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僕の学校は厨二病 ~厨二病でも平穏に学生生活を送りたい。が無理のようです~  作者: 笛伊豆
第一章 大学生?

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241.「ロンズデール家の皆さんはお元気だった?」

 話を元に戻す。

宝神(うち)にも普通人の人たちが入ってくるわけだね」

「はいですぅ。

 というよりはぁ、来年度のぉ新入生やぁ新入社員はぁその大部分が前世など持ってないですぅ」

 やっぱり。

 でも大部分ということは厨二病患者も少しはいると。

「渡辺先輩やぁ迫水先輩なんかもぉそうですぅ」

「ああ、確かに。

 でもあの人たちは厳密に言ったら厨二病(前世持ち)じゃない気もするけど」

 本物の神様だもんね。

 静村さんは実の所微妙で、真性の依代である迫水くんに言わせると「何か変」ということだけど。

「静姫様はぁ変じゃないですぅ。

 あの方こそが本物ですぅ」

「判ったから。

 僕から見たら全員神様だし」

「まー、みんな似たようなものなんじゃないですか?

 私も比和さんも、そういう意味では変でしょう」

 相変わらず見当外れの方向に話を持っていく(エン)さん。

 ご本人も魔王(ぬらりひょん)だもんね。

 でもまあ、その通りではある。

 厨二病とかそうじゃないとか、今となってはあまり意味がなくなってきているからなあ。

「判った。

 要するに来年度からは面倒くさくなると」

 要約したら反対された。

「そうでもないですぅ。

 組織が大きくなるとぉ幹部のやることはぁ減りますぅ」

 そうなの?

(一理あるな。

 つまり大抵の面倒事は上に昇ってくる前に解決されるということだ。

 だから最上階(トップ)は決断だけしていればいい)

 それはそうかもしれないけど厨二病に限っては違う気もする。

 だって矢代興業の幹部って厨二病が絡むとすぐに逃げ散ってしまって、結局僕の所に尻が持ち込まれるんだよ。

 ええと須藤さんたち(前世アイドル)の時だって僕に付き合ってくれたのは信楽さんと比和さんだけだった。

(だったら矢代大地(ガキ)は厨二病患者の相手だけしてればいいじゃないか。

 後の面倒は丸投げで)

 そうか。

 確かに。

 ていうか、そもそも今までもそうだったりして。

 僕、矢代興業社長で宝神総合大学理事長なんだけど、そういう立場に付き物の面倒ってあまり回ってこないんだよね。

 偉い人や役所との付き合いは矢代興業の役員の人たちや学長の末長さんがやってくれるし。

 よく判らない半官半民団体も僕に絡む前に阻止(シャットアウト)されている。

 心理歴史学講座の教授はさすがに人に任せられないけど、よく考えたらあの講座に所属する学生って全員が厨二病じゃないか!

 つまり僕は厨二病患者とだけ付き合っていればいいんだ!

 嬉しくない(泣)。

(ものは考えようだ。

 世間一般の俗物共と付き合わなくてもいい、と思えば)

 無聊椰東湖(オッサン)が珍しく有益な意見を言ってくれた。

 なるほど。

 確かに世間には厨二病患者より俗物の方が多いからね。

 ていうか桁違いだ。

 僕は少数派(マイノリティ)の方を相手にしてればいいと。

 少し元気が出て来た。

「判った。

 じゃあ僕は厨二病患者担当ということで」

「それがいいですぅ。

 ただしぃ、お話に出てきたぁ神楽さんみたいな人とはぁ接触が多くなると思いますぅ」

「仕方がありませんね。

 私が常時お側に侍れない以上、ある程度は許容しなければ」

「その分は私がカバーしますので。

 比和さんはご安心を」

「……(エン)殿ご自身もいまひとつ信頼しかねるのですが」

「酷い!

 私は忠実ですよ!

 矢代社長(総長)のためなら何でもします!」

「それが危険だと言っているのですが」

 いつの間にか僕をそっちのけにして議論? が始まっていた。

 話し合いの主題(テーマ)がイマイチよく判らないんだけどまあいいや。

 とりあえず喫緊の問題は片付いたということで、僕は当たり障りのない方向に話を誘導した。

 信楽さんも心得たものですかさずフォローしてくれる。

 人間心理の誘導(コントロール)にかけては信楽さんに勝る人はいないからね。

 その後は終始和やかな時間が流れたのであった。

 お正月が過ぎると僕たちは通常生活に戻った。

 静村さんやパティちゃんが帰ってきて、その度に歓迎会というか近況報告会をやったり。

 パティちゃんはハワイでご家族と別れて一人で日本に戻ってきたそうだ。

 もちろんハワイにはロンズデール家の別荘がある。

 コンドミニアムか何かかと思ったらプライベートビーチ付きのお屋敷だとか。

「凄いじゃない」

「そうでもない、です。

 家は独立してますが、ビーチはその辺りの共有で」

 アメリカとかの映画によく出てくるアレか。

 多分、いくつかのお屋敷を囲むように塀があってゲートには警備員がいたりするんだろうね。

 その敷地の中には選ばれた人しか入れないという。

 ゾンビ物の映画で見たんだけど。

「ロンズデール家の皆さんはお元気だった?」

「みんな元気、です。

 兄たちに随分、絡まれました。

 私が羨ましいと」

「何で?

 お兄さんたちも好き勝手やってるんでしょ?」

 マッチョでイケメンなロンズデール兄弟は日本で言うと中学生か高校生だったはずだ。

 そろそろ大学進学とか?

 どっちにしても青春真っ盛りで、大金持ちの御曹司だったらビキニの美人とプールで「ヘイ! キャシー泳ごうぜ!」とかやってそうだけど。

「カレーライスとラーメン、の食い放題が忘れられないそうです。

 あと映像付きのカラオケも。

 宝神、に何とか留学出来ないか、と散々聞かれました」

 そっちか。

 あの兄弟、メチャクチャ食べてたからなあ。

 アメリカ人が本気になったらどれだけ食べられるのかを思い知ってしまった。

 いや、いつもあんなことやってるわけじゃないんだけど。

 あれは来日したロンズデールご一家のおもてなしだから。

「それ、は本人たちも判っています。

 でも諦めきれないみたいでした」

 なら勝手にすれば。

 まあ、今後は考えていく必要があるのかもしれない。

 宝神(うち)の学生食堂も来年度からは客層? が変わるからね。

 海外からの留学生も増えるだろうし、今の注文生産では追いつかなくなりそう。

 それを言ったら信楽さんに頷かれた。

「さすがですぅ。

 早速ぅ、手配しますぅ」

 何するんだろう?

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