俺様生会長の過去
俺には弟がいる。
とは言っても何処にいるかも分からないし、もうずっと会ってない。
一緒に居られる事が嬉しかったし、楽しかった。
友達と遊ぶ為にこっそりと屋敷から抜けている事も知っていた。
屋敷から出て行って友達と遊んでいると思うとイライラした。
自分以外弟には要らないのに…とか思ったり。
多分嫉妬してたんだと思う。
今になって分かるが、俺は弟が好きだったらしい。
家族として好きとかではなくて恋愛として。
俺の初恋だったんだ。
もちろん今も好きだが。
兄弟だからと言って諦めるつもりも無い。
♡♡♡♡♡♡♡♡
あれから中学に上がると同時に全寮制の学校へ転校した。
だから弟とは会えなくなってしまったが、仲間ができた。
俺は自慢じゃ無いが家柄が良いせいで友達が出来なかった。
別に大好きな弟がいるから良かったが。
家柄が良い坊ちゃん達が集まる学校だったので同じレベルの生徒がチラホラ。
楽しかったが、弟に会いたかった。
––––––––その時はまだ気が付いていなかった。あんな事になるなんて。
♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
ある日家から電話がかかってきた。
『坊ちゃん!大変ですっ!弟様が…居なくなりました!』
と、焦ったようにじいやが。
一瞬固まってしまった。
弟が居なくなっただと…?嘘だと言って欲しかったが本当の事らしい。
その所為にするのは良くないが、それから俺は族を作った。
同じレベルの家柄の奴らと少人数で。
それから1年ぐらい経った時にある奴に出会った。
その頃俺らは地区じゃだいぶ有名な族になっていた。
そいつは弟と同じ白い髪をしていて、フードを被っていた。
戦ってすぐにフルボッコにされ、負けた。
俺らも強いが、もっと強かった。
『ふははっ!弱い、弱いなぁ〜。そんなんで僕に勝てると思ってたのぉ〜??』
と最後に言ってそいつは消えてしまった。
弟とは性格は違うがなぜか目が離せなかった。
同じ白い髪を持っているからか?
そいつは白蝶、と呼ばれていた。
由来は白い髪に蝶のような軽やかな動きからきてていた。
それから良くそいつの事を調べるようになった。
♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
いつからかまた気になる人が出来た。
名前を一ノ宮 雅と言ったか。
見た目は弟と白蝶に全然似ておらず、ザ・平凡って感じだ。
でもなぜか雰囲気?オーラ?みたいなのが2人と似ている。
ふっ、これから少しだけ面白くなりそうだな。
俺様なのに俺って書いてた…