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俺にブサイクと言われたら学年一位の美少女がなぜか懐いてきた  作者: 雪方ハヤ
第二章 学年一位の子との道

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最終話 俺の最もかわいい、最上さん

 ――金沢の視点――


 カフェから離れ、帰り道を歩きながら脳を回らせた。


 川口は残念ながら、もう咲良さんに会う勇気がなく、転校するらしい。


 先生からの連絡で、白井は警察が取り調べてくれるらしい。まあ、僕の情報があれば彼は刑務所行き確定だ。


「金沢くん」


「!?」


 この声は。僕の、相棒だ。


「なに一人で帰ってるの。モエも入れてよ」


「ええ……」


 小型のバックを背負い、私立校のベージュの制服を着る萌さんの姿が夕日に照らされる。


「萌さん、学校帰りですか?」


「そうだよ。私、友達いないから、一緒に帰ろ」


 一緒に帰る、か。そうだな。こういうときって、なにか雑談をしたほうがいいのか。


「萌さん、学校は楽しい、ですか」


「ふふ、なにそのかったい質問。もちろん楽しいよ。私のさ、一人語り、聞いてくれない?」


「はい……」


「私ね、幼いときから両親を失ってたの。なんとかして真相を知りたかったけど、私の力じゃあ辿り着けなかった。今はもう諦めてるの。なにせ今、目先の人を大切に思ってくれる人を大事にしたいなって」


 両親を失っていたのか。だから、最上家に。たしかに萌さんの資料には、彼女の両親について調べられなかった。


「萌さん……僕も協力します。両親について調べるのを」


 彼女は頬を膨らみ、顔が赤く染まる。


「金沢くんって鈍感だね。私の大切な、目先の人、誰だと思う?」


「…………咲良さん?」


「バーカ」


「じゃあ誰ですか? って…………!!」


 はぁ……!?

 萌さんのぷっくりな唇は、僕の顔に近づき、僕の唇と触れ合う。


「私のことが好きって、千里兄ちゃんから教えてもらったよ」


 ――泉千里の視点――


 人の気配を感じない公園にも、桜が咲いてきた。爽風に当たる体は、無意識に最上さんに近づく。


 ビクッと、彼女の体が震えた。


「ち、近い!」


「ご、ごめん!」


 ヒョッと、彼女から距離を置いて、顔を背ける。


「ナニナニ、私のかわいさに吸引された?」


「違います。そんなに、かわいくないです」


 昔なら迷いもせず言えた言葉なのに、今は最後にハテナマークをつけないといけなくなった。


「ありがとう、千里くん。最初から最後まで私のわがままに付き合ってくれて」


「またそれですか……」


「何回も助けられて、感謝の言葉が尽きないよー」


 ここ数週間は本当に忙しかった。これから最上さんと過ごす道に、もうめんどいなことが起きなければいいのに。


「千里くん……キスでもしよっか!」


「ええ!?」


 体から彼女の体温、やわらかさが伝わり、心がおどる。


 唇と唇がふれあう。もう回転できる脳じゃない。


「――これからもよろしくね」


 なんでだ、口は開かれてないのに、まるで彼女の声が聞こえる。


 これって、心が通じ合っているってことか? 夫婦によるあるやつ……ってなんで俺は結婚まで考えてんだよ!


 ――でも、そうだね。


 最上さんのおかけで体験したできたことがいっぱいある。


 でもまだ最上さんと体験していないこともいっぱい。


 これからはどこに行こうかな。


 ゆっくりと遊園地を回ったり、いっしょに同じ家で過ごしたり。


 もし俺は毎朝、目を覚ませると彼女の顔が目に映れば、どんだけ幸せなんだろう。


 かわいいよ。もう自分に嘘をつけられない。


 いっしょに、まだ体験したことのないことを楽しも。


 君となら、もう怖くないかも。


 俺の最もかわいい、最上……いや、咲良ちゃん。


 これからも、よろしくね。

みなさまお疲れ様でした!! 計五十七話、完読していただき、ありがとうございます!!

これからも泉さんと最上さんの物語が続きます。

ぜひまたどこかでお会いしましょう!

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