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強いのは僕ではなく僕の龍たちです 作者:七面鳥の丸焼き
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森を抜けました

『…どこに行こうというのだ?』

降り立ったレイは低い声で虎を見下しながら聞いた
ラグも目に光がない
2人ともお怒りなご様子
僕はレイの背中から降りてラグの隣に行った

『…これはこれは邪龍皇様に時空龍皇様。どうかなさいましたか?』

虎は一瞬驚いた顔をしたがすぐに元の顔に戻った

『白を切るつもりか』
『なんのことやら』
『こっちは僕の≪空間把握≫でお前がやったってわかってるんだ』
『…ッチ。ああ、そうだよ。俺様があいつらをお前たちにけしかけたんだよ!そこにいる下等生物を殺すためになぁ!』

ゴゥ…

虎がそう叫んだ瞬間虎の右側の森が一瞬で消し飛んだ
レイがブレスを放ったらしい
あんな威力のブレスは見たことない…
ってそうじゃない!

「レイ!何やってんの!?」
『スマン、外した。次こそあいつを消し炭…いや、灰も残らんよう燃やす』

違うそうじゃない!
僕が言いたいのはそういうことではない

「なんでブレスを吐いたのかって言ってんの!」
『?奴が辰人の敵だからだが?奴は辰人に明確な殺意を持っている。危険因子は早急に排除しなくては前回の二の舞になってしまう』
「確かにそうかもしれないけどこの威力はやりすぎ!もっと抑えて!」
『む、むぅ…わかった…』

毎回この威力を打たれるとかシャレにならない
街や人がいないところだとしても被害がすごそう…

『…何故だ!なぜ龍皇ともあろう方々が人間のような下等生物に付き従うのだ!?』

消し飛んだ森を見ていた虎がレイたちに聞いてきた
明らかに戦意がなくなっている
まあ無理もないよな

『そんなの決まっている。辰人が吾輩のお気に入りだからだ』
『そんなの決まってる。辰人が僕のお気に入りだから』

2人は同じタイミングで同じことを言った
お気に入りだから…か
僕はただ気に入られてるだけなのか…
うれしいけど、寂しいな…

『そのようなくだらないことで従っているというのか?…地に落ちたものだな。歪んだその心、私が元に戻してやる!』

理由を聞いた虎が僕に向かって走ってきた
走りながら尻尾を振り回し何本もの風の刃を飛ばしてきた
よ、避けられない!

『そんな攻撃が通るとでも?』≪別次元≫
『なっ!?クソ、ならこれならどうだ!』

ラグが僕の前の時空を歪めて風の刃から守ってくれた
別次元ってそんな使い方があるんだ…
攻撃の防ぎ方に驚いた虎はスピードを上げ僕の目の前に迫り腕を振り上げた

「は、早い!」
『この距離ならば防げまい!』
『甘いよ』≪固定≫

ラグが固定と言った瞬間虎の動きが止まった
まるで時間が止まったかのように

「ラグ、これどうなってるの?」
『こいつの時間を止めたの。まあ、止めてられる時間があるから早くこっちに』

あ、マジで時間止めてたのか
・・・強くね?その魔法
あ、それより移動しないと
ラグの下に移動するとラグが僕を抱きかかえてきた

「ラグ?」
『別次元に移動するからそこで少し待ってて。すぐに終わらせるから』≪別次元≫
「え、ラグ?」

ラグは別次元についたら僕を離したらすぐに消えてしまった
僕は近くの木にもたれかかるように座りラグが迎えに来るのを待った


『…と、辰人。起きて!風邪ひくよ?』
「ぁ…ラグ、お帰り」
『お待たせ、迎えに来たよ』

いつの間にか眠ってしまっていたらしい
ラグが帰ってきたってことは

「虎は?」
『やっつけたよ。さ、行こう?』
「うん」

ラグの手を握りラグが魔法を発動する
元の場所に戻ると小さくなったレイが尻尾を地面にビタンビタンと打ち付けていた

「レイ?どうしたの?」
『…あいつ、すぐにくたばりおった。まだ怒りが収まらんというのに…』

まだ怒ってんのか
レイたちの怒った顔あまり見たくないんだよね
せっかくのかっこいい顔が台無しになっちゃうからね
僕はレイに近づき後ろから抱きしめた

「落ち着いて?ほら、深呼吸して~」
『…すぅ、はぁ…。すまん、落ち着いた』
「よかった。レイたちにはできるだけ笑顔でいてほしいからね!あまり怒ってばっかだとかっこいい顔が台無しだよ?」
『なっ…!?』

笑顔でそう答えるとレイの顔がどんどん赤くなり顔を背けてしまった
どうしたんだろう?風邪ひいたのかな?
レイが僕の腕から逃げるように離れて行ってしまった

「レイどうしちゃったんだろう?」
『…無自覚って怖い』
「何か言った?」
『ううん、何も!さ、行こう!レイに置いてかれちゃう!森ももうすぐで抜けるよ!』

レイの方を見るともうかなり先の方に行ってしまっていた
ラグを腕に抱きレイの後を追った



「抜けた―!」
『うっとうしいことこの上なかったな。町まであとどのくらいだ?』
『すぐだよ!あの丘を越えたら見えるよ!』

予定より早く森を抜けられた
ラグが言うには町まですぐらしい
ラグの指差す丘を越えると壁に囲まれた町が見えた

「やっと着いたね。やっとお風呂に入れる~!」
『風呂?風呂とは何だ?』

え、レイお風呂知らないの!?
驚いた顔をしているとラグも首を傾げてこちらを見てきた
ドラゴンはお風呂入らないのかな?
もったいない!
お風呂の気持ちよさを知らないなんて人生…龍生の3分の2損してるよ!

「お風呂って言うのはあったかいお湯をに入って疲れをとることだよ。とっても気持ちいいんだ~!」
『辰人は風呂が好きなのだな』
「大好き!あ、でも異世界って宿にお風呂がないところが多いんだっけ?」
『吾輩は人間の町のことはわからん。町に行けばわかることではないか?』

それもそうだね
あるといいな!

「早く行こう!お風呂もだけどモンスターを売ったりしたいしね!」
『あぁ、早く行こう。あの町にはどんなうまいものがあるのか…』
『楽しみだね!』

レイとラグは本当に食べるの好きだね
でも確かにそれも気になるしとっとと行こう!
僕はレイとラグの手を取り町に向かって走っていった
今年最後の投稿です
次回の投稿は来年の1月3日を考えています
前後するかもしれませんがご了承ください
来年もご愛読いただけると嬉しいです
それではみなさん、よいお年を!
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