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安宿で休む

「はい、この魔物はザザンザね。ザザンザの皮が1枚で銀貨4枚。魔石が1個で銀貨3枚。肉は廃棄になるので合計で金貨1枚と銀貨2枚ね。あ、手数料で小銀貨2枚引いといたわよ」



金貨1枚と銀貨1枚、小銀貨3枚を渡された。


また金貨だ。金貨が増えていく。



「ほら、ボサッとしない!」


「はいはい!」



追い出されたので宿探しだ。


いつもの安宿でハゲ散らかしたライオンの爺さんに声をかける。



「おお、どこかに行ったかと思ったわい。今日は2人か?」


「そうだ。部屋は空いているか?」


「おう。今日も1人も泊まっとらんぞ」



本当にどうやって生活してるんだろうこのライオン。


いつ来ても貸し切りなのはありがたい。


一部屋借りて、コロンを部屋に案内する。ボロボロの宿だが我慢してもらおう。



「疲れてるだろうから休んだらいいよ。ボロボロの宿ですまんな」


「あだしたちの村の家より全然キレイでないか。それより宿代ぐらい払うぞ?」



しまった。確かにこの安宿よりボロボロだったな。



「宿代は構わない。それより足を見せてみろ」



床に座らせ、木の具足を外して足を見る。


やっぱり靴ずれでひどいことになっている。こんな硬い靴を履いて歩いてたらそりゃこうなる。中に布でもいれるか靴下を履いていればまだ変わっただろうが、木の上に直接素足だ。


そりゃ靴ずれも起こすだろう。


薬があったはずだ。


……ない。そういえば作った分は緑のクチバシに売ってしまった。



「大丈夫、気にしなくてもそのうち直る」


「確かにそうだろうが……わかった」



クソ。村で疲労回復薬を作った時に一緒に回復薬も作れば良かった。


インベントリに一生入ってもらう予定だった薬は2つある。


低級回復薬とは名ばかりのエリクサーになりかけた何かを取り出す。



低級回復薬

レア度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

名称 アカの適当な液体型回復薬

作成者 アカ

素材 メ草 ✕ 1 砂岩 ✕ 1 モクモク草 ✕ 1 カカカの実 ✕ 1 パン茸 ✕ 1 サカサ草 ✕ 1

回復量 HP 298 MP 1095 骨折

期限 80日 80日経過後緩やかに劣化し90日でゴミと化す。

重量 35g

備考 高レベルの中級錬金術師が極めて粗悪そあくな素材から作られた一品。骨折程度ならたちどころに回復する。低級回復薬でありながら高純度で異常なほどの魔力が込められているためMPも同時に極大回復する。飲む事でもかける事でも即時効果がある。非常に苦く、臭い。口に入れるとジャリジャリしている。



これだこれだ。これを使おう。


緑色に光る液体の入った瓶のフタを開けると、草の凄まじいにおいが部屋に広がった。



「これはくさいな、本当にくさい」



緑のクチバシの連中に渡した物と同じ素材で作ったから多分同じ臭いなはずだ。


マジか。アイツらこんな物を使ったのか。


これから作るときは匂いにも気をつけよう。


意味もなくMPも回復する薬を足にかけた。


光った液体が体に付くと煙が上がる。


げた皮膚や傷がすぐに無くなって、内出血で紫色になっていた部分もキレイなピンク色に戻った。


よし、治った! 自分の薬で傷が治るのを初めて確認できた。



「すげぇ薬だな。もう痛くねぇ」


「良かった。体に不調はないか?」


「ん〜、なさそうだな。ちょっと痛かった腰も痛くなくなってる」



副作用とかないのだろうか。アナライズで確認できないからないとは思っているのだが、万が一ということもある。



「今日はもう休もうか」


「お腹空いたけど。先になんか食わねぇか」


「……確かにお腹空いたな」



寝る前にお腹を満たそう。


今日は久々に食地区しょくちくへ行って食べるか。


……先に靴をどうにかしないとまた靴ずれを起こすな。

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