依頼報告
○石
レア度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
名称 砂岩
期限 −
重量 99g
備考 なんの変哲もない普通の石。砂が長年かけて白雲母等がお互いに癒着したことによって生成された岩石。石としての強度は高くない。熱に強く1000度程度では変化することはない。砂のため表面はザラザラとしていて少しの水を吸収する性質をもつ。
はぁ、なるほど。
この石は砂岩か。さっき拾った砂岩と色が違うから別物かと思ったが勉強になる。備考が何書いてるかほとんど分からんが、砂岩であるというだけで十分だ。
さて、次は…………。
ん? …………何もない。
木以外に何もない。
しまった。楽しみすぎて周辺の取れる物を全て取りきって更地になってしまった。
しかも依頼と何の関係もない石なんか採取して何してるんだ俺は。
時間がどれだけ経ったかわからない。バーサーカーみたいになっていた。
依頼の品は……大丈夫だ。無意識でアイテムバックに別で保管している。
帰ろう。腹が減った。
飯に金を使うのも面倒だから今日手に入れた材料を使って腹ごしらえしよう!
味を知っておくのもいいだろう。
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完成した。
ズゴンの石焼 モクモク草の石焼 バン茸の石焼
そしてデザートにケテの実を食べる!
全て石焼なのは仕方ない。石焼以外は時間がかかりすぎる。
良い言い方をすると、全て素材の本来味を楽しむ事ができる。調味料は使っていないから。
ズゴンの石焼、大根のような見た目で切るとじゃがいものようなデンプン質。焼くとやっぱりじゃがいもだったこれ。
口に入れると土の味が広がり、ゴボウのような性質もある。好き嫌いが分かれそうな野菜だな。
モクモク草の石焼、見た目は軽いしただの綿だ。焼くと種が弾けてどこかへ飛んでいく。危ねえ。
焼くと半分溶けたような見た目で少し甘い匂いが立ち込める。
美味しい。腹の足しにはならないが、ほんのり甘く植物感はない。何個でも食べられるおやつのようなものだろう。
バン茸の石焼、醤油でもたらして焼いたら最高だろう。少しみずみずしく、石で焼くとじゅうじゅう音がたって石にきのこの汁が広がっていく。
食べるとクニクニした食感。きのこ特有の匂いが鼻を抜ける。まあ、普通のきのこだ。塩でも醤油でもマヨネーズでもなんでもいいから調味料をつけたい。
ケテの実を皮ごとかじる。備考に皮ごと食べられると書いていた。手のひらサイズの丸い見た目で皮は固くかじりやすい。色が青いのを除けば美味しそうに見えなくもない。
味は……酸っぱい。全然甘くない。口の中に小さな種がいっぱい入り、噛むとバリバリと不快な感じだ。
酸っぱいのはいいが、種はどうにかしないと食べたくないな。
さあ、食った食った。腹が膨れたわけではないが、十分だ。
門兵に通行許可をもらいギルドへ直行する。
受付は巨人の爺さんじゃない。体力テストをしてくれた猫の獣人さんだ。
「依頼の報告と納品だ」
ギルドコインと共に猫さんに声をかける。
「お? あのときの鎧くん。はいはい、えーっと3つ受けてるみたいだけど依頼の品は?」
覚えてくれていたようだ。
アイテムバックから納品する物を取り出していく。
更地になるほど採取したので全てを出すわけにはいかない。
自分の中でゲルドより少しランクの高い人が採取期限2日でどれだけ取れるか考えながら出していく。
・クル花の茎 ✕ 10
・モクモク草の綿 ✕ 30
・ズゴン ✕ 15
・カミリュの花 ✕5
・バン茸 ✕ 20
・サササ茸 ✕ 8
・キ茸 ✕ 2
・ケテの実 ✕ 15
・パラーンの実 ✕ 10
こんなものではないだろうか。
テキパキと猫さんが仕分けしていく。すごい。鑑定スキルでも持っているのだろうか。
「クルの花はダメだね。自己責任で自分で食べるのは構わないけどね」
ポイッと返された。誤って毒部分が入ってたら良くないからだめらしい。
「じゃあ、ちょっと待っててね。2重チェックがいるから」
他の職員に確認してもらっている。
ミスを侵さないために2重チェックをするのか。
しばらく待つと戻ってきた。
「はい、じゃあ依頼達成ということで、こちらが今回の依頼料ね」
硬貨がジャラジャラと音を立てて受けつけに並べられた。
よかった。バーサーカー状態で時間の経過がわからなくなっていたから期限切れになっていたらどうしようかと思っていたところだ。
あれでどれだけの収入になるのだろうか。
その場で数えるのも恥ずかしかったのでお金を取るだけにする。
「今日は他の依頼は?」
「やめておこう」
お金を数えたいのでさっさとギルドを出る。
鉄貨が見えたので、あまりいいお金にはなりそうにないな。
手のひらで一つ一つ硬貨を数えていく。
小銀貨2枚、銅貨3枚、小銅貨4枚、鉄貨1枚。
宿代にすらなってない。
全てが2鉄貨から5鉄貨にしかなってないのだろう。
これは厳しい。
何か考えなくては。




