第二百七十話 酒好きコンビに夜中まで付き合わされた
色々書いていたら長くなってしまいました。
『よし、終わったな。早く儂らに選ばせろ』
『そうだそうだ』
はいはい。
ちょっと待ってくださいって。
俺はネットスーパーにあるテナント「リカーショップタナカ」のメニューに触れた。
見てびっくり。
さすが専門店、種類も豊富だ。
メニューの上からビール、ワイン、スパークリングワイン、ウイスキー、ブランデー、スピリッツ、リキュール、焼酎、日本酒、その他とある。
「さすが専門店というか、けっこういろんな種類がありますね。上のメニューからビール、ワイン、スパークリングワイン、ウイスキー、ブランデー、スピリッツ、リキュール、焼酎、日本酒、その他とあります」
とにかくメニューを上から読み上げていった。
『ほぅ、随分とあるのう』
それで驚いていたらダメですよ、ヘファイストス様。
ちょっといじってみたら、えらいことになってるよ、これ。
「えーと、落ち着いて聞いてくださいね。それでですね、さっき言ったそれぞれの酒についてさらに百近い銘柄がありそうです」
それだってパッと見た感じだから、ものによってはそれどころじゃないかもしれない。
この店は洋酒に特化した店らしく、特にワインとウイスキーの種類がめちゃくちゃ多い。
もちろんその他もさすが専門店というか、ネットスーパーの比じゃない。
『…………なんじゃと? つまり、ウイスキーなら百以上あるということか?』
「ええ」
そう言うと、いきなり野太い声の雄叫びが聞こえてきた。
『『ウォォォォーッ』』
ちょ、ちょっと、嬉しいのは分かるけど、落ち着いてくださいよ。
『やったぞ戦神の!』
『やったな鍛冶神の!』
『酒じゃ酒じゃ! これから何百という異世界の酒を飲めるぞいっ!』
『ああ。今までの酒だって美味かったんだ。さらに美味い酒に出会えるかもしれないぜ!』
あのー、勝手に盛り上がらないでくださいよ。
盛り上がっているところ水を差すようだけど、予算は金貨1枚ずつですからね。
とりあえず2人を落ちつかせてからだな。
「お2人とも落ち着いてください。先に進みませんから」
『お、おう。そうじゃな』
『ああ、もう大丈夫だ』
酒のこととなると暴走するね、この2人は。
『そうじゃ、聞きたいことがあるんじゃ。ビール、ワイン、ウイスキー、ブランデー、日本酒は一番最初にお主に異世界の酒各種を頼んだときに飲んだから分かるんじゃが、それ以外の酒はどんな酒なんじゃ?』
それ以外ですか。
俺もビールを嗜むくらいで、酒については詳しくないから基本的なことしかわからんけど……。
「えーとですね、俺も酒に詳しくないので分かる範囲でご説明しますね。スパークリングワインっていうのは、発泡性のワインでシュワっとした口当たりですよ。スピリッツというのは、酒精の強い蒸留酒のことです。お2人が飲んだことのあるウォッカなんかがこの種の酒で、他にもジン・テキーラ・ラムといった酒が有名ですね。リキュールというのは、ウォッカなどの蒸留酒に果実やハーブ類で風味づけをして、さらに甘味を加えたものです。焼酎は米、麦、いもなどを原料にした、私がいた日本という国の代表的な蒸留酒ですよ」
『なるほどのう。異世界にゃ本当にいろんな種類の酒があるもんじゃ』
『本当だぜ。そんで、お前が最後に言ってたその他っていうのには何があるんだ?』
ヴァハグン様、そこに気付きますか。
その他には、さっき言ったメニューにある酒に入らない中国酒や韓国酒があった。
「その他には、こっちのメニューに入らない酒ですね。中国という国で造られる酒、紹興酒というちょっとクセのある酒が有名ですが、とか、韓国という国で造られる酒、こちらはマッコリというにごり酒が有名ですね、がここに入ってます」
