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強いのは僕ではなく僕の龍たちです 作者:七面鳥の丸焼き
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空を飛びました

『…龍皇様とお見受けします。この森には何用で来たのですか?』

現れた虎が喋ってきた
若い男の声で見た目と少し合っていない
もう少し低い声の方が似合うと思うんだよね

「僕たちh『人間には聞いていない!下等生物が口を開くな!』」

ま、マジすか…
下等生物まで言いますか
大きいからって調子乗ってるなよ!…あ、ごめんなさい。なんでもないです

『吾輩たちの主人を侮辱するとは…死にたいらしいな』
『龍皇ともあろう方々が人間のような下等生物の下についているとは…嘆かわしい…』
『貴様にどう思われようとどうでもいい。この森は通過するだけだ』
『そうですか。ですがご注意ください。人間どもは信用なりません。いつあなた様方を裏切るか分かりません。早々に始末するのをお勧めしますよ』

虎はそういうと森の中に帰っていった
過去に何かあったのかね?

『…最後まで頭に来る奴だったな。辰人が下等生物だと?ふざけるな!』

あら、レイさんご立腹ですね

「気にしなくてもいいよ?僕は何とも思ってないし」
『吾輩が嫌なのだ!辰人は下等生物などでは断じてない!』

レイの言葉にラグも頷いている

「ありがとう。レイたちにそう思われているだけで僕は十分だよ!さ、いこ!とっととこの森抜けて忘れよう!」
『…そうだな。とっとと行くぞ。』

レイを抱え直して森を進んだ

しばらく歩いたら日が傾いてきた
今日はここまでかな

「今日はここまでにしよっか」
『仕方がないな。ラグ、あれを』
『はいはーい」≪別次元≫

ラグの時空魔法の一つ≪別次元≫
ゴブリンのコロニーを破壊した時にも使った魔法だね
別の次元を作り出し、行き来ができる魔法
別の次元には僕たち以外誰もいないらしいから野宿するときにとても重宝する
こっちだとレイたちも元の姿に戻れるしね

『ご飯作るから待っててね』
「はーい」
『吾輩肉が食いたいぞ』

いつも肉ばっかじゃん
バランスよく食べないと体に悪いよ?

「野菜も食べないとだめ!ラグ、野菜多めにね」
『わかったー』
『グゥ…青臭いから苦手なのだが…』

それでもちゃんと食べるからレイはいい子だよ
頑張って好き嫌いなくしていこうね

「ごちそうさまでした!あ~おいしかった!」
『よかった!片づけておくから体拭いてきたら?すぐそこに小川があるし』

ふむ、確かにちょっと汗かいていて気持ち悪いかな
それに少し匂うかも…?

「わかった。でもどうせならみんなで行きたいし待ってるよ」

片づけと言っても≪空間収納≫に入れるだけの簡単なお仕事だからね
全然時間かからないし

『お待たせ!小川はこっちだよ』

ついていくと小さな川があった
…これは頭は洗えないかな
仕方ない…町まで我慢するか…

『辰人、拭いてやるから向こう向け』
『あ、じゃあ僕は前拭くね!』
「あ、ありがとう!でも僕自分でできるよ?」
『『やりたいの(だ)!』』

お、おう
そんなに言うんならお願いします
レイとラグに体を拭いてもらいお返しに2人の体を拭いてあげた
大きい時はがっしりとしていた体はプニプニしていて気持ちよかった

「ふぃ~、すっきりするねぇ~!」
『うむ!清々しい!』
『ご飯食べたし、体も拭いたし。あとは寝るだけだね!』

こちらの世界に来てからすごく早寝になりました
今は大体9時くらい
元の世界では日付跨ぐとかざらだったのに

「ふあ~ぁ…そうだね。寝よっか」
『辰人』

名前を呼ばれ振り返ると元の姿に戻ったレイが手招きしていた
近づくと優しく抱きしめられレイと共に横になった
隣にラグも来て翼で包んでくれた
とてもあったかい
日本で7月か8月くらいなはずだけど暑く感じない
むしろ心地よい暖かさですぐに眠気が襲ってくる

