


「そうよ、こんな事してる場合じゃないわ」

「待ちなさい!」


慌てて森へ行こうとするが、ナギに背負ってるハンマーを掴まれ止められる。


「あの森は危険です!子供1人で行くなんて何考えてるんですか!?」

「わ、私は子供じゃ・・ない・・」

「その見た目でそんな事言われても信じられません。大体、大人なら子供扱いされただけで怒ったりしませんし、転んで泣いたりしません!!」


ナギに詰め寄られ、涙目の女の子。

さっき怒られている俺らを見てたからか、ナギが少し怖いようだ。


「ナギさん、その子ドワーフとか言ってたけど?」

「ドワーフ?。あの手先が器用な小型の方達ですか?」

「いや、そこまでは知らないけど・・」


俺たちが女の子を見ると、女の子は無い胸を張りドヤ顔をする。

さっきの涙目はどこ行った。


「そうよ!!。私が手先が器用で何でも出来る最高の一族、ドワーフのチョコ・パゥワーよ!!」


どうやらチョコと言うらしい。

すぐ調子に乗るような感じがセリやフウと似ているな。ようするに子供っぽい。


「で?チョコは何であの森に行こうとしたんだ?。さっきも聞いたがナギさんの言う通り、子供1人で行くのは危険だろ?」

「だから子供扱いしないでよ。ドワーフだから子供に見えるけど、私23歳なの!、立派な大人なの!!」


さっきよりも怒ってないのは、ナギに言われたからだろうか。そのナギは年齢を聞いて「私より年上!?」と驚愕してるけど。

15とかならまだ分かるけど。この見た目で23はなぁ・・・。


『もうええやん・・・。いちいち気にしてたら話進まんで・・・』


セリに言われ、一旦落ち着く。

確かにそうだな。


「私は冒険者だ。今日はあの森で魔物を狩るつもりなのだ」

「冒険者・・・とは何ですか?」


落ち着いて、最初にあったときの口調に戻したチョコ。どうやら冒険者という職業?についているらしい。

何をするか知らないけど、魔物を狩るって言ってるし、某狩人みたいに依頼を受けて行う何でも屋さんかな?


「冒険者を知らないのか?。冒険者とは魔物の素材や、危険な所にある植物、鉱物を取り、それを売って生活する人のことを言うんだ」

「依頼を受けたりはしないのか?」

「基本しない。ある素材の需要が高まった時に取ってきてくれと言われるくらいだ」


それ以外は好きにしていいそうだ。1日のノルマとかも無いらしいので基本自由らしい。

ただし、何もしなければお金は入ってこないし、命の危険もある。いい所ばかりでは無い。


「今日はアリゲーターを狩る予定だったんだ。最近この辺りの数が減って来て、皮が取れなくなって来たから需要が高まっている。今なら高額で買い取ってもらえるからな」


アリゲーターねぇ・・・。俺たちいっぱい見たし、“収納”の中に山積みされてるんだが、ここでは出ないのか。


「そんなに減ってるのか?」

「ああ、と言っても乱獲されたのが原因だけどな。森の入口付近は安全だから狩りやすいんだろう。そのせいで、アリゲーター達が奥に引っ込んでしまって出てこなくなった」


それであの辺りは馬鹿みたいにいっぱい居たのか。てっきり巣が近いからだとばかり思ってたよ。


「なら奥まで行けばいいだけでは?」

「そうなんだが・・、奥は危険でな。ソロはまず有り得ないし。実力者パーティで行って、やっと何とかなる位だ」

「そ、そうですか・・・」


真面目に返して来たチョコに対してナギは苦笑いをしている。俺たちはカイマンに乗って居眠りしながら来たからな。その危険性がよく分からない。


「お前達はその契約魔物が居るから大丈夫だったみたいだが、それでも危険である事には変わりないし今後は注意した方がいいぞ?」

「ああ、そうするよ」


それから色々この辺りについてチョコに聞いてみた。

見た目と、最初のイメージが強かったが、落ち着いて話しているチョコはしっかりしていて知識も常識もある。

話終える頃には、もう子供には見えなかった。見た目を除いて。


「む、もうこんな時間か」


2時間位話していたようで、気付くとお昼近くまで時間が経っていた。

彼女の仕事時間を質問で取ってしまった。何か詫びをしないと。


「セリ、“収納”出してくれ」


すっかり寝てしまったセリをお菓子の匂いで起こし、“収納”空間からアリゲーターを1匹取り出す。引っかかって一緒に出てきた魔石はとりあえずポケットにしまっておく。

サイズは取り敢えずレギュラーサイズにしておいた。小さいと言われたら大きいのを出せばいいし。


そして出したアリゲーターをそのままチョコに渡す。

セリの攻撃で感電死してるので外傷は少ない。・・・所々焦げてるけど。


チョコは“収納”に驚き、出てきたアリゲーターに驚愕し、渡されて呆然とした。


「これ、色々教えてくれたお礼だ。足りるか分からないが・・」

「足りすぎる!!、こんなに受け取れないわ!」


どうやら十分なようだ。

でもそういわれてもレギュラーサイズはまだ数え切れないほどあるので遠慮しないでくれ。あと、ナギにもやるからそんな目で見るな。というか、前あげたアリゲーターはどうしたんだ?。


「受け取れないって言われてもさ・・・、余ってるから」

「余ってるからって・・・、これだけで数日は普通に暮らせるわよ。お礼っていわれても受け取れないわ!」

「いや返されても困るから、取っといてくれ」


チョコはアリゲーターを突き返してくる。それを俺が押し戻す。

何度か繰り返してると、ナギが提案してきた。


「チョコさん。私たちに街を案内してくれませんか?。これの残りはその依頼料でどうです?」

「「案内?」」


俺たちはそろってナギの顔を見る。


「お恥ずかしながら、私たちは、街について詳しくありません。街民のチョコさんに教えて頂けると・・・」


俺もナギも人間の街について、全く知らない。確かに現地の人に案内して貰えると助かるな。


「俺からも頼む。街については全く知らないし、頼めないか?」

「うーん・・・。でもそれくらいなら・・。うん!いいわよ!」


チョコはちょっと悩んだあと、快く受けてくれた。


仕事で時間が取れないため

次話更新はちょっと先になりそうです。


すみません・・

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。