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第17話:男に可愛いって・・・

男に可愛いって言うのはダメだと思うんですよ。女の子でも可愛いより綺麗って言われる方が良いって言う人がいるように、男も可愛いよりはかっこいいって言われたいんです

達也は憂鬱そうな顔をしている


「なんでそんな顔をしてるんですか?」

亜紀は怪訝そうに言った


「また可愛いって言われた」

達也はかなり落ちこんでいる


「確かに達也さんは可愛いですもんね

でも、またって何ですか?」


「中一の頃から言われてるんだよ」


「その頃から可愛いって言われてたんですか?」


「ああ、なぜか、結構中学校から有名だったな

有り難くない成り方だけど」


「へぇ−、どんな風だったんですか?」


「中ニの時に、知らない女の先輩達によく声掛けられた

麻倉君だよね?

って言ってから、友達とやっぱり可愛いねって話しあってるんだよ」


「すごいですね」

亜紀は驚いている


「何で知ってるんですか?って聞いたら、ちっちゃくて可愛いって中学校では有名だよって言われた」


「モテてたんですね?」


「だから、モテてねぇよ

モテてないのに、モテてるって言われる人の気持ちがわかるか

すごい辛いんだよ」


「どう言う風に辛いんですか?」


「男友達に言われてモテてないって言ったら、あれのどこがモテてないんだってキレられたり、お前はあれぐらいじゃモテてるとは言わないのか、自慢すんなこの野郎って言われたりするんだよ」


「それは悲惨ですね

でも、中三の時に、後輩に告白されたって言いませんでしたか?」


「ああ、一回だけな

あれは辛かった

謝りに行ったら、ひどい事になった事は言ったと思うけど、変だと思ったのが、ちょっと可愛いからって調子に乗ってんじゃないわよって言われた事かな」


「すごいですね

それは」

亜紀はびっくりしている


「だろ

女の子に言うならまだしも、男に言うんだぜ

あの時はマジでへこんだよ」


「でも、不細工って言われるよりはいいでしょ?」


「それは確かにそうなんだけど、俺も一応男だから、可愛いよりはカッコイイって言われいんだよ」


「それは無理です

だって、達也さんは、背ちっちゃいし、童顔で女顔だし、腕細いし、色白いですからね」


「わざわざ言ってくれて、ありがとう

おかげで心に相当のダメージを受けたよ」


「どう致しまして」


「外見で無理だとしても、スポーツやってる時とか、ギター弾いてる時とか、カッコ良く見えない」


「見える事もありますけど、達也さん運動音痴だし、音痴ですよから無理ですよ」


「ギター弾くのに歌うまいのは必須条件じゃないと思うが」


「じゃあ、あれです

達也さん音感がないから無理です」


「今、無理矢理探さなかったか?

