王様の命令は絶対!!
一人称は「俺」ナデシコに化けると「私」になります。
今日は気分の悪い話になるかもしれません。
一部の人にとっては喜ばしい話になるのかも……。
か弱く骨が透けて見える男の人が頭を下げる。外見は地球人の俺と変わらない。金髪で髪の毛が長く、白いワンピースを着ている。ところどころ汚れが目立ち、つばを飲み込んでしまう。
「キラメキドーターズ様、今日はお越しいただきありがとうございます。クマノ陛下がお待ちです」
男の人は頭を下げ、俺たちを王様の前に連れていく。
「遅すぎる」
王様は10歳くらいの少年に見える。白いスカートのような履物だけで、ぶくらっとした腹が目立つ。ぶすっとした表情を浮かべ、愛良とマナテの桃をさすっていた。愛良だけでなく「愛良ちゃん」をとられた気分だ。二人とも言葉で「やめて」述べても、手足が全く動いていない。
「今すぐ俺の前で踊れ」
「いきなり踊るのですか?」
「踊れと言ったら踊れ! 王様の命令は絶対!!」
後ろからチクリと背中を突かれる。槍を持った屈強の兵士たちが俺らを憐れんだ目で見る。カナセはどこにいる? 姉と妹は互いの手を握る。体が勝手に動く。ど、どういうことだ?
「きゃあ」
妹と姉が兵士に腰をつかまれた。
「放して」
「そいつらを俺の前へ連れてこい」
暴君はにたりと微笑み、姉と妹を前に連れていくと、双子山を触り始めた。
「やだ、やめて」
「不細工のくせにさわらないで」
「愛良は俺に逆らわず、ドーターズとして踊れ。留奈に美鈴は俺の体を舐めろ、王様の命令は絶対!!」
愛良の手足が動き、俺に抱き着いた。くそう、俺の心臓が震えている。体が勝手に動かされる。王様の命令が絶対だから?
「あなた、こんなことをしたらこの国がどうなるか、わかっているのですか」
姫が静かなお声をあげなさると、背後から龍の影が見えた。
パチン!
指を鳴らすと、ち、力が抜けていく。お姫様の背後からも気配が消えた。
「何をしたのですか」
「お前たちの気力を抜いた。お前たちがどんな連中か、俺はよくわかっている。お前の体はおいしそうだ。直接『こちら』でいただくとするか」
むくり。
「やめろ」
俺が力ない声で言った。豚野郎はにらむ。目から出ている紫色の煙は何だ?
「ガキは裸になって俺と交われ、王様の命令は絶対!!」
姫は自ら服を脱ぎなさる。小僧から異臭が漂う。
「やだ、嫌だ。あなたを絶対に許しません」
「許してくれた。その後俺のペットに喜んでなる。王様の発言は絶対!!」
「「「輝け、私の希望――」」」
「暗き心に明るい光を、キラアスナ」
「枯れた心に花を咲かせよう、キラナデシコ」
「乾いた心に愛と潤いをもたらす、キラココア」
「我ら、キラメキDaughters」3人合わせて言う。
私たちは姿を変えた、お姫様、留奈に美鈴、マナテが危ない。
「アスナ、ココア、すぐに踊りましょ」
私は微笑み、二人は納得いかない顔でうなずいた。踊りながらアホを懲らしめる。姫が全裸になられ、淫欲な王が姫の胸を触った。
「いいぞ、いいぞ。俺様だけが楽しむライブだ。お前らは見るなよ」
王が命令すると、兵士たちをはじめ、姫や留奈に美鈴、マナテなど皆、目を閉じた。何かがおかしい。
「王様、一緒に歌いましょ♪ きらきらるんるん~♪」
アスナは明るい声を出す。手がとても震えている。
「きらきらるんるんる~ん」
奴が軽い足取りで踊りながらアスナとココアの胸をつかみ、頬をべろべろ舐める。異常なまでに大きく太いあそこ。姫はふらふら後ろから彼を抱き着きなさったかと思うと――
「みなさん、王様を殺したくなければ今すぐ武器を置きなさい」
よくやった、貪欲野郎を地面に叩きつけた!
「馬鹿だな、お前。こいつらは所詮、俺の道具だ。お前は俺と交わり、子を産む。王様の言うことは絶対!!」
姫の体が固まり、手をつかまれ、丸く小さな二つの山、ふっくらした丘、薄桃色にそびえたつ気高い城門を、紫に染めた生きる丸太で破ろうとしている。小さなおじさんが後ろを向いた。丸っこい「w」をぷるんと突き出している、チャンス。遺伝子注入口を思い切り蹴る。
「そんな馬鹿な」
あれがない? あったはずなのに、どういうこと?
「ぐおおお、抜ける。キラメキドーターズの力は失われる、王様の命令は絶対……痛い、痛いよう、ふええええええんん」
少年は泣きだした、野太い声からかよわい声へと変わった。青い影が抜けていく。私たちは無理やり変身を解かれた。
「お戻りになられてよかった、陛下」
やせ細った男の人が彼を抱きかかえる。兵士たちも含め、頭を深く下げた。姫はお怒りの声をあげ、尋ねなさった。
「一体、どういうことですの?」
少し性を連想させる表現ばかりでした。性行為はありませんよ。
正気に戻った10歳の王様、取りついたものは何者か?
今回の話はいくつかの時事問題を絡めて書きました。
次回は元に戻ったひ弱な王様たちと冒険です。
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