肉編登場人物
文量調整をしました。
実質、一話前が最新話です。お手数ですが、バック、オーライ!
肉編 主要登場人物
○アスパラガスのソテー、生ハム添え
農家のおじさんが一本一本丹念に育てたお高いアスパラガスを、これまたお高い鮮度抜群のバターでさっと炒める。そして、高級パセリを散らし、サウスリア産の生ハムを添えて出来上がり。
簡単な料理ではあるが、その分素材の味がストレートに出る。庶民じゃ払えないような値段は伊達じゃない。フランソワが自信をもって提供した高級料理は、貧乏舌の貴大をもうならせた。
○ヴルスト&ザワークラウト
貴大にとっては、「肉には飯」。ルートゥーにとっては、「肉には酒」。しかし、バルトロア人にとっては、「肉にはザワークラウト」なのである。
キャベツを乳酸発酵させた酸っぱい漬物は、ともすればしつこくも感じる豚のヴルスト(腸詰め)の後味をさっぱりとさせる。そこにビールを流し込めば、この世の天国が味わえるとのこと。
大衆食堂から、王家の食卓に至るまで、ヴルストとザワークラウト、そしてビールの組み合わせは大変親しまれている。
○コーンポーク(塩漬け肉)
メリッサが所属する教会に古くから伝わる保存食。最近は魔科学の発展により生鮮食品の保存技術が向上したが、それでも塩蔵肉の熟成された味を好み、わざわざ塩漬けにする者は大勢いる。
今回、メリッサは塩漬けされた豚肉を塩抜きし、焼いた後にほぐしたものを出したが、コーンポークのバリエーションは数多くある。玉ねぎのみじん切りを混ぜたり、やや大きめに裂いた肉を炙ったり。中には、グラタンの具にする者までいる。それら全ての料理は、コーンポークの名が冠される。
とりあえず、塩漬けにした肉を使えば、教会的にはコーンポーク料理なのである。
○豚バラ肉と春野菜のポトフ
塩をして寝かせた豚バラ肉と春野菜を、ブイヨンでことことと煮込んだ料理。肉や魚、野菜を一つの鍋でじっくり煮る、出来上がったものにからしをつけて食べる。これら共通点から、西洋のおでんとも言われるが、おでんとは似て非なるものである。
おでんが家庭ごとの違いを見せるように、ポトフのバリエーションも、ポトフに対するこだわりも、星の数ほどある。セロリを入れる、入れないで大討論が巻き起こるほど。もちろん、隠し味も無数にある。エルゥも今回、隠し味で勝利をつかもうとした。
○水餃子
はるか東の大帝国、中の国の伝統料理。茹で、揚げ、蒸し、焼きと、様々な調理法で人々の舌を喜ばせている。あの独特の形は、昔の貨幣の形を元にしているとか、していないとか。
今回ユミエルが作ったのは、水餃子。それも、茹でたものをタレにつけて食べるものではなく、スープごとさじですくって食すもの。中身はキャベツと豚肉で、香辛料や香味野菜は少なく、あっさりと仕上がっている。
昔、食の細かったユミエルのために貴大が作ったものの一つ。食欲がないものでも食べられるように、一つ一つが小さく作られている。今回、ユミエルは自分で水餃子を作ったことで、貴大が大きな手でわざわざ小さく作ってくれたことを知った。色々な意味で思い出深い一品である。
○雲片肉
茹で豚の一種だが、本格的に作るには半日以上の時間がかかる。材料は、豚バラ肉ブロック、ネギ、生姜、酒のみ。調理の腕が物をいう料理である。
ピータンやくらげ、バンバンジーと同じく、冷菜に分類される料理ではあるが、温めなおしても美味しい料理。その際、温めすぎると何もかも台無しになるので、注意が必要。もちろん、冷めていても十分に美味しい。
ソースはお好みで選ばれるが、今回はにんにく醤油で提供された。
○香草焼き
塩や砂糖、乾燥ハーブをすり込んでおいた豚バラ肉のブロックを、オーブンでじっくりと焼き上げる。塩や炎の熱により、余計な脂や水分が抜け、味が凝縮する。それだけならば濃く感じる香草焼きは、多くの場合、野菜とともに食される。
グランフェリアの冒険者たちは、これを薄焼きパンで挟んだものをことのほか好む。手軽で、腹に溜まり、何よりうまい。冒険者の妻は、これがいかに美味しく作れるかが重要視されるとか。
○とんかつ
豚肉に衣をつけ、からりと揚げたもの。ウスターソースやとんかつソース、おろし醤油などでどうぞ。
普通に美味しい。普通に。
○焼肉
もはや説明不要の美味さ。香ばしく焼き上げた豚バラ肉に、塩をかけただけのもの。それだけのものが、どうしてこんなに白い飯に合うのか。貴大も泣いて喜んだ逸品です。
世は全て、シンプル・イズ・ベスト。
○取材先&元ネタ
・生ハム……神戸大丸デパ地下。生ハムをお店でスライスしている店。100g1000円~2000円の生ハムを食べれば、天国が見えます。
・ヴルスト……神戸大丸のすぐそば。カレーヴルストの店、「Die Currywurst」。リーズナブルで、気取らない美味しさでした。
・コーンポーク……友人の得意料理。塩やスパイス、砂糖や蜂蜜の種類を変えて、色々試していました。凝ろうとすれば大変そうですが、こだわらなければ簡単にできる料理です。お試しあれ。
・豚バラ肉と春野菜のポトフ……今年の春、シチューを作ろうとしたら、これができあがりました。なぜそうなったのかは不明。超スピードとか、そんなちゃちな理由じゃ断じてねー。大きな力を感じました。
・水餃子……これまた自作。安い餃子を、味覇を溶いたスープでゆでます。お好みで葉野菜をくわえてできあがり。酢や胡椒を少々入れるのもよろしいかと。
・雲片肉
名作料理漫画、『鉄鍋のジャン!』の単行本に載っていた作り方で作成。簡単に言えば、低温で火を通した茹で豚です。これにはにんにく醤油で決まり!
・香草焼き
友人宅の晩御飯にお呼ばれして、これが出てきたときは、軽くビビりました。大きな木製ボウルいっぱいの野菜と、よく焼けた豚バラ肉。圧倒されました。
・とんかつ
近所の定食屋で注文。普通に美味しかったです。
・焼肉
焼肉屋にて、豚トロを塩でいただきました。もちろん、片手にはご飯大。焼肉にはビール? ちょっと何を言っているのかわからないです。