お前はそんなに俺を否定したいのか?」


「だって、私は可愛い系が好きなんです

カッコ良くなったら、困りますから」


「何その自己中心的な考え」

達也は呆れはてている


「好きなものはしょうがないじゃないですか」

亜紀は開き直った

本人に開き直っている感覚はないと思うが


「はぁ−、まあ、いいけどさ」

達也はもう怒る気力すらないらしい


「そう言えば可愛いの他に何か言われましたか?」


「弟にしたいとか、ペットにしたいとかかな」


「わぁ−、すごいですね」


「先輩とかに言われるならまだしも、同級生が言うのは変だろ?」


「そうですか

達也さんって、年上に見えないから、大丈夫ですよ

それに、こんな性格の悪い弟はいりませんね

皆達也さんの性格知らなさすぎですよ」


「俺もお前みたいのが、妹だったら、家出したくなるね」


「みゆきちゃんならいいんですか?」

亜紀はちょっとむっとしたようだ


「みゆちゃんは可愛いからいいんだよ

男が放って置かないんだよ

あれで、性格もカバ−されるな」


「親バカって言うより妹バカですね」


「みゆちゃんが妹じゃなかったら、彼女にしたいぐらいだね」


「あ、やっぱりみゆきちゃんの事好きなんですか?」


「だから、それは親心みたいなもんだって言ってるだろ?」


「ふん、どうだか」

亜紀はかなり怒っている

「それに、もし、俺が好きだったとしても、みゆちゃんは俺を兄としか見てないから、永遠の片思いになっちゃうじゃん」


「初恋は実らないものですよ」


「じゃあ、お前の恋も成就しないな」


「私のはします

特別ですから」


「いやいや、一人一人の恋は特別だろ

第一初恋は実らないって言い切るのは間違いだ」


「何でですか?」


「だって、それは実らなかった人達がいろんな所で言ってるから、そう言われてだけであって、実ってない人と同じぐらい実っている人はいるよ

要は言っている数の問題なんだよ」


「う−ん、確かに私の初恋は実ってますからね−」


「へぇ−、良かったな

好きな人と相思相愛で」

達也は人事みたいに言った


「はい、達也さんとラブラブですから」


「ラブラブって

お前がそう思う理由を教えて欲しいよ」


「だって、逢い引きしましたから」


「逢い引きってお前はいつの時代の人だよ

しかもデ−トじゃないし

買い物したり旅行したりしただけじゃん

・・・って、もっとすごい事してるじゃん」


「う−ん、ツッコミの後に更にノリツッコミとは

なかなかやりますね」


「そりゃどうも

でも、今までのは、友達として行っただけだから」


「え?

あんなに熱い接吻をしたのに」

亜紀は悲しんでいる


「だからお前は何時代だよ

しかも嘘を言うな」


「私と寝た癖に」


「勘違いされるような事を言うな

お前が、勝手に入って来ただけだろうが」


「私の胸何回も触った癖に」


「何でお前がそんな事知ってんの?」


「だって、あの時起きてましたから」


「タヌキ寝入りかぁ

おかしいと思ったんだよな。起きてすぐにあんなに言えるなんて」


「そんなに私のが触りたかったんですか?

言ってくれば触らせたのに」


「触りたくないから

それにあれは不可抗力だ

お前が俺のベッドにいるなんて普通思わねえだろ」


「有り得ないと思ってては事故とかは回避できませんよ

いつも最悪の状況を考えてないと、いざという時に対処できませんよ」


「あっそ」

達也はどうでもよさそうだ


「例えば、車を乗ってる時、子供が飛び出してくるかもしれないのに、有り得ないとしては、事故りますよ

事故した人の大半が言うセリフは、まさかあんな所から出てくるなんてって言うらしいです

ドライバーがいかに危険予測をしてないかわかりますね」


「でも、自転車が悪い場合もあるだろ?」


「それはあると思いますけど、でも、自転車と自動車では確実に自転車の方が怪我しやすいんです

それに、例え自転車が悪くても、自動車が罪になる場合が多いですから

だから、自動車もそう言う事を知っていたら、事故は減ると思いますよ」

亜紀は熱弁をした


「そうかもな」


「でも、自転車だったら、危険予測しなくていいとはなりませんよ

自転車だって、凶器ですから

自転車で人にぶつかって殺した事件がありましたから」


「そんなのあったな

確かにすごい飛ばす奴とかいるよな

自転車は普通に時速30キロぐらいは出るらしいよ」


「でしょ?

やっぱり自転車も注意しないといけないんですよ」


「力説してくれてありがとう

ホントにいっつも脱線するよな」


「しょうがないですよ

たまには寄り道しないと」


「たまにじゃないと思うが」


「急がば回れって言う言葉があるでしょ

遠回りしているように見えて、実は1番近い道なんだと言う意味ですよね」


「それと寄り道とどういう関係があるんだ?」


「勉強ばっかりしていては疲れるでしょ

そういう時に遊んだり、リフレッシュしたりするんです

遊んでる時間を勉強に回した方がいいかもしれないけど、それだと、効率が下がるんですよ

だから、脱線したり、寄り道も必要って事ですよな」


「何だかな」

達也はあるグルメレポーターの真似をした「じゃあ、元の話しに戻りますが、達也さんは他に可愛い伝説ありますか?」


「そんな伝説はいやだ」


「いいじゃないですか?

後世まで残るんですよ」


「そんなのは今すぐ消して欲しいな

それに、伝説って言うのはいろんな話しが付加されて、話しが大きくなるからダメだな」


「まぁ、所詮噂と一緒ですからね

じゃあ、今だけ伝説を教えて下さい」


「伝説なんてねぇよ

あるとすれば、体育の時教室で着替える女の子っているじゃん」


「ああ、いますね−」


「その事を忘れてて、ガラっとドアって言うか、扉を開けちゃったんだよね」


「うわぁ−」


「そしたら、女の子達と目があっちゃってさ

いや−、人間って言うのは突然わけの分からない事にあうと、脳から電気信号が止まるって言うか、脳が一時停止になっちゃうんだね

数秒ぐらい、固まちゃったから」


「その後、どうなったんですか?」


「その後は、扉をそ−っと閉めたね」


「え?

