挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
召喚幻想紀 - 召喚魔法で作り上げた最強パーティーがチートすぎる件について - 作者:花京院 光

第二章「ダンジョン編」

11/50

第十一話「ダンジョン」

 〈翌朝〉

 俺はリーシアを抱きしめて寝ていた様だ。
 今朝の彼女の体からは、今までに感じた事もない程、力強い魔力で満ち溢れている。
 俺はリーシアを起こすと、早速クエストを受けに行く事にした。
 町の中で行うクエストは、スケルトン達やレイス達は参加できないため、なるべく町の外で活動するクエストを選ぼう。
 まずは朝一番に冒険者ギルドに顔を出す事にした。


 〈冒険者ギルド〉

 朝の冒険者ギルドは静かだった。
 冒険者達は既にクエストをこなすために出発したのだろうか、それともまだ夢の中に居るのだろうか。
 俺はすぐにでも新しいクエストを始めたかった。
 自分の力を試したいし、クエストをこなしてAランクの冒険者になりたいからだ。
 受付の前まで行くと、カウンターの奥にギルドマスターの姿を見つけた。

「やぁ、君達か。朝からクエストを受けに来るとは……他の冒険者達も見習ってほしいものだ。それで、今日はどんなクエストを受けに来たんだい?」
「ベルネットさん、実はザラスに新しくダンジョンが出来たと聞いたので、ダンジョンに関連するクエストが無いか調べに来ました」
「それなら一緒にクエストボードを確認しようか」
「お願いします!」

 ギルドマスターのベルネットさんは、カウンターの奥から出てくると、俺達をクエストボードの前に案内してくれた。
 大きなボードには様々なクエストの張り紙が張られている。

「ここに全てのクエストが掲示されている! 受けたいクエストを見つけたら、張り紙を取ってギルドカードと共に受付に提出するんだ。そうするとクエストを受注できる。ダンジョン関連のクエストなら……丁度新しいクエストの依頼があったところだ」

 と言ってベルネットさんは依頼書を俺に渡してくれた。

 『ダンジョン周辺の魔物狩り』
 内容:ダンジョンから湧いて出てきた魔物の討伐
 報酬:一体につき10シルバー・200体討伐でEランク認定
 詳細:ダンジョン近辺の魔物の討伐。ダンジョン内の魔物を討伐する必要はありません。地上に出てきた魔物を狩って頂ければ結構です。討伐した魔物の体の一部を持ち帰ってください。魔獣クラスの中でも低級な魔物しか湧きません。


 このクエストなら俺達でもこなせそうだな。
 ダンジョンから湧いてきた魔物を狩って、更にその魔物の素材から新しい魔物を召喚すれば、俺の仲間の数の方が、ダンジョンから湧いて出てくる魔物の数を上回るだろう。
 しっかりと俺の命令を理解できる魔物に、ダンジョンの入り口に張り付いていてもらって、魔物が湧き次第総出で狩る。
 これで自動でお金が作れるシステムが出来上がるという訳だ。

「このクエスト、受けさせてください」
「ああ、良いだろう。こういった簡単なクエストで実績を積むことによって、冒険者として少しずつ名を上げる事が出来る! まずは自分の力で地域に貢献できる冒険者になる事だ」
「お任せ下さい!」
「頼りにしているぞ。精霊王に認められし者よ」

 俺はギルドカードと張り紙を受付に見せると、正式にクエストを受ける事が出来た。
 詳しい場所を聞いてみると、ダンジョンの場所はザラスから二時間程、アルシュ村とは反対に進んだ場所らしい。
 町から離れているというのは好都合だな。
 なぜなら、俺がいくら新しい魔物を召喚しても邪魔にならないからだ。

「リーシア、スケルトン達とレイス達に合流してから、早速ダンジョンに向かおう!」
「うん!」
「出発の前に食料も買っておこうか」

 俺は念のため、乾燥肉と堅焼きパンを買い足した。
 2ゴールド払って、鞄に入るギリギリの量の食料を買った。
 それから、安くて大きい鞄も追加で買い足す事にした。
 魔物の素材をなるべく多く持ち帰って売りたいからだ。
 荷物はスケルトン達に持たせれば良いだろう。

 俺達はすぐに町を出て久しぶりに仲間達と合流した。
 ザラスの近くで待機していたスケルトン達とレイス達は、俺達の姿を見つけると嬉しそうに駆け寄ってきた。

「よしよし、元気にしていたかい」
「……」

 返事は無いが嬉しそうに頷いている。
 昨日買った新しい武器を渡すと、仲間達は装備を手に取って空に掲げた。
 余程新しい武器が嬉しかったのか、スケルトン達はスラッシュを放って使い心地を確認している。

