アイコン三国志 人物名鑑 20(一一一~一一二)
ここでは一一一~一一二のアイコン三国志の登場人物を紹介しています。
司馬懿の次男。兄が急死すると跡を継いだ。
父・兄と同じく専横を振るい、彼の死後に息子の司馬炎がついに魏を滅ぼし晋を建国した。
筆者曰く――
腹黒パーマ。賈詡といい腹黒はパーマなのか。
発言のたびになんらかの皮肉を吐く、毒舌家にする予定。
司馬懿の長男。父の死後に専権を振るった。
毌丘倹と文欽が反乱した時、自ら討伐に赴いたが、文鴦の猛反撃にあい、驚きのあまり患っていた目が飛び出し死に至ったとされる。
筆者曰く――
邪眼の持ち主。気を緩めたり疲労すると邪眼が暴走し周囲に被害をもたらす。実際に孫礼の呪いを解いており、厨二病の妄想ではなく本当に能力者だが、面倒事が起こるとタイミングよく暴走しかけ、弟の司馬昭に仕事を押し付けるため、司馬昭は半分ほど疑っている。
曹爽の腹心。司馬懿の様子を偵察に来るも仮病に騙され、曹爽の油断を招いた。
曹爽一派が司馬懿に捕まると揃って処刑された。
筆者曰く――
野田元首相。びっくりするほど野田元首相に名言がないので、顔だけそっくりさんになった。
本作の司馬懿は本当に耄碌しているので騙されたのも無理はないし、別に騙してもいない。
百発百中の占い師。その千里眼ぶりを示す逸話が多く伝わっている。
筆者曰く――
何晏の夢占い、あけすけな言動をたしなめられたが死人には何もできないと言ったこと、出世すると言われたが自分の死を予見していたことなどなど、彼まわりのエピソードはほとんど史実通り。
辛憲英との絡みは創作だが、なかなか上手く組み合わさったのではなかろうか。
魏の名将。呉の陸抗とは任地が隣同士で、暗黙のうちに不可侵条約を交わした。
陸抗とは敵ながら薬や酒を贈り合い、親交厚かった。
陸抗が没すると呉の征伐を目論むが、都の許可が下りず果たせなかった。
しかし彼が水面下で進めた準備が実を結び、後の呉征伐につながる。
筆者曰く――
ワンピースに出てきそうな手軽な羊キャラ。
曹爽が捕らえられた時、辛憲英がアドバイスしたのは史実では彼女の弟だが、甥の羊祜に成り代わってもらった。
この後は陸抗とのプレゼント合戦や呉征伐の準備が控えており、まだまだメェ~メェ~鳴いてくれるだろう。
魏の名臣。もともと袁紹配下で曹操に命を狙われたが、あまりに有能だったため逆に取り立てられた。
90歳で亡くなるまで生涯現役だった。
筆者曰く――
アイコンは若いがこの時74歳。そのため爺むさい口調でしゃべる。
飄々として相手にペースを握らせない彼を担ぎ出したことに桓範は感心したが、無論担ぎ出したのは息子のどっちかである。
司馬懿の弟。兄や甥は魏を席巻したが、彼は魏への忠誠を貫いた。
しかし一族に多大な貢献をしてきたため、司馬師らは見て見ぬふりをしてきたという。
筆者曰く――
どうでもいいようなチョイ役で登場したが、今後まだまだ魏を支える司馬一族として出番があるだろう。
なお司馬懿の兄弟は司馬懿一人にネガティブ成分が集中しているため、基本的に他は全員ポジティブである。
魏の将。野心深く蜀の征伐後に姜維と語らい反乱を起こすが、間もなく鎮圧された。
鍾繇の子で甘やかされて育ち、自ら母の伝記を書くほどのマザコンで生涯独身だったとされる。
筆者曰く――
初登場から数個のセリフで傲慢ぶりとマザコンぶりを猛アピール。
辛憲英が彼の野心を見抜いたのと、裴楷が武器庫と評したのを組み合せられて良かった。
こいつがあの姜維とどうコミュニケーションを取れるのか先行き不安である。
孫権の長男。将来を嘱望されたが33歳の若さで没した。
彼の死後、呉は後継者争いで一気に国力を傾けることになる。
筆者曰く――
孫家のべらんめえ血統を継いだ男。
遺言を読むだけで彼がいかに人格者でいかに有能だったかよくわかる。
本作でのセリフは全て遺言からの抜粋とアレンジである。
