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商業ギルド

ここが商業ギルドか。


別に豪華な作りでもなんでもない。ハンターギルドと似たようなもんだ。


出入りはそこそこ多いようだ。まさに商人風の人たちが出入りしている。


扉を開けて中に入ると、目にまぶしいほどの光。


少し目がくらみながら、受付を探す。


長方形のもくテーブルにキレイに並べられた緑色のソファー。


観葉植物らしき物も置いてあり、ハンターギルドの剣呑けんのんさとは全然違い落ち着かせる工夫が見える。



「すまない。登録したいんだが」



受付まで行くと直ぐに人が来てくれた。


錬金術ギルドにも見習ってほしいな。


多分純人族の細身の男だ。



「はい! 新規ですね? 他のギルドコインはお持ちですか?」



無難にハンターギルドコインを渡しておく。



「ありがとうございます。少々お待ち下さい……はい、完了しました。こちら商業ギルドのコインになりますね」



早っ!!


迅速じんそくな対応だ。


特に問題もなくギルドに入れたようだな。



「では、商業ギルドの決まりを説明させてもらいますね」



入った後に説明……なんか俺は騙されたのか?



「アカ様がお考えの商売は家をお店としたものですか? それとも露店業をお考えですか?」


「今は露店だな」


「わかりました。ではギルド員であるためには、この街でその日商売をする際に必ずギルドへ届け出をだしてもらいます。銀貨1枚と引き換えに一日有効な許可証をお渡しします。許可証は必ず見える場所に掲示してくださいね。そして、次の日に許可証を返却してください。以上です」



……なるほど。定期会費はないが売るときに許可証を買うことで会費とするスタイルだな。等級もないようだ。


聞いてきたということは固定の家に店を構える場合はまた違うのだろう。



「ちなみに、無許可営業を確認した場合には罰則金の支払いに加えて牢屋で過ごす事になりますのでお気をつけください」


「あ、ああ、わかった」



無許可営業はだめらしいな。


聞きたいこと聞いておこう。



「それで、商売できる場所はあるのか?」



受付の人が街の地図を広げる。



「食品関係ですとこの辺り。その他は噴水広場周辺。露店はご自身で用意してくださいね。一応ギルドでも露店の販売や貸出かしだしはしていますが、安くはないですよ」



食品関係は昨日ゲドル達に教えてもらった場所だな。



「ちなみにだが、街の外なら許可証はいらないのか?」


「街の外ですか? 街の範囲に無いので許可証はいらないですね」



まあ、冒険者やハンターだけを顧客こきゃくにして何かを売っても売れないか。大量の金を持って外に出るとも思えないし。


受付に礼をしてギルドを離れた。


選択肢は3つだな。食べるものを売るなら昨日の食品市場、それ以外なら噴水広場。そして金のかからない街の外。


……その前に露店どうにかしなきゃならんか。


なかなかやりたいことも直ぐできずにうまく回らないな。でもこんなもんか。


まだ商売への道のりは長そうだ。

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