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セルフ・ディストラクション 作者:竹蜻蛉
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33, 灰田純一

 雨が降り出していた。家から出てきた時の天気などとうに忘れてしまったが、この虚空に取り残されたような廊下に雑音ながらも音楽を加えてくれるのは今の私には良いセラピーに感じられる。その騒音音楽の中を私は全力で走っていた。
 そういえば灰田純一と初めて会話を交わしたのもこんな雨の日だった。白椿さんと出会ったのも雨の日だ。嫌らしい運命を感じてしまう。嫌な風邪を引き始めたのも食欲不振になったのも、物事に興味を感じれなくなったのもあの日からだ。今考えれば妥当としか思えないが、あの日当時の私は今このような状況で廊下を走っているとは思いも寄らなかっただろう。
 一つ一つ教室を回るが、どこにも灰田純一はいない。本当に黒住の言うようにここにいるのか疑問に思えてしまう。南校舎は大体回り、可能性が一番高いと踏んでいた屋上にも誰もいなかった。それどころか雨で服をぬらしてしまい、良い骨折り損だった。
 とすれば、消去法からいって北校舎のほうなのだろうと予想する。私は南と北の校舎を繋ぐ渡り廊下を渡り、黒住がいるであろう南校舎へと移動した。南校舎には既に土足で踏み入ったとされる足跡が沢山残されていた。黒住が走った後なのだろう。合流するのが最もな策かとも思えたが、あえて私は足跡の方向とは逆に走っていく。階段に足跡は付いていない。渡り廊下付近で別れたのだから、こちら側には行ってないのだろう。だとすれば、今までの時間をどこで潰していたのかが気になる。もしかしたら白椿さんを既に発見したのかもしれないと思った。
 二階から一階に一段飛ばしで降りていく。多少の焦りは私にもある。運動の後の発汗とは違う汗をかいているのは自分でも分かる。心臓の鼓動の大きさも同様だ。
 何よりも、灰田と邂逅してしまうことへの緊張が一番大きい。
 神との邂逅と表現すればその恐ろしさは直に伝わるだろうか。手に汗握るどころの騒ぎではない。握り締めたら汗の雫が零れ落ちそうなほどに湿っていた。
 校舎の一階に来た。窓から校庭が見渡せる。すっかり雲は灰色に染まり、雨が激しく窓を鳴らしている。その横を私は駆け抜け、正面にある購買部を目指した。
 終焉は開闢、開闢は終焉、終わりは始まりで、始まりは終わり。理論でもなんでもなく、良く聞く言葉だ。輪廻転生から春の入学シーズンまで、幅広く当てはまる言葉。少しキザなような気もするが、ごもっともだ、と私は今呟きたくなった。
 灰田純一はやはり、そこにいた。こういう粋なことをする人間であるからまさかとは思っていたが、予想通り私たちが始まった場所で待っていた。
 しかしそこにいる灰田はまるで灰田ではないように思えるほどに衰弱している。元々おかしい人間ではあったが、まだハツラツとした青年らしき容姿は持ち合わせていたはずだ。だが、今はやつれて、傍から見れば死人のようにも見える。廊下の壁に背もたれて、ぐったりと首をうなだれている。視界が定まっていないのか、意識が無いのか、魂の無い人形かのごとくびくりともしない。
 私はわざと大きく音が立つように歩いて灰田に近寄った。雨音で掻き消されたかもしれない。もっと、もっと大きな音が欲しい。あいつに面食らわせてやる。
 そう思って、おもむろにうるさく鳴る窓ガラスを横殴りに拳で打った。同時に銀色の欠片が飛び散る音が鳴り響く。殴った手が熱い。欠片で切ったようだが、今更どうでも良い話だった。
 灰田はその音に気付いたというよりも、入り込んだ雨音に気付いたとでも言うようにゆっくりとこちらを向いた。相変わらず生気は無いが、ひょうきんな笑顔だけは残滓のようにかすかな割合で浮かんでいた。

「穏かじゃないね。校内の窓ガラスを割るほど、青春に浸ってみたかったのかい?」

 冗談を叩ける口はまだ健在のようだった。雨でわざわざ濡れる位置に立ったまま、私は同じように不敵な笑みで返した。

「そうね、ギリギリそんな気分でもあるわ。今なら何でも許されそうだもの。貴方の頭上の窓ガラス、割ってあげようかしら」
「構わないさ。物理法則上、僕にそんな危害は無いしね」
「雨でずぶ濡れになるわよ? 今の私みたいに」
「それは滑稽だ。校内で何故か雨に打たれる二人。下らなすぎてむしろ笑える図だよ。素晴らしい、素晴らしすぎる提案だ」
「そう……それじゃあお望み通り……っ!」

