アルフレーガシ6
「ウッ、うおおおおおおおおおっ!?」
燦の目に映ったのは、木を消しとばすシキの腕。
聞こえたのはキリキリと金切り音が混じった凄まじい爆発音。
シンマネのいっぺんに迸り、周りの木々さえも揺らいだ。
「すごい威力だ……」
シキはこれを未完成と言った。
未完成って、なんだっけ……
「はぁ、はぁ……俺のシンマネはこれで全部だから、今日は一眠りするまでは戦えないぞ」
だから街に着くまでは教えられなかったのか。
街なら野良ナイトメアや、ブレーキの襲撃はない。
僕にこれを見せる為にありったけやったんだろうな。
優しいやつ。
「この技が……俺にとって未完成なのは紅慶刃を発生させるまでに時間がかかり過ぎる事もそうだが、何よりシンマネを生み出す効率が悪すぎる事」
「効率が悪いから、一回だけでバテた」
「そういう事だな」
「個人差から来るものなんだが体内に貯めておける容量や質から上手くシンマネを操り、戦いに用いれるレベルまで質を高める技術」
「そして体内が空っぽになれば体力をシンマネに変換してシンマネを生み出しまた戦いに使う技術。この二つが普通のナイトメアやヒトがやるやり方。俺は身体にあるシンマネも使い切って、更に体力も削ってこれだ。一回がやっとなんだ」
「凄いな……」
「この技を編み出した母さんはもっと凄いぞ。更に大きな紅慶刃を生み出せたし、何より発生がコップに水を注ぐより早かった。その上多分だが何発でも使えたろうぜ。汗一つかかなかったらしいからな」
本当に母を尊敬していたように見えた。
「何が言いたいかって言うとこの技が使えるかどうかはお前がどれだけシンマネをコントロールするのが上手いのか、俺が見極められるし、覚えられれば決定打のないお前にとっても戦いにおけるメリットになるってーことだ」
決定打。
「どうだ?やるなら修行法を教えてやるよ」
確かに今の僕には敵を打ちのめす攻撃はない。
幾度となく剣を振るっても、届いたことは無い。
決定打、必殺の一撃。
これを覚えられれば、僕は。
「やるに決まってるじゃないか。せっかくのチャンス、無駄にはしないよ」
「決まりだな」




