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コンフリクト  作者: 小岩井豊
本編
47/65

chapter46 悪魔

 ほどよい案配に太陽を隠した曇り空。空気も乾いており、清涼感を肌に感じながら登校日を迎える。

 自転車で校門を抜けると、渡り廊下を歩いていた宮下がアンニュイな笑顔で手を振ってきた。ご機嫌な俺も軽く振り返す。

 明るく堂々としなければ、そう思う一日。

 登校日はいたずらもお休みなのか、俺の靴箱は無事そのものという感じだった。教室に入っても気だるそうな視線しか向けられない。挨拶は誰もしてくれないけど。

 クラスメイトの半数はすでに登校している。その中に城川と鍋島を認めた。

 まず城川の席に歩み寄り、机に例のワンデーパスを置く。城川はそれを両手で取り、興味津々に顔を近づけた。リスみたいだった。

「これ……?」

 腰を屈め、彼女と同じ目線になって照れ笑いみたいなものをしてみせる。

「依子と鍋島と、あと、村瀬たちなんかも誘ってみようと思ってる」

 瞬時に城川が暗い顔をするので、俺は続けざまにフォローを入れる。

「いや、お前も鍋島や村瀬と遊ぶのはまだ気まずいだろ? だったら俺や依子と一緒に回ってくれてもいいし。もしよかったらでいいんだよ、俺らに付き合ってくれ」

「でも、チケット代……」

「いいよ。こっちから一方的に頼んでるわけだし」

 城川は恥ずかしそうに笑い、ありがとう、とつぶやく。いつもより一段と声が小さい。

 日時と時間を伝え、俺は城川の席を離れた。

 鍋島と細々とした挨拶を交わし、自分の席に着く。当然だが、彼女の体調も復活しているようだ。しかし渡す瞬間ってのはやっぱ緊張する。呼吸を整え、ばっと後ろを振り返る。

 窓の外に目を向けていた鍋島がびくりと反応した。しまった、思いっきり驚かせてしまった。

「おはよう」

「なんですか? さっきもしましたよね、挨拶」

 なんでこういうときに限って喧嘩腰なのこいつ。

 もう誰からも話しかけられたくない、そう言いたげな鍋島の態度に気づかないふりをして、財布からシーパラダイスのチケットを出し、半ば叩くように鍋島の机に置く。

 鍋島は戦々恐々としてそれを手に取り、異星人でも見るかのような目つきで俺を見た。

「え、なにこれ、は? え?」

 みるみる赤くなっていく鍋島。逆に青ざめていく俺。なんだか勘違いされているようだった。

「いや違う。違うわ、その反応」

 咳払いをして、拳で軽く机を叩く。

「みんなで行きたいと思って、俺が自腹切って買ってきてやったわけ。だからお前も来い。分かったか? 分かったら黙って来い」

 言い捨てて前を向く。すぐに後ろ襟を掴まれた。しぶしぶ鍋島と向かい合う。

「意味が分かりません。どういうことかちゃんと説明しなさい」

「だから、夏の思い出にしたいから、シーパラ行きたいなって。みんなを誘って行こうかなと」

「そこですよそこ。みんなって、誰と誰を誘うつもりですか」

 俺は諦めてうなだれる。鍋島なら突っ込んでくると思ったけどさ。

 声をひそめ、勧誘対象のメンバーを弱々しく連ねていく。鍋島の表情が露骨に歪んだ。

「大丈夫なんですか? 何故そのメンバーにしようと」

「むしろこうじゃなきゃ駄目なの。ていうか、半分そのために買ってきたようなものなんだし」

「あと、昭文くんも誘うって……」

「あ、やっぱ原村は駄目かな」

 さっき俺がメンバーを言い並べたときも、鍋島がなにより反応を見せたのが原村だった。流石にこれだけは不味いのか。

 しばらく鍋島は沈黙し、俺も気の咎めから黙り込む。

「いえ、是非誘ってください」

 鍋島がはにかみ笑いを浮かべた。

「私、実は夏休み前に、昭文くんにひどいことしたんです。よく考えたら、これって謝るチャンスなんですよね。是非、昭文くんも誘ってください」

 大体の事情は原村から聞いているけど、かまとと振って俺はうなずく。

「うまくいくといいな」

「あと、できれば城川さんと村瀬さんにも」

「あぁ、そっちもな」

 その後、鍋島も城川と同じくチケット代を返金してこようとするので言い訳混じりに遠慮し、HR開始までひそひそと当日の予定を話し合った。



 だけど問題はここからだ。

 HRと全校集会を終え、大掃除で裏庭から中庭までを徹底的に清掃していく。いつもなら手を抜いて、むしろサボって他のやつらに丸投げしてしまう俺だったが、これまでバイト漬けだったために身体を動かさなければ気が済まなかった。軽く職業病。