 思いっきり灰田の頭上位置にある窓ガラスを素手で叩き割る。顔をしかめたくなるほどの痛みが走ったが、軽快に吹き飛んだ破片がむしろ爽快な気分にさせてくれる。灰田の言うとおり、廊下にガラス破片はあまり飛び散らなかった。その変わり、私の血が辺りに水玉模様を作る。

「ついでに私の血液もプレゼントよ」

 皮肉っぽくそう言い、傷ついた手をぶらりと提げた。正直動かせるほど痛覚を失っていない。何気に泣きそうな自分に嫌悪感を覚える。

「久しぶりに人間の血を見た気がするよ。本当に痛そうだね」

 その発言に私は首をかしげた。

「久しぶり? つい一ヶ月前、白椿さんの両親のどす黒い血を目の当たりにしたばかりじゃない。他愛の無い出来事だって忘れたの?」
「まさか。彼らの死は僕にとって忘れられないものさ。どうでもいいことではあるのだけれどね。……だが、君ももう知っての通り、彼らは人間ではないのさ」
「人間では、無い?」

 どういうことなのだろうか。白椿の家も黒住の家も、無論目の前にいる灰田もみな普通ではない異端ではある。しかし、人間ではないというのは解釈すれば『地球外生命体』ということなのだろうか。

「ふふふ、君の考えてることが手の平の上の出来事のようだ。僕らはエーリアンではないよ、この星の生物だ。だが、世界が違う。人間として分類される生物なのか、それが怪しい」
「……何? わけがわからないんだけれど」
「アニメの世界を想像でもしてみてくれ。魔法を使える世界では『人間の形をしていても、魔法を中心とした世界のために、人間の枠に収まっていない』わけじゃないか。それと同じさ。僕らは僕らの世界にいるがために、……そうだね、白椿の血は君たちで言うケチャップみたいなものなんだよ」
「ケチャップって……血糊を使ったとでも言いたいの?」

 それに灰田は首を横に振らずに、視線だけこちらに向けてうざったらしい雨から逃げるように立ち上がった。

「血糊……良い表現だね。人形の中から血糊か。リアルだなぁ……」

 馬鹿にしたような口調で恍惚に浸る。見ていて気持ちが悪い。私は会話を逸らすように話を変える。

「結局、白椿さんは、どうだっていうのよ……」

 問うのは恐い。だが、もう今更と言えるところまで来ているのだ。大体の予想も付いている。世界が変わったというのは、そういうことなのだろう。
 私たちの世界にはとうに消え去った『仕来り』という独特の宗教的制度。それに苦しむ白椿さんを今まで見てきたが、私には正直漠然とした危機感しか感じられなかった。そうしなければならないという強迫観念は現代にはほとんどなくなって、子育てにおける親のしつけというのも問題になってきた昨今、私にはその感覚が無いに近い。これが世界の違いということなのだろう。物事を自分の定規で測ることが出来ない。これほどに辛く、そして無関係なことも他には無かっただろう。

「白椿は、人形だよ。そういう意味で言えば黒住も」

 灰田が真正面から私と向き合う形になる。雨で濡れた銀色の髪がやけに艶かしい。その歓喜と絶望を掛け合わせたような絶妙な表情がそれを顕著に表に出していた。とてつもなくそれが、嫌悪感を催す。

「そして――それを作ったのが、僕だ」
「……」

 ふん、と私はそれを鼻で笑った。

「神気取りね。胸糞悪いナルシストなんかよりもっと悪質に気持ち悪いわ。今の一言に三度『悪』って入ってたくらいに最悪にね」
「酷い言われようだなぁ。僕は真実を語っているだけだ。僕は彼らを作って、世界を構成したんだ。悪と善と、それと人間をね」

 嘘だと思う。この世界には人間なんていない。すべからく悪か善に偏った異端。もしくはそれ以外の『何か』しかいない。恐らく酸性の欠片も無いだろう雨粒だって、そうして考えれば同じくして異端だろう。そういう世界に彼は生きていて、過ごしてきたのだ。
 何一つ私たちの世界と同じ部分なんて無い。殻だけが似ていて、中身はとんだパラレルワールドなのだ。灰田の努力は認める。彼がどれだけの苦労と苦悩を超えてこの世界を構成してきたのかは私の知りえる部分ではないだろうし、別段知ったところでそれもまたどうでもいい。重要なのは『そんな世界を作ってしまったこと』だ。
 私が今立っているこの地面が空想のものなのか現実のものなのか判断する材料はどこにもない。もしかしたら地球は壊滅的なまでに温暖化が進んでいるかもしれないし、形だけ現代で氷河期に突入する前なのかもしれない。何にせよ、今までの場所と違う場所、違う世界を作ってしまったことが罪であり、罰せられるべきなのだ。