メニュー画面を指さしながら説明する。
『なるほど分かった。しかし、これだけあると何にするか迷うな。しかも、それぞれにまた百以上あるんだろ?』
ヴァハグン様の問いかけに「ええ」と返事をして、お2人の好きなウイスキーのメニューを開いてみた。
「見えていますか? 試しにウイスキーのメニューをお見せしますね。こんな感じに分かれています」
ウイスキーという文字に触れると、その下にさらにスコッチ・ウイスキー、アイリッシュ・ウイスキー、アメリカン・ウイスキー、カナディアン・ウイスキー、国産ウイスキーという5つのメニューが出てきた。
「これはそれぞれ産地別に分かれていましてですね、この一番上のスコッチ・ウイスキーを開いてみますね」
その中の一番上にあるスコッチ・ウイスキーという文字に触れた。
すると、メニューの右の画面が変わり、今度はハイランド、スペイサイド、ローランド、アイラ、キャンベルタウン、アイランズという文字のメニューが出てくる。
うろ覚えだけど、確かこのハイランドとかスペイサイドとかっていうのは、蒸留所のある地域だったよな。
「ここに出てるのは蒸留所のある地域です。スコッチ・ウイスキーはそれぞれの地域にかなり味が違いがあるって聞きますから、こういう風に分かれているんでしょう。試しにこのハイランドのメニューを開くと……」
ズラリとウイスキーが画面に並んだ。
『『おおっ』』
2人から驚きの声が上がった。
「このようにかなりの品数があるんですよ」
…………………
……………
……
なぜ無言?
「あ、あの、どうかしましたか?」
『お、おう、すまんすまん。ウイスキーに目を奪われておったわい』
『ふー、俺もだぜ』
ああ、画面いっぱいにズラリと並んだウイスキーに目がいっていたのか。
酒好きならそうなるか。
「それで、どの酒にしますか?」
『全種類と言いたいところじゃが、予算は変わらんのじゃろ?』
「ええ、そこは変わりませんね。ヘファイストス様とヴァハグン様だけ増やすわけにもいきませんから」
そんなことしたら、女神様たちに何されるか分からんよ。
『そうだよなぁ~。俺たちだけ予算増やしたら、あの4馬鹿女神が何言ってくるか分からねぇし』
ヴァハグン様、4馬鹿女神て……。
否定はしないけどさ。
『ちょっとどうするか相談じゃな、戦神の』
『ああ、そうだな。鍛冶神の』
それから2人がボソボソ話し合いを始めた。
―――30分後。
『…………お……きろ……』
『……に……んだ……ろ』
ん……、なに……。
『…………いっ……おぃ…………』
『お…………いい……ろっ』
んー、うるさいなぁ。
こっちは眠いってのに。
『おいッ、コラッ! 何寝てるんじゃッ!』
『おいッ、テメーッ、起きろやッ!』
野太い声の怒鳴り声でハッと飛び起きた。
「え、え、え、な、なな、何ですかっ?!」
『何ですかじゃないわいっ。何寝とるんじゃっ』
『そうだぞ! こっちは何回も呼んでるってのによぉー』
「す、すいません」
だってこっちはダンジョンから出てきたばっかりで疲れてるってのに、なかなか決めてくれないんだもんな。
俺もついつい寝ちゃったよ。
だって、もう真夜中なんだぜ。
いい加減寝たいっての。
『フンッ、まぁいいわい。それでの、儂らでじっくり話し合った結果じゃが、やはりウイスキーが欲しいという話になったんじゃ。それでな、儂らがいつも頼む世界一のウイスキー、あれより上のウイスキーがあるんじゃろ? 儂らはそれを是非とも飲みたいんじゃ』
そういやチラッとあれでも一番下のグレードなんだって話した記憶が。
いやー、そう来たか。
でも、あれって確か高いんだよなぁ。
国産ウイスキーのメニューを確認していく。
