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殺しの経験
4人全員肩で息をしていた。
豹悟が少し困ったように笑いながら口を開いた。
「岩手ー、次からは突っ込む前に相談してくれ」
「ああ、ごめん」
興奮が冷めた昴も素直に応じた。
「まぁ、でも岩手が突っ込んでくれて吹っ切れたよ、正直助かった。」
豹悟には心配していたことがあった。
もし仮に敵が現れたとして、自分たちはその敵を殺さなければならない。
果たして自分を含め、戦うことができるのか。
そう逡巡していた矢先の昴の特攻。
無我夢中だった戦闘を終え、この最初の一戦を戦えた意味は大きかった。
「山縣の魔法は相変わらず凄いな、あんな芸当も出来るんだな。」
「岩手に当たらないか怖かったから少し出力は抑えたがな。
成功して良かったよ。」
顕人が胸をなでおろす。
「あのさ…」
楓が少し戸惑いがちに話し始めた。
「魔法を上手く使えない僕が言うのもなんだけど、みんなの魔法に名前をつけない?
連携して戦っていく上でその方がうまく動けると思うんだけど。」
「なるほど、一理ある。」
顕人の衝撃波が髪をかすめた昴も同調した。
「名前かぁ、言ってることは最もだけどそういうの苦手なんだよなぁ。」
そう言いながら顕人は頭をかいた。
「せいぜいカッコいい名前でもつけようぜ」
豹悟の中の忘れてた思春期がうずくのだった。