 いまだに空を覆う雲が少しずつ黒ずみ始めている。

 終業のHRで宮下が夏休みの注意事項の確認を取っている間、俺は窓越しから天気の様子を気にしていた。おかしいな、今日は雨降らないはずなのに、朝からずっと曇ってる。

 放課となり、生徒が帰る準備を始める。俺は席を立った。

 向かったのは、早川の机だった。

 そこに集う早川、吉岡、村瀬が談笑を止め、怪訝にこちらを見上げた。周りから目立たないように注意して、一人一人にワンデーパスを手渡していく。それぞれ不審げに手の中のチケットを見つめた。

「ちょっと、屋上に来てほしい」

 そう告げて振り返る。依子と目を合わせると、彼女は静かに席を立った。



 旧校舎の屋上。

 相変わらず雲に押しのけられそうな空の下、仲夏の熱気が気配を殺されているようだった。かすかな薄暗さの中、俺と依子は鉄柵を背にして彼女ら三人と対面する。

「うわぁ、なんか秘密基地みたいだね」

「あたし、すでに一回ここに来たことあるんだぜー」

 吉岡と村瀬は旧校舎屋上という異質な空間にはしゃいでいたが、早川は黙って腕を組み、寂れた貯水タンクへと視線を向けていた。まもなく早川が口火を切る。

「それで、何か用があるんでしょ。私たちに」

 斜め後ろに立つ依子と視線を交わし、うなずき合う。

「謝りたいことがある」

 背中を押すと、依子が一歩前に出た。吉岡と村瀬が会話を止める。

「今まで、意地をはっていました」

 言うと、依子は両膝を地面につけた。

「本当のことを言えば、あたしは今まで、自分はいじめられるべきだと思っていた。あたしは昔、友達をいじめて自殺にまで追い込んだことがある。だからあたしは、みんなから嫌われて、いじめられてしまえばいいんだって、心の中で思っていた」

 依子の両手が乾いた地面につく。俺はそれをじっと見つめた。行列から外れた一匹の蟻がコンクリートを這い、彼女の人差し指の上を通過していく。

「だけど、それは間違いだった。あたしがしてきたことは、最終的にあなたたちを、あたしと同じような罪悪感で苦しめることになる。あたしも、もうあなたたちを傷つけたくない。喧嘩もいじめも、もうしたくないし、されたくない。そして出来れば、これからあなたたちのことを好きになっていきたい」

 だから、あやまります。

 静まり返り、その場の全員が依子の言葉に耳を傾ける。

「吉岡さん。今まで無視したり、変に避けたり、早川さんのことを悪く言ってごめんなさい」

 吉岡の口角がつり上がる。彼女は貯水タンクそばの段差にそっと腰掛けた。

「村瀬さん。鍋島さんとの仲を邪魔したり、ひっぱたいたり、いつもあなたを追いつめるようなことをして、ごめんなさい」

 村瀬は視線を落とす。彼女らしくもなく、手元で組んだ指をうごめかせた。

「そして、早川さん」

 早川はもう斜め下の地面を見下ろしていた。組んだ腕がわずかに反応する。左の手首に巻かれた包帯をぎゅっと握った。

「純とは、本当になにもありません。たしかに大切な親戚だけど、彼を恋愛対象にとったことはないし、いたずらに、あなたの気持ちを踏みにじりました。本当なら、もっと早く、あやまらなければいけなかったのに……」

 言葉尻が切れ、依子の声は潤んでいた。見れば彼女の頭はすでに地面に着いており、涙のこぼれた跡が見え隠れしていた。

「本当に、すみませんでした」

 俺は依子の隣にかがみ、もういい、と言って身体を起こさせる。依子は赤くなった鼻を鳴らし、悄然として俺の腕に支えられる。やはり、初めて泣いたあの日から涙もろくなっているようだ。

 しゃがんだまま、俺は三人を見上げる。

「俺も謝りたい。俺の中途半端な行動や言葉が、お前らだけじゃなく、クラス全体の心を乱した。助けることも人を思いやることも、俺は今まで真剣じゃなかった。ほんと、ごめん」

 三人からの反応はない。

「さっき渡したチケットはせめてものお詫びの印。どうか受け取ってくれ。そして、出来れば仲直りして、俺たちと遊びに出てほしい。嫌だったら別行動でもいい。なんなら、俺らと日にちをずらしてくれたって……」