お、あった。
ネットスーパーで買えるいつものやつが銀貨5枚、次の12年ものが金貨1枚と銀貨2枚、この時点で1人分の予算超えだ。
さらに調べてその次の18年ものが……。
げッ……き、金貨4枚に銀貨2枚だって。
高ッ。
そういやネットスーパーに馴染み過ぎてすっかり忘れてた。
酒って高いやつはめちゃくちゃ高いんだった。
それこそウン十万とかウン百万ってやつもあるらしいし。
18年ものがこの値段なら、その上のグレードのはどうなっちゃうんだよ。
恐々調べていくと、出てきたよ。
25年もの、金貨32枚也。
…………うん、無理。
「ヘファイストス様とヴァハグン様、残念なお知らせです。実はですね……」
2人にさっき調べた値段を伝えていった。
「ウイスキーは長期熟成した方が美味いと言われているんで、熟成年数が多いほど高くなってるようですね」
『そうなのか。だとしてもじゃ、高いな……酒一瓶にそんなべらぼうな値段がつくとはのう…………』
『だが、その値段がついてるってことは、それで買うヤツがいるってことだろ? その値段に見合う美味い酒なんだろうな……』
『飲んでみたいのう……ゴクリ』
『飲んでみたいな……ゴクリ』
いやいや、そんなもの欲しそうな声出しても買えやしませんからね。
「お2人の予算を合わせれば、なんとか12年ものは買えますけど、どうします?」
『ぐぬぬ……戦神の、話し合いじゃ』
『おう、話し合いだ、鍛冶神の』
そう言って、また2人は話し合いを始めた。
10分後―――。
『おい、非常に残念じゃが今回は諦めるぞい』
『ああ、本当に残念だけどな。せっかくのテナントだからな。最初ってこともあるし、できるだけいろんなウイスキーを楽しみたい』
残念無念っていう気持ちが声に滲み出てるよ。
国産ウイスキーの最高峰、さすがに高いわ。
『でな、いろんなウイスキーを楽しみたいとはいっても、異世界の酒じゃからな儂らにはさっぱりわからん。しかも、見て驚いたがとにかく種類が多い。だからの、とりあえずよさそうなのをいくつか見繕ってほしいんじゃ』
『俺たちはその中から欲しいものを選んでいく寸法だ』
なるほど、そう来たか。
まぁ、確かに何もわからないヘファイストス様とヴァハグン様が1つ1つ見ていくよりその方が効率はいいだろうけど。
一番の問題は、俺がそれほどウイスキーに詳しくないってことなんだよな……。
何かいい手はないものか。
…………ん?
画面を見ていて気付いた。
ビール、ワイン、スパークリングワインと続くメニューの下に、“店長オススメでオリジナルギフト”というメニューがあるではないか。
見ていくと、ビール、ワイン、スパークリングワイン、ウイスキー、ブランデー、スピリッツ、リキュール、焼酎、日本酒、それぞれの店長のオススメを5本ずつ紹介していた。
この店長オススメを購入の際は、プレゼント用と指定すると無料でラッピングをしてくれて、お酒好きの方へのプレゼントに是非ともというコンセプトのようだ。
おお、これは助かる。
酒屋の店長のオススメなら、まず間違いはないだろう。
そして、また画面を見ていて気が付いた。
画面右上の方に小さく“ランキング”とあるではないか。
早速ポチッとな。
ビール、ワイン、スパークリングワインと続く酒ごとの、日間・週間・月間売れ筋ランキングTOP10が出てきた。
おおっ、これも助かるぞ。
「ヘファイストス様、ヴァハグン様、俺はウイスキーに詳しくないんで、よさそうなものをといわれてもなかなか難しいんです。でもですね、いいものを見つけました。この店のオススメが紹介されていたんですよ。店が紹介している以上マズいものじゃないと思うんですけど」
『おお店のオススメか。そりゃ間違いないのう。どれ、見せてくれ』
