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小説の書き方!!私的メモ  作者: 岸田四季
小説の基本
4/34

小説の基本4

 小説の基本1,2,3を読んでいただいた前提です。


・意味が重複しないよう気をつけよう!

 これは例をみると分かりやすいと思います。


例:○

1 投石した。


2 上る。


3 バックステップする。

例:×

1 石を投石した。


2 上に上る。


3 後ろにバックステップする。


 これが意味の重複です。投石というのは単品で「石を投げる」という意味ですから「石を」という部分は必要ありません。

「上る」にしても、下に上るワケがありませんので「上に」は必要ありません。

「バックステップ」も同じです。後ろにステップすることを「バックステップ」と呼ぶのですから、「後ろに」は必要ありません。

 同じように「馬から落馬する」もおかしいですよね? 気をつけましょう。


・擬音語は控えめに!

 牙竜さんからのご提供です。

 擬音語というのは「ドカーン」とか「バキューン」など言ったように、音を文字で表したものです。

 なぜこれを控えめにしないといけないか? 普通に考えれば分かりやすくていいと思いますよね? 確かに分かりやすいですが、その反面、幼稚に見えてしまうのです。

 例を上げてみると分かりやすいです。


例:○

 直後、大気を震わせる爆発音が響く。

例:×

 直後、ドカーンという爆発音が響く。


 見れば分かりますよね? 下の方が子供っぽいです。ですので、このような表現は最小限に控えましょう。

 でも、全くないというのも分かりずらいので、適度に入れましょう。「トントン」や「コツコツ」など、比較的小さな音に使われるものは、入れても違和感があまりないので使ってみましょう。


・最初に一人称と三人称を決めよう!

 自分はたまにごっちゃにしてしまうのですが(お恥ずかしい)、気をつけましょう。これをしてしまうと一気に作品としての価値が下がります。

 そもそも「一人称」と「三人称」が分からないという方のために、軽く説明します。詳しくはウィキペディアなんかで調べると分かりやすいです。


 一人称とは? 「自分視点」の小説です。「自分視点」と言われてもピンと来ないかもしれませんが、簡単に言うと今のアナタの状態です。

 つまり、主人公(アナタ)自身が何かを思い、考え、行動するのです。主人公の考えや思いがそのまま表れるのが「一人称」の小説です。

 ですので、人の考えていることは分かりません。なんで? と思うかもしれませんが、考えてみてください。アナタは人の心が読めますか? 普通の人なら無理ですよね? だから、主人公が超能力を使わない限り、人の心に入ることは出来ません。それが、「一人称」です。


 三人称とは? 「神の視点」の小説です。「神の視点」と言われても意味不明ですよね? でも、夢で考えると分かりやすいかもしれません。

 大きく分けると夢には二パターンあります。「自分が何かをする夢」と「他人が何かをするのを見る夢」の二つです。身に覚えはありませんか? 自分は喋らずただじっと他人が何かをするのを見る夢。もしくは、自分自身が何かしているのを見る夢。三人称とは「他人が何かをするのを見る夢」に含まれます。

 ですので、どこへでも行けて、誰の心でも入れるとても便利な手法です。

 ですが、便利だけではありません。ちゃんと、悪い部分もあります。どこへでも行けるということは、誰の心でも入れるということです。でも、突然人の心に入ると「お前は誰だ?」ってことになっちゃいますよね? ですので、どこへでも行けるといっても簡単に行けるわけではありません。きちんと手順を踏んでから、飛んでいきましょう。

 常に第三者として見ていないといけません。

 では今から、メリット、デメリットを今から下にまとめてみます。


一人称

・メリット

 主人公の考えをすぐに書ける

・デメリット

 他人の心に入れない

・よく使われるジャンル

 推理、サスペンス、恋愛 etc


三人称

・メリット

 どこへでも行けて、自由がきく

・デメリット

 常に客観視しなければならない

・よく使われるジャンル

 ファンタジー、SF etc


「推理、サスペンス、恋愛」になぜ一人称が使われるか? 単純にこれらの小説は、他人の心に入ったら面白くないからです。考えても見てください。推理やサスペンス小説で怪しい人物の心に入ってしまえば、犯人かどうか一発で分かりますよね? 恋愛小説で好きな男の子の心に入ったら、上手くいくかどうか分かってしまいますよね? だから、三人称ではなく一人称を取るのが普通です。

「ファンタジー、SF」というのは、目まぐるしくシーンが変わるからです。これ系統の小説の大半が戦闘シーンが入っていますよね? これらの描写をする時主人公視点では、とても大変なんです。主人公というのも人間ですから、すべてをずっと見ていられません。途中倒れてしまったり、別の場所で別の戦いが起きていたりする中、主人公一人ですべての状況を見て、すべてを伝えるというのは至難の業です。ですので、三人称を取るのが一般的になっています。


~特殊な方法~

 一人称でどうしても他人の心が書きたいという方、裏技があります。それは……章や話によって主人公を変えてしまう! という方法です。これなら、一人称のまま簡単に心情の描写が出来ます。

 でも、ここで一つ気をつけなければならない点があります。それは、「記憶の共有」です。これはやってはいけません。「記憶の共有」とは、主人公1の記憶をを主人公2が知ってしまっていることです。あり得ませんよね? 他人しか知らないことを知っているなんて。ですので、この方法を使う場合、主人公1と主人公2が別人であることを常に頭に入れておきましょう。

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