『『お休み辰人』』
「お休み…レイ…ラグ…」

2人の温もりを感じながら僕は眠りについた


次の日、今回は前回と違い苦しくなかったです
ラグが先に起きてご飯を作っていた
レイはだらしない顔をしてまだ寝ている

『辰人~…』

ね、寝言…
ドラゴンも寝言言うんだね
どんな夢見てるのかな?
僕が出ている夢でこんな顔するなんてとても気になる
僕、気になります!
それはさておき起こさないとね

「レイ!朝だよ!」
『うぅ…?』

眠気眼をごしごししながらレイが起きた

「おはよ。顔洗いにいこ?」
『うむ…わかった…』

小さくなって僕の横を飛んでくる
フラフラしてるけど大丈夫?
ちゃんと起きてる?


『ハックシュン!』
「大丈夫?」

あの後不覚醒状態のレイが小川に頭から突っ込むという事件があった
クシャミはそれのせい

『うむ。大丈夫だ。早く森を抜けたいな』
「そうだね。この森の広さがわからないからいつ抜けられるかわからないけどね」
『この森意外と広くて抜けるのにあと2日かかるよ』

≪空間把握≫で森の広さを見てくれたラグが教えてくれる
あと2日もかかるのか

「何事もなく行けたらいいね」
『そうだな』


「クソ…まさかフラグだったとは…」
『フラグ?どうでもいいからさっさと止めを刺していけ』

倒れて瀕死状態のゴブリン、オーク、オーガ、ウルフ、その他多くのモンスターに順に闇魔法で止めを刺していく
魔法のレベルも上げてかないとだしね
それにしても、今日に限ってめっちゃモンスター似合うんだけどなんで?

「今日はやたらとモンスターに襲われるね。何かあるのかな?」
『…あいつだな』
『どうやらそうみたい』

レイとラグは何か心当たりがあるらしく顔をしかめた

「あいつ?」
『森に入ったときに会った頭に来る虎を覚えているか?』

覚えてるよ?僕を、というより人間を下等生物って言ってた大きな虎でしょ?
…え、あいつなの?

『あいつが奥でモンスターたちをこっちに来るように誘導してるっぽいね』
「なんでそんなことを?」
『理由は知らんが吾輩を怒らせたことを後悔させてやらんとな』

レイからどす黒い物が溢れている
…ラグからも溢れている

『僕もムカついてるんだよね…お仕置きしないと』

2人の顔はもうね
表現できない
どす黒いオーラから般若の顔が見えるくらいキレてるってことだけは言っておく
レイとラグが元の姿に戻った

『辰人、吾輩の背に乗れ。飛んでいく』
「わ、わかった」

低く冷たい声がすごく怖くて素直に従うしかできない

『…すまない、頭に血が上りすぎた。しっかりと鱗を持っていろよ?』
「わかった」

僕が背中に乗り鱗をしっかりと掴んだことを確認するとレイが大空に飛び立った
地面がどんどん離れていき森の木を少し超えたあたりまで上昇した

『ラグ、奴はどこだ?』
『…あっち。僕たちの動きに気付いたようで僕たちから離れてるよ』
『ふん、腰抜けが。…まぁ、逃がす気はないがな』

レイさん、顔を見なくてもあなたのわっるい顔がわかります
特に最後のところ辺りは魔王を凌駕する悪い顔をしていたよね?

「み、見逃してあげたら…?」
『『断る!』』

ですよねー
ラグが指した方向にレイが移動を開始する
か、風強すぎぃ!
無理無理無理

「レイ!ストップ!できるだけゆっくり!」
『ぬ?何か言ったか?風の音で聞こえぬ』

僕の発した言葉は後ろに置き去りにしてレイは飛んでいく
スピードが上がるにつれて受ける風の強さも上がっていく
あ、握力もたない…

『む、見えたぞ』

レイがそう言ったかと思うと今度は急降下をして地面に向かって行く

「◇♀△☆○▼□◎◎★!?」

絶叫系が大の苦手な僕は言葉にならない声を発しながらレイにしがみつく
気絶していないのが奇跡である
いや、気絶したほうが楽かもしれない
レイは虎の目の前に降り立った
+注意+
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