不思議植物まとめ
《魔木》
パルゥ
冬の晴れ間にしか現れず、太陽の光に反応して急激に成長し、実を遠くに飛ばし消滅する。
幹は雪のように白く、枝分かれが多い。実は木の高いところになる。
実は枝を温め、柔らかくして落とすが、火を近づけると木が持っている魔力で消されてしまう。
人の体温によって温める。実は冷たい所では絶対割れないが、暖かな場所だと皮が溶ける。
果汁は白く甘く、油も取れ、絞りかすは上質な家畜の飼料になる。
雪に閉ざされる寒い間は数カ月放置していても傷まないが、暖かくなってくると、途端に傷む。
皆がこぞって採りに行く。マインは見たことがない。
『マイン発見』
絞りかすは、おからのように使うことができ、お菓子や料理に幅広く使える。
鳥の餌を食べたと余所に言えない、皆が使うと家畜の餌に困るという理由で、レシピは秘密。
トロンベ
トロンベは大変固く、強い耐火性を持つため、薪ではなく貴重品を入れる家具に使われる。
トロンベは成長する際、周辺の栄養を根こそぎ奪い、不毛の地にする。
そのため、見つけ次第直ちに伐採しなければならない。間違っても栽培などするものではない。
巨木に育ったトロンベは化け物と言うに相応しく、根を伸ばし栄養を吸収し、枝を振り敵を叩き落とす。
そのため、騎士団によって討伐される。
『マイン発見』
若木は紙の材料として最良で、耐火性を持つ。
トロンベ紙は高価なので、こっそり栽培して収穫している。
マイン命名『にょきにょっ木』
タウの実
下町の星祭りの際、教会から出てきた新郎新婦に対して投げつける水風船のような半透明の赤い実。
星祭りの時期になると子供の拳よりも大きくなり、ぶよぶよの皮にほぼ水しか入ってない実になる。
『マイン発見』
タウの実の正体はトロンベの種の詰まった実。
魔力を吸収することでザクロのように硬そうな種が次々に出現する。
十分に魔力を吸収した状態で土の上に投げつけるとトロンベがにょきにょきはえる。
しかし、石畳などの上では、根付かず、急激に枯れる。
魔力を吸収する性質のため、身食いを抑える魔術具の代用品になる。
このことは貴族社会に打撃を与えるため秘匿している。
グミモーカ
倒して取れる皮がゴムに似たような感触をしている。
リュエル
リュエルの実をローゼマインの薬であるユレーヴェの秋の素材にする。
ドールヴァンという村の外れの森にある。
満月の夜に実がなる。
シュツェーリアの夜が最も魔力を溜めると言われている。
(風の女神が最も力を放つと言われている秋の終わりの満月)
ライレーネ
ライレーネの蜜をユレーヴェを作るための春の素材にする。
ライレーネは女神の愛した花と言われている。
夜の間は花が閉じ、ゆっくりと蜜を蓄える。夜明けと共に花が開く。
薄いピンクの花が咲く。一見しただけならば、睡蓮の花にしか見えない。
ナンセーブ
大人の膝程の高さもないような低木。
根を足のように動かして、のそのそと移動している。動きはゆっくり。
栄養豊富な大木に根を絡ませ、樹木の内部に種を植え付ける。
寄生先の栄養を全て吸い取って、枯れた皮を破って新しく出てくる寄生樹。
じたじたと動いている根をナイフでどんどんと切り落として採取する。
根で栄養を吸収するので、ナンセーブを刈る時は根の回収を忘れない。
根は完全に動かなくなると、見る見るうちに枯れて乾くので、薪に最適。
エイフォン
歌う木。ロックっぽい、熱い叫び。
一本だけならば、比較的静か。
歌声の届く範囲内に複数生えていると、声量を競うように大きな声になる。
複数の歌声が聞こえたのならば、刈った方が良い
ヘッドバンギングのように枝をばっさばっさと動かしながら、歌う。
木の洞のような穴からすごい音が響いてくる。
何となく節が付いているように聞こえるだけで、特に歌詞もない。