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東京ダンジョン  作者: ルーデル
1章
11/46

それぞれの力

いよいよダンジョンの内部へと進むこととなったが、先の報告にあった下へと通ずる階段へは今回の調査隊全員で進むこととなった。




供給されたオリハルコンの剣に、近接戦闘を考慮した金属のプレートをあてがった防具、そしてマントを羽織り、その佇まいに興奮しながら一行はついにダンジョンへ降り立った。



一階部分は尖兵隊が先に入ったこともありモンスターは少なかったため、まずダンジョン内部へと入った一行は自らになんの魔法の力が与えられたのかを確認する作業から入った。



魔法を使う際の魔力の流れをコントロールするうまさ、一度に放出する出力、そして絶対的な魔力量。

これらに個人差はあるようで顕人にはそのコントロールする才能があった。


「こんな感じか…?なんか出ろっ!」


顕人が放出した魔力、目には見えづらい衝撃波だった。

一見すると地味なこの能力に最初はイマイチ不服そうな顕人だったが、器用な顕人のコントロールにより先鋭化した衝撃波で岩壁に穴を穿ったり、面を広くして宙に飛ばした石の無数のつぶてをまとめて消しとばすなどが可能だった。



ゴポポ…と奇妙な音を立てる毒を放出したのは昴だった。

放出する際の出力の調整で恐らく効果を変えることができるようだが、人相手に試すわけにもいかない上消耗が激しく扱いには苦労しているようであった。




豹悟は調整が下手らしく魔法の放出にも時間を要するが魔力の絶対値は比較的多いようだ。

氷塊を放出する彼だがその規模の大きい放出でもはやそれは物理攻撃と化していた。



そして楓であるが、いくらコントロールしても魔力が放出されることはなかった。

自分の中の魔力を感じることは出来るし、魔力の流れを制御することもできる。

しかし楓の手から何かが出ることはなかった。


うなだれる楓に豹悟が声をかける


「この感覚を口で説明するのは難しいからアドバイスをすることは難しいけど、まだ時間はあるしゆっくり練習していけばいいさ。」



「そうだね…足引っ張らないように早く使えるように頑張るよ!」



「チッ…」

昴は自分の目的の足を引っ張りかねない楓に対し苛つきを覚えたが冷静に和を乱すことのほうが不利益だと思い出かかった言葉を飲み込んだ。



「けど山縣君みてると不安になるなぁ…」



顕人は楓の気持ちも知らずはやくも実戦で使えるレベルまでのコントロールを可能としていた。



「あいつ、見た目の割に器用だな…」


豹悟は苦笑いした。



他のチームも様々な魔法を使用していて、違う人間同士で同じものを放出するパターンもあるよう

だった。


中でも目を引いたのが北欧と日本のハーフ、エドガーの放つ炎弾であった。

初めは炎の弾を放出する魔法かと思われたが、着弾した際に巨大な火柱を上げた。

その規模はダンジョンの内部を赤く照らす程でさしものクールなエドガーも驚いていた。




皆思い思いに試し、そしていよいよ地下一階の階段にたどり着き、これ以降はチーム毎に異なる道を行くこととなる。


持った食料と水は3日分。

一先ず1日半で出来る限り奥を目指すべく顕人達は歩き始めた。

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