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報告と報酬、そしてザザンザ

やはり目立つようだ。全身鎧が2人になったからだな。俺だけでも歩けば視線がよってきていた。それが2人になったから2倍だ。


話しかけられるわけではないのでギルドへ一直線に向かった。


ギルドで報告を行い、報酬ほうしゅうの金貨1枚を手に入れる。


移動で銀貨4枚持っていかれたから差し引き銀貨1枚。飯代やらかかった時間を考えたらものすごい、怖くなるぐらいマイナスだ。


馬車に乗れたり近隣の村に行けたりと経験できたから自分的にはプラスだが、ゲドル達みたいなかなりギリギリのハンターには厳しい依頼だろう。


コロンと結婚……はまだわからないが、付きてきてしまったので面倒は見なきゃいけない。


所持金を確認しておく。



金貨10枚、銀貨1枚、小銀貨4枚、銅貨1枚、小銅貨7枚、鉄貨11枚



金貨が増えたのだ! 永遠に見ていられる神々しさだ。色々な人の手を渡っているから汚れてはいるし傷だらけだが、それでも黄金の輝きを失いはしない。


小金貨は無いのだろう。運び屋で金貨を渡した時に銀貨で帰ってきたから多分そうだ。


それに依頼や商売で手に入れた小銭がダブついてきた。使うときは小銭から使おう。



「こんなとこでお金を出すのはどうかな」



コロンに言われて、またやってしまったと思う。ここはギルドの中だ、気をつけよう。


すぐにアイテムバッグへとしまう。



「そうだ、ザザンザを納品しにいくか」


「お金になるのか?」


「ん〜、多分」



知らないから仕方がない。状態異常系の魔物は買い取り不可かもしれない。少なくとも魔石ぐらいは買い取ってくれるはずだ。


2階に上がって受付を確認する。


ハンター達はパラパラといるが、スムーズにやり取りして去っていく。


あー、また解体してない魔物出して嫌がられるのか。仕方がないけど。


受付が空いたタイミングでギルドコインを置いて話しかける。



「解体と買い取りをお願いしたいんだが」



あの時のクマ獣人さんだ! 絶対怒られるやつだ!



「あの時の鎧ね……そうそうアカとか言ったっけ」



やっぱり鎧の印象が強いんだな。名前はギルドコインで確認して思い出したようだ。



「まだ解体自分でできないの? 誰かに教えてもらいなさいよ」


「あー、そうだな。だが頼む人も……」


「いいから早く解体する素材をだして!」



はい、怒られました。


急いでザザンザをアイテムバッグから取り出してカウンターへ置いた。



「これなんだが――」


「きゃぁぁ!! ちょっと何を置いてるのよバカ!!」


「……え?」



また怒られた。今度は悲鳴付きだ。


この間はプチプチをここに置いたと思ったが……。だめだったのだろうか。



「それどう見てもザザンザじゃない! バカ何で手で持ってるのよ! ちょっと、誰か鉄の手袋持ってきて!」



ああ、この魔物がダメなのか。え? もしかして死んでも触ったらダメなのか?


……あーあ。また鎧がダメになっている。手のひらの布が腐食して手が丸見えだ。


パッシブスキルは遺体でも有効と。勉強になったな。


職員達はザザンザを持ってちょっとバタバタしている。



「はぁ、びっくりしたわ。どこであんなもの手に入れたのよ」


「そこの森だ。場所はカム村だが」


「あー……やっぱりそうなったか。ブラックキメラの影響ね。情報ありがとう」



何か聞き捨てならない名前が聞こえてきた。ブラックキメラ?


それ、俺の脱走した召喚獣なんですが、え? なにそれ?



「ブラック……キメラ?」


「あれ、知らないの? 森にどこから来たのか住み着いたらしくて、高等級のハンターたちを呼び寄せて討伐したのよ。ただ時間がかかったみたいでプチプチが沢山やられて突然変異で強い魔物が現れるようになって、もう大変よ」



……ええええええ。そんなことになってたのか俺の召喚獣。


これは……黙っていたほうが良さそうだな。謝って済む問題ではない。



「……なにしてんの! 話は終わりよ。邪魔だからあっちで座ってて! 解体できたら呼ぶから」


「ああ、はいはい」



しっしっと言われんばかりの勢いに受付を離れる。


コロンは足が疲れてるだろうから座って待ってもらっていたので、その隣に座った。



「受付の人が怒ってたけどなんかしたの?」


「いやしてない……こともないな」


「迷惑かけちゃダメだぞ」


「……そうだな」



本当に気をつけよう。もしクマさんの手に触れでもしたら大事になるところだった。


まだバタバタしてるのをみると、少し時間がかかりそうだな。


コロンに注意されながらゆっくり待つとするか。


俺は背もたれに体重を預けて体の力を抜いた。

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