表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
355/387

334話 「楽園」を賭けた戦い

〈※:スロイブ視点〉


「馬鹿野郎っっ!!!! よりによってアベルを奴隷にしただぁ!?」


 これだから無能に現場を任せるのは嫌なんです。


 聞くところによると珍しい、『白い小妖精(ゴブリン)』を攫ったと言う事ですが。

 そいつがアベルで間違いないでしょう。



 遠く離れた地にある【ななつのくに】の盟主国トウ・ダーラ。

 魔王タイセイは本名をソンクウと言う。

 しかし、もう一つ名前を持っているのだ。


 アベル、そう。かの魔王は『はじまりの勇者アベル』の、生まれ変わりを公言しているのだ。そんな噂を聞いている。


 勇者の仲間が全て集い、彼らからアベルと呼ばれている事も聞いていた。



 実を言うと、どうでもいい話だったりする。

 アベルは奴隷商を嫌っているが、決してなくそうとはしない。

 正義の味方ではないからだ。


『敵』が自分と仲間の生活。命を脅かすなら一切の容赦はしない。が、そのルールが守られている内は、こちらに干渉はしない。


 奴隷ビジネスだって商売の一つと割り切っている事だろう。嫌いではあるだろうがな。



 要するに私はアベルに手出しする氣がなく。 

 アベルは、楽しい生活の邪魔をされなければ、わざわざ攻撃してこない性格と言う訳である。



「アベルがいるウィルバーに向かいます。お前達も精一杯謝るのですよ!!」

「「はっ!!」」


 私は護衛を連れて、アベル出現の地へ向かった。





〈※:アベル視点〉



「ぬし様の言う通り。各建物に捕まっとる奴隷達の開放を終えたのじゃ」

「アーガシアありがとう。皆も急に呼び出してすまなかったね」


 俺はアーガシアにお礼を言う。本当は五大奴隷都に派遣したはずなんだけど。

【神越えの七帝】は、俺がいる場所に何故か集結した。ホントどう言う事だってばよ。


 ミラルカなどは、めったに見せぬ好戦的な感情を見せている。頭にきている様子だぜ。



「僕達の長に手を出したんだから滅亡は当前だよね。魂すら残さないよぅ」

「マスターに手を出す愚か者は、゛イフマイータの血族゛にも喧嘩を売ったのだとわからせてあげよう。

 マスターには()()()()がついている。この事実を知らなかったでは済まさないからな!!」


 サタナのやつが魔王状態の俺と同じセリフを言ってる。

 普段の優しさなど微塵も感じない。


 俺と対峙した『魔王イフマイータ』がそこにいた。


 残る【七帝】も怒りに満ちている様だ。



「僕は、ペリルに奴隷都市に連れてこられ、〈奴隷紋〉を付けられましたから。

 こんな場所無くなって欲しいです」

「私もレムと同じ意見。親代わりのレムを奴隷にした場所なんか嫌い」


「奴隷都市など行く機会がなかったから、朕はよくわからんな。

 でも姉者へ〈奴隷紋〉をつけるのは許容できないぞ。ペリルが利用した場所など、無くしてかまわない」

「ニャアはマスターが第一だから。〈奴隷紋〉を付けたなんて許さないにゃー」


 上からレム、シャーリー、妖六郎、ニャハルがそれぞれの意見を言った。


 ふぅーむ。決は『いらない』でとれた様だぜ。


 一時的でも奴隷にされたから。

 俺としても相手にケジメを取らさなければならないし。

 心情的には()()()()かなぁ?


 何と満場一致〈※:その場にいる全員の意見が一つになる事。全員賛成〉だ!



 俺は肩越しに後ろを見る。

 そうして足元で土下座をする男。スロイブ・レイゾックに声を掛けてやる。



「そういう訳だからさ。五大奴隷都市と、レイゾック国の滅亡がたった今、決定したよ。

 でも仕方がないよね。俺はあんた達を三度許したけど、これで四度目になるんだから」


 俺を攫った奴隷商は首だけになっており、

 スロイブから「こいつが勝手にした事」だと説明されている。


 だが……それが、どうしたと言うんだろう……?


 誰がやろうがこちらが掲げる『俺達に手を出したらただじゃ済まさない』に、抵触しているのだ。

 スロイブがやろうが誰がしようが。そんな事は俺からすれば関係ない事柄である。



「軍の指揮を任せるはずの【七帝】が集結しちゃったから。

 アンダルシア、コクウ、オウ〈※:描写は省きましたが、救出されました〉、サタナの四人は各都市に行き軍の指揮をするんだ。〈召喚転移〉で送るからね。

 俺の後継者の実力! 思い切り敵へ見せつけてきなよ!!」

「「「「はっ!!!!!」」」」


 本来ならミラルカが後継者の一人だけど、サタナを代わりに送った。



「お爺様。僕ソンクーが心配なの。お願いだから代わって~~」


 祖父に向かって可愛らしくお願いをするミラルカ。彼女にサタナのやつは大きく頷く。いってらっしゃい。



 慈悲をもらえぬとわかった小悪党のする行動は一個しかなかった。


 土下座状態のスロイブは、



「くそ、くそ、くそっ。何故こうなった!? 奴隷商の馬鹿が、アベルに手出しさえしなければ~。

 私の『楽園』がぁあ~~っ!!!!」


 などと、ブツブツ独り言をずっと言ってるのだ。


 氣持ち悪い。

 だが決断したらしい。



「アベルを殺してしまえばいい! そうだ!! 

 そうすれば私の『楽園』は絶対なくなりはしないのだぁ~~!!」


 ケシ太郎が反省する時と違ってそうなるよね。ぶっ飛ばしたくなる様な小悪党っぷりだぜ!



「あんたは愚かな選択をしたと言っておくぜ。

 アンダルシアが用意した処刑が待ってるんで、どのみち死罪は確定してるけど」

 


 長飛〇なら「わしとやった奴は皆こう言うぜ。やめときゃよかったってなぁ!!」そう吐き出すところだい。


 奴隷都市の存続を賭けてアベル対スロイブの戦いがはじまる。

仏様でも許容できるのは3度までです。

アベルも3回我慢しましたが、4度目に滅ぼす氣になりました。

「こいつは注意するだけ無駄だった」今は、そう感じています。


なお、アベルは諸外国に向けて『トウ・ダーラに手を出せばこうなるぞ』とメッセージを送ります。

レイゾック王家はただ滅ぶだけでなく、悲惨な結末を向かえるのです。


  面白かった次も読みたいと思われた読者さま


          下の



      ☆☆☆☆☆を押して


      ★★★★★に変えてください。


作者の彦馬の作品投稿と創作のモチベーション維持に繋がります。お願いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