『おう、早く見せろ見せろ』
俺は、店長のオススメの5本のウイスキーを見せていった。
「まず1つめがですね……」
1つめに紹介されていたのが、スコットランドのスペイサイドで造られた世界第1位の売上を誇るシングルモルトウイスキーだ。
フルーティーな香りと味わいで初心者でも飲みやすいスコッチ・ウイスキー。
スコッチ・ウイスキーの初心者へのプレゼントにも最適とのこと。
値段は銀貨3枚だ。
「2つめが……」
2つめに紹介されていたのが、“アイラの女王”とも呼ばれるシングルモルトウイスキー。
スモーキーフレーバーが特徴だが、その中にもレモンやハチミツのような香りがかすかに広がるのと、味もスモーキーな中に甘さとコクも感じられて、それが絶妙なバランスで調和されている。
癖のあるアイラ産の中でも比較的飲みやすいとあるな。
値段は銀貨3枚と銅貨8枚。
「3つめが……」
3つめに紹介されていたのが、スコッチ・ウイスキーを象徴するブランドで“スコッチのプリンス”とも言われているブレンデッドウイスキー。
バニラとナッツ系の風味と熟リンゴとハチミツのようなコクのある甘さとまろやかな味わいが特徴。
1リットルと大容量なのでお酒好きの方へのプレゼントにもってこいとある。
値段は銀貨3枚と銅貨2枚。
「4つめが……」
4つめに紹介されていたのが、テネシーウイスキーの中でも世界でもっとも有名と言われている、アメリカ産プレミアムウイスキー。
バニラやキャラメルのような香りでまろやかでバランスのとれた味わい。
値段が手頃なのもオススメだそう。
値段は銀貨2枚。
「5つめが……」
最後の5つめに紹介されていたのが、北アイルランドにある世界最古といわれる蒸留所で造られたアイリッシュ・ウイスキー。
シェリー樽由来の甘い香りとモルトの風味で豊かな味わい。
蒸留を複数回行うことで滑らかで軽快な飲み口とが特徴のアイリッシュウイスキーだが、その中でも一押しとのこと。
値段は銀貨2枚。
これで店長のオススメの5本のウイスキーの説明が終わった。
紹介文を見ていると、比較的飲みやすいものを載せているようだ。
そりゃそうだよなー、プレゼント用にもって書いてあるしね。
何か正露丸みたいな強烈な匂いのするウイスキーもあるって聞いたことがあるけど、そんなのプレゼントされても余程通な人しか喜ばないような気がするし。
ちなみにこの店長のオススメは1か月ごとの更新らしい。
一番下にちっちゃく書いてあった。
説明が終わったのに2人とも未だ無言だ。
説明しているときも、やけに静かだったし。
「あの~」
『うむ、この5本は買いじゃな。戦神の』
『ああ。これだけの数の酒を売っている店のオススメだ。それを無視するわけにはいかんな。鍛冶神の』
『『というわけでこの5本じゃ(だ)』』
了解です。
俺は紹介した5本をカートに入れていった。
画面を見ていると、さらに続いているのに気が付いた。
何だろうと思ってみてみると、最後に“店長の今日のオススメ”というコーナーがあった。
何でも店長が独断で選ぶ今日飲みたい1本だそう。
ウイスキーが好きなようで、ウイスキーを選ぶことが多いというようなことが書いてある。
そういうこともあって、本日紹介されてるのもウイスキーだった。
紹介されていたのは、24面カットのデザインが美しいボトルの国産ウイスキー。
正に日本の匠の味。
“店長の一言「今日は、華やかな香りとやわらかな味わいをゆっくり味わいたい気分です」”
とあった。
値段は銀貨5枚。
コーナーの内容をヘファイストス様とヴァハグン様に伝えると……。
『少々高い気がするが、そのウイスキーも美味そうじゃな』