 唾を飲み込み、言うべきこと、伝えるべきことを頭の中で整理する。

「だから、お前らも依子に謝ってほしい。いじめのことは埒が明かないからこの際もういい。でもさ、こいつの父親、お前らが依子の私物を隠した日に亡くなったんだよ」

 依子の嗚咽が耳につく。叔父さんのことを思い出しているらしい。この先、一生言葉を交わせなくなった叔父さんのことを。

「大切にしていたもの、こいつは夜中まで探してたんだ。携帯もないし、依子も必死だったから、誰かと連絡を取ろうなんて考えていなかった。こいつの父親、死に目に依子と会いたがってたのに、こうして発見が遅れたせいで、父親とすれ違ったんだ」

 怒りをあらわにしないように気をつけながら、俺は三人の顔を見回した。俺と目を合わせるのは吉岡だけだった。

「俺も悪い。依子を見捨てて、こいつの近くから離れた。でも隠した奴らにだって責任があると思うんだよ。だから頼む、どうか謝ってほしい」

 頭を下げ、蟻の這う地面を見る。固く目をつむり、三人からの返答を黙って待った。

 肌寒いほどの風が産毛を触り、吹きやんだあとに依子の鼻をすする音が聞こえた。いまだに返ってこない返事に不安を覚える。そのとき、早川の冷めた声がかかった。

「証拠は?」

 耳を疑って顔をあげる。早川の薄く開いた瞳を見返した。

「証拠はないの。私はその頃入院していたから犯人じゃないけど、平野の私物を隠したなんて、この子たちがやったって証拠はあるの?」

 は、と軟弱に吐かれた俺の息が空気に溶ける。吉岡がくすりと微笑み、音もなく手のひらを合わせた。

「沙樹の言う通りだよね。私や彩音ちゃんたちがやったっていう証拠を見せてよ。あ、ていうか、そもそも私は最初からいじめに加わってないんだっけ?」

 何故だかそこで嘲笑が起こった。誰のものかは知らないし、さっきの言葉だってよく耳に入ってこなかった。表皮を逆撫でされるようなおぞましさだけが纏わりつく。

「そんな、俺は、お前らの良心を信じて」

「なに、その精神論。うざいんですけど」

 吉岡の言葉が俺の全てを打ち消す。

「信じるとか良心とかってなに? それが何になるの? そんな押しつけで犯人扱いされるんだぁ。逆に被害者じゃん、私たち」

「言えてる」

 そうやって笑い合うのは吉岡と早川だった。俺の腕が掴まれる。見ると、依子の目が据わっていた。スカートのポケットから取り出されたものを俺は見落とさない。

「やっぱり、悪意には、悪意で返すべきなのかな」

 依子は右手に持ったカッターナイフをきりきりと鳴らし、刃を深く露出させる。俺は首を振り、その手を掴んだ。止めなければいけない。だが声が出ない。そのとき、

「ちょっと、ちょっと待とうよ、二人とも」

 村瀬が不安定に紡がれた声をあげた。吉岡と早川が彼女に視線を送る。急に止んだ嘲笑に村瀬はたじろぎ、たどたどしく続ける。

「いや、謝ってんじゃん、あの二人。つーかさ、あたしらがやったとか、最初から見え透いてね? あとほら、こんなチケットまでくれたり――」

「ちょっと黙っててくれるかなぁ、彩音ちゃん」

 怯え、村瀬が口を閉ざした。絡ませた指を強く握り、ひきつった笑みを浮かべる。

「いや、悪い。出しゃばった」

 すぐさま笑みが消える。誰からも視線を逸らす村瀬を、俺もそれ以上見ることが出来ない。

「物で釣ろうって魂胆も、」

 吉岡が手にしたチケットを掲げ、見せびらかすように真っ二つに破り捨てる。

「気に食わない」

 依子の右手が動いた。刃先が手首の甲をかすめたが、俺は懸命に彼女の手を地面に押しつける。上椀に薄い線が走り、血が一筋流れ出ていく。

 激情に駆られて顔を上げる。しかし、そんな感情もすぐに融解された。

 吉岡と早川のせせら笑う顔に陰が差していた。暗雲に隠れた太陽が傾き、わずかな光すら貯水タンクに遮られ、二人の姿は漆黒に染められていた。高笑いがうめきのように届き、彼女らの姿が歪んで見える。

「悪魔だろ、まるっきり」

 暴れる依子の手を抑えつけ、虚脱してつぶやく。

 悪魔は本物の善意を知っている。だから、どうすれば相手を傷つけられるのかが分かる。簡単だからだ。善意とは真逆のことをすればいい。もっとも人を傷けられる方法を逆説的に理解できる。