「頬っ面をしばいてやりたいわ」

 ため息と同時に思わず考えていたことが口に出てしまった。灰田はそれに素で怪訝な表情をしている。

「僕のかい? 何故? この世界は君も望んでいた世界のはず。同属のみが集まる世界。何ものも自分と異なる生物はいない。すべからく異端だ。不満があるというのかい?」
「……待って、頭が痛くなってきた。貴方、私がこんな世界を望んでいると思って作ったわけ?」
「そうさ。実際は君のため、というのにはかなりの齟齬があるけれど、結果的にはそうだろう」
「有り得ない――。貴方、何を勘違いしてこんな狂った世界を創造したの?」

 すると灰田は突然自慢げに表情を綻ばせた。それは今までの灰田のものではない。まるで初めて作ったものを褒められた子どものような無垢なものだ。

「この世界は『世界初』だ。誰も疎外されない世界。今までどんな神も作ってこれなかったろう完ぺきな世界だ。人類は争わず、喧騒の声は存在せず、すべての人間が自分の何もかもをさらけ出しても生きていける世界。多少急ぎ足だったから綻びはあるだろうけれど、そんなものはあとで修繕すれば良い。そうだろう?」

 わけのわからない問いを私に投げかけてくる。私は嘆息をつきつつ言う。

「そんな叶いもしない理想の前に、その人間とやらはどこにいるの? ここに来るまでの間、残念だけど誰一人とも出会わなかったわよ」

 それを聞いて灰田の態度が一変する。掲げていた手をゾンビのように垂らす。今までは有り得ないくらいの感情の応酬だ。こんな人間だったのかと思わず身を引いてしまうほどだった。

「黒住だ……奴が僕の世界の完成の少し前に、異端を片っ端から潰していった。理想郷の破壊者だ。白椿まで崩壊させやがって……何が自己破壊だ。あんなものは僕の望んだものじゃない……」

 黒住の名前を耳にして思い出す。
 連続誘拐事件。神隠しとも言えるあの事件の犯人は黒住だったのか。世界規模で誘拐が起きているにも関らず、その関連性を追及するどころか新聞で記事にもならなかった特異な事件はやはり異端の仕業だった。元々いなかったものを排除した、その程度のこととして黒住の中では処理されたのだろう。
 だがそこで灰田を見る。彼の落胆の様子は思いのほか大きそうだ。私たちの世界に自分とつりあえる人間がいると知って、それらを迎える準備をしていたのだろう。焼いていた焼肉を横から取られるようなものなのだろうか。無残にもタレのみが残ってしまった世界では、あまりに味が無い。

「こんな、こんな世界が貴方の望みなの? 異端ばかりの味気ない世界が、貴方の望みなの? ここに他の人がいたって同じよ。知ってる? 『理想郷ほどつまらない世界は無い』わ」

 灰田が瞠目する。私が何を言っているのか理解が出来ないようだ。私はそこで一冊の本の名前を挙げた。

「こわれたにんげんのこわれたせかい。私の記憶の中にいつの間にかしまってあった物語の名前よ。おままごとだけをして、ずっと遊んでばかりの女の子の話。彼女が求めた理想郷。それがまさにここなんじゃないの?」

 孤独に生きる少女は求めながらも諦観し、未来を見据えてなどいなかった。見つけるのはいつだって動かないおもちゃのみ。しかし、大人になるにつれその孤独も比例し、夢だと知りつつも再び求めるようになった。その理想郷。白椿家とまったく同じ考えの下に編み出された世界は、『自分と同じ人間だけの世界』だったのではないだろうか。
 同族意識と言ってしまえば簡単だ。類は友を呼ぶのは現象ではなく意識だ。だから女の子は仲間だけを迎え入れる世界を作った。そういう力を持っていたから。
 ……というエンディングが、最も灰田にとって良いものなのだ。この作品の著者である神の理想なのだ。
 私は畳み掛けるように続ける。

「下らないわね。千差万別多種多様十人十色。差別もあれば偏見もあるように、相容れない人間なんてそこら中ごまんといるわ。寂しい? ふん、雑魚のエゴな言い訳なんて聞き飽きたわ」
「……エゴか。君の言い分も分からないではないけれど、そういう風に生まれてきた人間に対する慈愛が欠けているね」
「……じ、慈愛?」

 思わず吹き出しそうになるのを堪える。

「力を使い果たしたのか雨に濡れて風邪でも引いたのか知らないけれど、貴方、頭おかしくなってない? そんな子どもみたいな人間じゃなかったでしょう貴方」
「完成間近の工作を壊された気分なのさ。こればかりはどうでもいいで片付けられることじゃない」
「ふうん。ま、私には『どうでもいいこと』だけれどね」