『ゆっくり味わいたくなるようなウイスキーってことだろ、興味あるな』
そういやこれ……。
「お2人が好きな世界一のウイスキーを造ってるところで出してるやつですね」
『『な、なにッ?!』』
『おい、これは買いだろ、鍛冶神の。あのウイスキーを造ってるところだぞ。マズいもの造るわけがねぇよ』
『うむ、確かにそうじゃ。あのウイスキーを造り出しているのじゃ、不味いわけがなかろう』
『『これも買いじゃ(だ)』』
はいはい、これもカートへ投入。
えーと、これで残りは銀貨1枚か。
「残り銀貨1枚ありますけど、どうしますか?」
『銀貨1枚か、どうする? 戦神の』
『ウイスキーは十分だし、ウォッカなんかどうだ?』
『いいのう。残りの銀貨1枚はウォッカで頼むぞ』
ウォッカか。
銀貨1枚で買えるのあるかな。
いろいろ見ていくと、店の最初の画面の下の方に、それぞれの酒ごとに“~銀貨2枚、~銀貨3枚、~銀貨4枚……”と値段ごとに選べるようになっていた。
これは非常に助かる。
早速スピリッツの~銀貨2枚のところを見てみた。
おお、これがいい。
ポーランドが誇る酒だ。
酒好きの知人の話じゃ、ハーブが漬け込んであって桜もちに似た香りとまろやかな飲み口で美味いって話だった。
その旨を2人に伝えると、それにしてくれという話だった。
これがちょうど銀貨1枚だから予算内で収まる。
よし、これでOKだな。
精算してと……。
「ヘファイストス様、ヴァハグン様、どうぞお受け取り下さい」
段ボール祭壇に置いた酒が消えていった。
それと同時に野太い歓声が聞こえた。
ふぅ、やっと終わったぜ。
さっさと寝ようと立ち上がると、再び2人の声が。
『『ちょっと待てぇい!』』
「何ですか、もう……」
いい加減寝たいんだけど。
『今後の参考のためにも、他の酒のオススメも知りたいぞい』
『ああ。売上の順位も知りたいな』
この期に及んであんたたちは……。
怒鳴り付けたい気分になったけど、一応神な2人にそんなことをするわけもいかない。
「ダンジョン帰りで疲れてるんですよ。ウイスキーのランキングだけで勘弁してくださいよ……」
『むぅ、仕方がないのう』
『ったくな。あ、鍛冶神の、今来たウイスキーを飲みながら聞こうじゃねぇか』
『おお、それはいいのう』
カチャカチャと音がした。
ぐぬぬ、こいつら飲みながら説明を聞くつもりだな。
『よし、準備ができた。いいぞ』
『新しい酒を知るのは楽しいのう』
楽しいのうじゃないよ、まったく、はぁ~……。
大きくため息を吐いたあと、仕方なしにウイスキーのランキング(さすがに全部は勘弁だからデイリーだけだが)を説明していった。
『おう、楽しかったぜ。次に飲みたい酒も見つかったしな』
『ああ、いろんな酒を知れて楽しかったぞい。儂も次にと思う酒があったしな』
『それにしても、この翠の瓶のウイスキーは美味いな。さすが店のオススメだぜ』
『うむ。美味い。果実の香りと味がするのう、だがそれだけではない何ともいえん味わいだ。これならいくらでもイケるわい』
『よし、鍛冶神の今日は寝ずにウイスキーを味わい尽くすぞ』
『おう、それはいい考えじゃ。戦神の』
『『それじゃ、次を楽しみにしてるぞい(ぞ)』』
クッソ、言うだけ言って通信切りやがった。
こっちは眠すぎて今にもぶっ倒れそうだってのに。
チクショウ、あの酒好きコンビめ……こんな時間まで付き合わせやがって……。
あ~、眠すぎる……。
俺は、這うようにしてベッドへとたどり着き、横になった。
フェルたちに腹が減ったと起こされるまで、果たしてどれくらい眠れるやら……。
実を言うと、作者、酒には疎いです。
オススメの酒があれば感想欄にでも書いてもらえると、全部ではないですが参考にさせていただくかもしれません。