 依子が悲鳴じみた声を上げた。俺は意味も分からず首を振る。

「ねぇ、証拠が欲しいんだよね」

 吉岡が柔らかく問いかけた。俺たちは動きを止め、唖然と彼女を見上げた。

「これなーんだ」

 吉岡のポケットから出された物を知った瞬間、俺は戦慄する。

 俺があげた。

 依子が大切にしていた。

 無くして、ずっと見つからなかったもの。

「ベルーガまりもっこり。笑えるよね、こんなキモいストラップにしがみついちゃうんだもん。平野さんの神経、疑っちゃうなぁ」

「か、かえして……」

 カッターナイフを取り落とし、依子の手が前へとまっすぐに伸びる。

 吉岡が段差の上に立つ。手の中で揺れるストラップを彼女は一瞥した。その暗い瞳に、背筋が凍る。

 相手を傷つけるには、善意とは真逆のことをすればいい。

 ストラップが地面に落下する。一秒後、飛び降りた吉岡によって、それはあっさりと踏み砕かれた。


「証拠隠滅?」


 言葉を失い、一帯が無音に包まれる。砕かれた音の残滓がいつまでも耳に反響した。

 ふいに地面と金属がこすれるような音がした。はっとして横を見る。依子がカッターを取り、地を蹴った。

「吉岡あああっ!」

 すぐさま依子の腹に手を回す。細い身体のどこからこんな力が出るのか、俺は数十センチほど引きずられ、足元でこらえて彼女を止める。無茶苦茶に振り回される肘が俺の腹を打った。その腕ごと依子を抑えつける。

「ころす、ころして、やるっ……!」

「なんで殺すんだよ。駄目だってば、お前約束しただろ。許してあげるって、約束じゃん。駄目なんだよ、こんなの」

 依子の手からカッターを取り上げ、地面に放り投げる。抵抗が徐々に収まっていくのも関係なく、きつく抱き止める。

 俺はあざ笑う吉岡を睨み据えた。どうして笑える? 優しさを知らないわけじゃないだろう。俺が人を真剣に思いやれていないって、それを教えてくれたのは誰だ。

「何がそんなに気に食わないんだよ。ここまでする意味あんのか!」

 吉岡が何か言い返そうとしたところで、早川が彼女の手を引いた。

「もう行こ、美野里。ちょっと寄り道でもして帰りたい」

 早川の表情は見えなかったが、押し殺したような声色になっていたことに俺は気づく。吉岡の手を引いて扉の方へと向かう彼女に、俺は声を荒げた。

「早川!」

 歩みが止まる。しかし、早川はこちらを見なかった。

「いつからそんな風になったんだよ。いつか俺と映画観に行ったよな。ピクサーの下らねえアニメ観て、お前泣いてただろ。あれ嘘かよ。嘘泣きで可愛こぶってたのかよ!」

 実際、俺の方が号泣してたけどさ。本当、今みたいに。

 早川は何も言わず、黙って吉岡の手を引いた。依子を離して追いすがろうとしたが、コンクリートの縁に足が掛かり、俺はその場にひざまずく。

 鉄の非常扉が、重々しい音を立てて閉ざされた。

 両手をついて地面を見下ろす。破られたワンデーパスが、先ほど早川が立ち止まっていた辺りに落ちていた。それを手に取り、掌の中で押し潰す。

「嘘だろ」

 違う。こんなはずじゃない。何度も破って千切り、地面に叩きつける。

 ふいに、俺の肩に手が置かれる。視界の端で紙切れが泳いだ。顔を上げると、村瀬がゆっくりと俺の隣にしゃがみ込んだ。

「ごめんな、今泉。あたしも行けないっぽい」

 差し出されたチケットを受け取る。紙の触感がやけにぼんやりとして手から滑り落ちそうになる。

 枯れたような、繕ったような言葉が俺の喉から漏れた。

「いや、いいんだ。別に、上手く全員を誘えるだなんて、最初から思ってないから」

「換金するとかさ、あと、弟いるんだっけ? そいつ連れてってあげてよ。な?」

 俺の肩を叩き、村瀬は立ち上がる。

「ほんと、ごめん」

 駆け足で去っていく村瀬の背中を、俺は惚けたように眺めた。



 雨は土砂降りだった。呆然としていた俺はしばらくそのことに気づかず、見れば、制服が濡れて重たくなっていた。立ち上がる。服のせいだけではなく、足取りも鈍りきっている。

 依子はまだ地面にうずくまっていた。肩に触れてみるが反応はない。仕方なく腕を持って立ち上がらせる。

 髪が顔の前に垂れ、その表情は判然としない。

 屋上は一面が水溜まりのようになっており、視線を巡らせてストラップの破片を探してみるものの、水に流されて見つけられる状態ではなかった。

 貯水タンクに目を向ける。先ほどの早川は、ずっとそちらを気にしていた。

「いつまで隠れてんだよ」

 気配も所作音も、全て雨音によってかき消されていた。しかし、やがて彼はタンクの裏からその姿を見せる。

 そぼ濡れたスケッチブックを片手に、原村は力なく笑った。

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