「これから俺達は討伐クエストに向かう! 今回のクエストは、ダンジョン付近に巣食う魔物の討伐だ! 俺とフーガは前衛を、スケルトン達とリーシアは俺達のサポートを、レイス達は空中から弓を使って援護してくれ!」

 俺が仲間に命令を出すと、仲間達は移動を始めた。
 ザラスのダンジョンまでの移動の間、俺は二体のレイスに弓の使い方を教えると、レイス達はいとも簡単に弓を使いこなしてみせた。
 意外と器用なんだな……。
 レイス達がロングボウを使って空中から的確な攻撃が出来るようになれば、俺達はかなり戦闘力の高いパーティーになるだろう。

 ザラスから二時間程歩き続けると、ダンジョンの入り口らしき石の扉が見えた。
 開けた森の中に突如現れたダンジョンの扉。
 ダンジョンの入り口付近には魔物が巣食っていた。
 まずはゴブリンだ。
 軽く十体は居るだろう。
 ダガーやナイフを持って戦い方の訓練をしている。
 行動は人間と同じなんだな。
 それからスケルトンの姿も多い。
 数えてみると八体のスケルトンが武器を持ち、虚ろな目で地面を見つめている。

「意外と多いんだな。だけど、今の俺達ならきっと勝てるはずだ」
「そうだね。私、新しい魔法のコツも覚えたんだ」
「え? もう覚えたの?」
「うん、リジェネレーションの方はもう少し時間が掛かりそうだけど、アイスランスの方はたぶん大丈夫」
「え……早すぎる……」

 俺がファイアボルトやファイアボールを覚えるのにどれだけ時間が掛かっただろうか。
 使いこなせるようになるまで、半年以上は毎日必死に練習した記憶がある。
 やはり精霊は人間よりも魔法の扱いに長ける種族なんだ。

「新しい魔法、見せてあげようか。私、レオンの役に立ちたいの」
「そうだね、じゃあ俺と同時に魔法を放とう!」
「分かったよ」

 敵に気が付かれない場所から、俺とリーシアが同時に魔法を放って奇襲を掛ける。
 きっと最初の攻撃だけでも五体は仕留められるはずだ。
 ターゲットはゴブリンだ。
 スケルトンの方が戦闘力も知能も低いから、最初にゴブリンを仕留めた方が良いだろう。

 俺は腰に差しているブロードソードを抜いて右手で構え、左手に火の魔力を込めた。
 手の平には少しずつ火の魔力が集まり、魔力は次第に大きな球体へと変化した。
 ゆっくりと魔力を込め、少しずつ炎の球を大きくすると、魔法は完成した。
 俺はリーシアに目配せをすると、リーシアも杖を構えて魔物の群れに向けた。

『ファイアボール!』

 空中に作り上げた炎の球を魔物の群れに放った瞬間、俺の隣からは鋭い冷気の魔力を感じた。

『アイスランス!』

 リーシアは杖を両手で構えて魔法を撃った。
 とてつもない強さの冷気と力強い魔力を感じた。
 俺が放った炎の球がゴブリンの体に当たると、小さな爆発を起こして敵を吹き飛ばした。
 瞬間、リーシアの放った氷の槍は、複数の敵を貫いて一撃で命を奪った。
 鋭い氷の槍は、一体の魔物を仕留めるだけではなく、貫通させて後方に居る敵にもダメージを与える事が出来るのか。
 きっと魔力が高いリーシアだから出来る芸当だろう。

 俺とリーシアの攻撃が決まった瞬間、敵は俺達に気が付いて、怒り狂った形相で襲い掛かってきた。
 それからは乱戦が始まった。
 俺とフーガと三体のスケルトンは、武器を使って最前線で戦い、リーシアと二体のレイスは後方から次々と強力な攻撃を繰り出している。
 戦いは一瞬で勝敗が決まった。
 火力の高い俺達の圧勝だった。
 まずは急いでドロップアイテムを掻き集める事にした。

 〈ドロップアイテム〉
 ・ゴブリンの右手×10
 ・スケルトンの頭骨×8
 ・シルバーガントレット
 ・ウッドバックラー×3
 ・錆びついたダガー×2
 ・30シルバー

 戦利品の中のシルバーガントレットは俺が装備する事にした。
 力の強そうなゴブリンが装備していた物だが、比較的綺麗で、まだ十分に使えるだろう。
 ガントレットを装備すると、不思議と自分自身の魔力が強化された様な気がした。
 きっとマジックアイテムに違いない。
 ゴブリンとスケルトンは無事に倒す事が出来たが、まだまだダンジョンの付近からは魔物の魔力を感じる。
 更に辺りを探索して魔物を狩った方が良いだろう。
 俺達は休まずにダンジョンの周辺を探索する事にした……。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