 すると灰田が心底憤慨したかのように額に青筋を立て、私の胸倉を掴み上げて、吐き散らす。

「――何が、不満だ」

 負けず劣らず睨み返し、心底うんざりだというように言う。

「――何もかもが、不満よ。狂った人間も狂った世界も、狂ってるって思われてることも。そんな、貴方も勿論ね」
「自覚が無いのか? 君は大いに狂っている。僕らと、何ら変わりがないほどにな」

 そんなことは分かっている。自分が如何に奇異で特異なものなのか、それは自分自身が一番良く分かっていることだ。だが、認めることは出来ない。私が灰田と同等の人物なのだと納得することなど出来るわけがない。

「私とあんたは違う。もう誇大表現すれば銀河系レベルで違うわ」
「それはこの世界に対する皮肉っぽいダジャレかい?」
「そうとも言うわね。けれど、あんただって気付いてるでしょう? だからあんな問いを私に何度も投げかけてきた。そう認識させるためと、『そう認識させないために』」

 胸倉を掴まれている手を叩く。話すのには邪魔で邪魔で仕方が無い。灰田はその手を呆気なく離し、私は数秒ぶりの地面の感触にありつく。

「まったく。女性の胸倉掴むなんて失礼極まりないわね」

 ゴミくずなんてついてもいないのに、払う仕草をしてそう言った。しかし、灰田からは返答は返ってこない。私は心配になって声をかけた。

「どうしたの……?」
「僕は、人選を誤ったようだ。どうやら僕の世界では計れない人物を引き入れてしまったらしい。まさか、そこまで聡明だとは思わなかった」

 乾いた音が漏れている。灰田は私を憎らしいものでも見るかのように睨んできた。不快だ。なんて不快な視線なのだろうか。物欲しそうな目をする餓鬼と同じだ。もはや『天才』と呼ぶに相応しい人物はこの世界から消え去った。

「君は、本当の意味で優等生だったんだね」

 そう、私は真の意味で優等生だ。だからここにいる。

「今なら、今ならあんたの問いに真剣に答えることが出来るわ。聞きたい?」
「聞こうじゃないか」

 灰田が私に終始投げかけてきた問い。
 一度目は天才とは何かを問うた。次いで優等生とは何かを問うた。それはまさに灰田と私を比べる真理の問いであり、私はそれに対していつだってオブラートに包んできた。辞書で引かれる言葉を述べることが優等生の役目ではない。それは国語の学士が述べることだ。
 今なら良いだろう。天才と優等生の違いはこういうことだ。
 私は大きく腕を振りかぶり、灰田の頬に向かって思いっきりそれを放った。一瞬、廊下に物凄い音量の乾燥した音が鳴り響く。手がじんじんと熱を持ってくる。この痛みが優等生の仕事であり、その痛みが天才が受けるべきものだ。
 灰田は自分が何をされたのかいまいち理解出来なかったようで、頬を押さえることもなく無為に空中を見つめて呆けている。無理もない、あれだけの強さで叩かれたことなど無かっただろうに。

「私たちが同じ異端で、それがそれぞれ『天才の異端』と『優等生の異端』だとするわ。……まあ、この時点で大きな差があるのは明白だろうけど、あえて分かり易く行動させてもらうなら今みたいな感じかしらね」
「――僕が叩かれて、君が叩く、かい?」
「そういうこと」
「……不服だけど、理解が出来ない。今ばかりは君の思考が読めないね」

 当然だろう。この程度で理解できたならば、灰田はこんなにも狂わなかったはずだ。

「外に出ましょう。お互い、頭を冷やした方が良いわ」

 踵を返し歩き始める。足音から灰田があとをついてきているのが分かる。
 雨に濡れた服がべったり肌にくっつき、気温も低いことから身体を冷やしている。しかし、身震いすることすら忘れてしまうほどの使命感が私を突き動かす。自然と歩幅は大きくなる。
 昇降口を出て、強い雨音の世界に入った。濡れることも厭わず私は直進する。前髪から雫が滴り落ちた。今はその感触がやけに気持ちが良い。
 ふと二階校舎を見上げると黒住がこちらを見下ろしていた。何故だか非常にやつれた顔をしているように見える。しかし、私に気付いたのか窓ガラスを開けて自分の懐から何かを探って、それを私に投げた。校庭の土が盛り上がるほどの衝撃でそれが落ちた。灰田はまだ来ていない。私はそれを拾って、黒住に視線を送った。
 しかし黒住はそれには何も返さず、黙って窓ガラスを閉めてしまった。
 ――後は任せた。そう取って良いだろう。

「そんなこと、頼まれなくてもやってやるつもりよ……」

 空を見上げた。相変わらず、晴れる予定はないようだった。手の平の中で、冷たい鉄の重みだけが私に決断を迫っていた。
+注意+
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