女の子達はキャ−って悲鳴をあげなかったんですか?」


「悲鳴をあげる女の子は教室で着替えないよ」


「そうですかぁ

私達1年は結構教室で着替えますよ」


「お前ら1年はそうかもしれないけど、少なくとも、俺のクラスでは少数だよ」


「で、その後はどうなったんですか?」


「不可抗力だったし、教室で着替えるのはどうなんだよって事もあったが、一応見ちゃったんだし、謝ったんだよね」


「そしたら?」


「そしたら、女の子達は麻倉君なら、まあいいかなだって

なんか女友達みたいだしって言われた」

達也は声に哀愁が漂っている


「わぁ−、なんかそれすごいですね

ある意味伝説ですよ」


「だから、そんな伝説は嫌だ

あん時はすごい落ち込んだわぁ」


「まぁ、そりゃ落ち込むかもしませんね」


「すごい辛かったね

男からは、モテていいなぁって恨まれたり、女の子からは女友達とか弟とか言われて落ち込んで、ある意味充実した生活だったな」


「思い出が出来て良かったじゃないですか

中には青春や思い出がなく終わる人もいるんですから」


「もっと良い思い出の方が良かったな」


「贅沢を言っちゃいけません

ホントに人間というのは足るを知るができないんですから」


「足るを知るって何だ?」


「人間というのはある一定の地点で満足しないものなんです

お金を稼いだら、もっとお金が欲しいって限りなく思うんです

その逆の一般的な収入でいいと言う人もいます

お金だけではなく、心も豊かにならないと思う人です

この人達を足るを知るって言うんです」


「でも、足るを知らない人が多いからこそ、文明や経済が発達してきたんだろ」


「物事には、長所だけと言う完璧なのはありえません

必ず短所と言うのがあります

だから、そう言う人もいていいと思いますが、足るを知ってる人も同じぐらいいるべきなんです」


「高校生にそれを求めるのは無理かと思うが」


「だから、日本の高校生は外国の高校生に比べて幼いって言われるんですよ

高校生だからと言って考えなくていい事にはなりません」


「まぁ、確かにそうだが・・・」


「でしょ

本来そうあるべきなんです

でも、何でその後輩の子は達也さんに告白したんでしょうね?

他の女の子には異性として見られてなかったんでしょう?」


「日本語の使い方おかしいよ

でもって言うのは、逆接なんだから、前のと反対のを言うはずなのに、全然違う話しになってるよ」


「私の頭の中では考えてたんです

それぐらい理解して下さいよ」


「いやいや、そんなん出来たら、超能力者じゃん」


「ツ−カ−の仲じゃないですか

あ、携帯会社じゃないですよ」

「知ってるよそれぐらい

長年連れ添った夫婦で夫がおいって声かければ、妻がお茶を出すって奴みたいなのだろ

でも、あれは昔の話しで今はないと思うぞ

それに最終的には人の心なんてわかんねえよ」


「心を読む能力を持ってたら大変そうですよね

だって人間って、建前と本音で生きてるんですから」


「またスル−された

まぁ、俺だったら堪えられんな」


「自分が聞きたい時だけ聞ければいいんですけどね」


「そんなに都合よくいく訳ないよ

それに聞きたい時に聞けたとしても、悲しむ事だってあるだろ?」


「ありますね−

もし自分が超能力者で同性が好きで、同性の友達に告白して、でも、その友達は異性が好きだからごめん、でも、友達でいよって言ってくれたのに、心を読んだら、うわ−、同性愛なんて気持ち悪いって思ってたら、すごいショック受けますからね」


「何その例え?」


「1番わかりやすいと思って言ったんですけど」


「確かにわかりやすいかったけど・・・」


「じゃあ、いいじゃないですか

それとも、達也さんは同性愛は気持ち悪いって思ってるんですか?」


「思ってないよ

人が人を好きになる事は良い事だと思うから

それに、男は女を、女は男を好きになって当然と言う人がいるけど、それには根拠がないからな」


「そうですよね

じゃあ、何に問題があるんですか?」


「お前の例えって、いっつもドラマみたいになるからさ

それが言いたかっただけ」


「ドラマにした方が面白いし、わかりやすいからいいんです

これを変えるつもりはありません」


「まぁ、いいけどさ」


最終的にはどっちでも良いと思っている達也であった

結局なぜ、俺に告白してきたのかわからずじまいです。聞ける状況じゃないし、もし、好きな理由が優しいだったら、ああ言ってしまった時点で終わりですしね

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