孫権の娘。全琮に嫁ぎ、弟の孫覇を担ぎ上げて後継者争いに血道を上げた。
失敗すると今度は独裁を振るう孫峻に色仕掛けで近づき、またも権力を得た。
孫峻の死後は孫綝の抹殺を企むも、三度目はしくじり流刑となった。
筆者曰く――
父の野心と行動力を無駄に引き継いでしまった娘。
孫覇の死後も引くに引けなくなった彼女は、あらゆる手管を駆使して突き進む。
ただ一族の繁栄のためだけに尽くしているが、その視野は家庭内に留まり、孫一族全体に広がらなかったのが悲劇であった。
孫権の四男。兄の孫和と後継者争いを繰り広げ、国力を傾けた末に自害を命じられた。
筆者曰く――
覇王感のある野望の高そうなアイコンだが、やはり孫魯班の恐るべき行動力に巻き込まれた感が強く、主体性はあまりない。
陸遜ら重臣を陥れ、呉の行く末を気に病むあたり、決して無能ではないのだがいかんせん姉が強すぎた。
呉の重臣。孫権に後事を託された一人。
孫綝が専権を振るうと対抗馬として担ぎ上げられようとしたが、先手を打って左遷され、兵を差し向けられ命を落とした。
筆者曰く――
まずアイコンからハリウッド映画の吹き替えキャラが決まり、身に危険が及んでも様子は普段と全く変わりなかったという逸話から、他人事ヤローの性格になった。
孫和にはタメ口というか上から目線で、孫権にも油断するとぞんざいな口を利く。彼が宰相になりかけるあたりさすが呉である。
孫権の三男。兄の死後に後継者に指名されるも、弟の孫覇を対抗馬に担ぎ上げられ政争が起こった。
10年にわたる争いの末に廃立され、その後に実権を握った孫峻に自害を命じられた。
筆者曰く――
気の毒すぎる後継者。彼のまわりには孫登の腹心が集まっており、周囲の期待も秘めた実力も高かった。
しかし孫魯班の無敵の行動力によって全ては破綻してしまう。
孫登が死んでも彼がすんなり跡を継いでいれば呉は安泰だったかもしれない。そのあたり豊臣秀次を思い出させる。
諸葛瑾の子。幼少の頃から聡明だが、それを鼻にかけ傲慢だった。
孫亮が即位すると専権を振るったが孫峻によって誅殺された。
筆者曰く――
天然毒舌の父と魔王の叔父の悪い部分ばかり受け継いでしまった。
本作の設定ならば幼少期に諸葛亮に何か吹き込まれて性格が歪んだ可能性も高い。
史実通りに動かせば十分に取れ高のある使いやすいキャラである。
呉の将。孫魯育の夫。孫権は娘を嫁がせるなど大いに期待したが微妙に空回りした。
最後は失脚した孫和の弁護を願い出たところ、孫権の怒りを買い左遷され、さらに孫弘が詔書を偽造し殺させてしまった。
筆者曰く――
決して無能ではなく人格者でもあるのだが、それゆえ孫権に無謀にも諫言して怒りを買い、とどめに悪人に陥れられてしまった。
見るからに薄幸な妻のせいで余計に運を落とした感も強い。
張昭の次男。孫登の「四友」と呼ばれ将来を期待されたが、二宮の変で全氏に陥れられ、さらに孫弘が讒言し処刑された。
筆者曰く――
張昭の子すら処刑してしまうとは、晩年の孫権の耄碌ぶりがよくわかる。
呂壱に騙され、孫登も失って以来、孫弘程度の親族の言葉すら無条件で信じてしまう危うさが、当時の孫権にはあったのだろう。
本作ではキャラ付けはする間もなく退場してしまった。
顧雍の孫。孫登の「四友」と呼ばれ将来を期待されたが、二宮の変で全氏に陥れられ、流刑となった。
筆者曰く――
顧雍の孫すら処刑してしま(ry
やはりキャラ付けはする間もなく退場してしまった。
呂範の子。有能な武人だったが孫峻が死に、権力を孫綝が継ぐと、傲慢で無能な彼には従えないと滕胤を擁立しようとした。
しかし反逆者扱いされて行き場を失い、滕胤ともども命を落とした。
筆者曰く――
寡黙で無骨な根っからの武人。ゆえに正面から孫綝の不正を正そうとして玉砕した。
本作で彼が吾粲らの捕縛の使者として現れた時、誰も抵抗しようとしなかったのは、彼がただ命令に忠実に従う武人だと承知していたからである。