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異世界に来たみたいだけど如何すれば良いのだろう  作者:
第二章 異世界で男爵になるみたいだけど如何すれば良いんだろう?
201/810

第198話 もう止めて!!熊のライフは0よ!!

 1月7日は晴れ。絶好の狩り日和だ。少し気怠いのと昨夜の残滓をお湯で拭い、支度を済ませて行く。

 朝食を済ませ、狩りに闘志を燃やすアストを見送る。

 リズと共に用意を済ませて、ギルド前に集合する。皆はいつも通り揃っていた。リナも結局青空亭らしい。ベテランが見てもあの宿はバランスが良くサービスも行き届いているとの事だ。

 うん、あの店長、ますます欲しい。


 馬車に移動すると、リナが戸惑った。


「本当に男爵様の馬車で御座るかぁ?これは驚き申した」


「はい。私男爵なんですが職業は駆け出し冒険者なのですので」


「はぁ。いえ、何も申すまいて。ただ、命を実行するだけです」


 ちょっとリナが驚く騒動は有ったけど、何時も通り、森には到着する。

 そこからは、森の中心部手前までの移動だけど、一々、歩き方や、藪の切り開き方もリナが見てくれる。直すと歴然と違いが出るので素直に直して行く。あぁ、ベテランはこのレベルですげぇ。


 深部入り口の川まで出たら、地図を皆で確認しながら、熊の痕跡を調べる。ロッサが地面の痕跡を見ていると、リナがアドバイスを与えると言う流れだ。


「これ、体重が有りそうですが」


「ふむ。一見深い足跡故、体重が有りそうに見えるで御座るが、爪先の沈みとの対比を見ると、重心移動で深くなった足跡でござる。ここの爪先を見て、判断が出来るで御座るよ」


 そう指差しながら、事細かくロッサに指導していく。その度にロッサの顔に納得と尊敬の顔が浮かぶのを微笑ましい感じで見てしまう。


「3m超えの熊と思われる痕跡を発見しました。追います」


 ロッサがそう言って、先導を始める。リナも後ろに付くが、もう、藪の伐採速度が違う。あっと言う間に人間が通りやすい幅が出来て行く。

 うわー、逸材だ。何でも出来るんだ、この人。純粋に感心してしまった。

 

「そこにも痕跡が御座る」


 リナが指差す場所をロッサが確認して、感嘆の声を上げる。私?指差されても違いが全く分からない。これ、才能だよ、やっぱり。


 ほとんど直進と言っても良い形で進み、ロットに反応が出た。


「『警戒』の範疇に入りました。ロッサ一緒に行こう」


 そう言うと、ロッサと共に前方に走り出す。

 ティアナは中継に立ちながら、ドルの微調整の準備に入る。私達は周りの藪を除去して立ち回りの準備をする。そこでも、ばっさばっさとリナが陣地を広げていく。


「開幕ですがチャットの魔術で怯ませてからの戦闘開始で始めて見たく愚考致すが、お許し願えますかな?」


 リナが提案して来るので、チャットと話し合い、その流れとなった。リナがドルと話し合い、どういう形で熊を封殺するかを検討している。


 そうしていると、ティアナが接近を報告、最終の方向調整に入った。何時もより後方に構えているのは開幕のチャットの爆風が有るからだ。


 ロッサが藪を突き抜けてくる。


「後方20mちょっと早いです」


 そう間も無くロットも抜けてくる。


「後方15m3m超え確実です」


 そのまま2人は周辺警戒にシフトする。

 と同時くらいに、藪が爆発し怒り狂った熊が突進して来る姿が見えた、が、チャットが用意していた魔術で轟風を地面から斜め上空に生み出す。

 まともに食らった熊が堪らず上体を仰け反らせる。必死でバランスを取り、再度四つん這いになった瞬間、ドルとリナの鉄壁が斜め左右から容赦無く襲い掛かる。

 リズとフィアも背後に張り付き、完全に隙を見せた熊を攻め立てる。

 ドル1枚だと、圧力が弱めだったが、2枚は圧倒的だ。ドルは薙ぎを的確にいなしバランスを崩すスタイルだが、リナは薙ぎの出かかりを容赦無く潰す。

 熊は鉄壁2枚に視界と腕を阻まれ、後退も出来ずただ威嚇の咆哮を上げるだけの哀れな生物になっていた。お互いのシールドバッシュに合わせて、餅つきのようにメイスが顔に乱打される。

 ものの数十秒で熊が崩れ落ちる。それにドルが止めの一撃を脳天に叩き落とす。あるぇ?今までの苦労って何?大きさは3mを優に超えている。年数頭レベルの大物だ。


「ほぉ……。皆練度が高いで御座る。8等級など到底思えん。6等級でも普通にやっていけるで御座るな。何より斥候をこれだけ集めるリーダーの先見の妙に感服致した」


 リナもべた褒めだ。

 血抜きの準備をしようとすると、リナに止められた。


「血抜きの時間も勿体()う御座る。このまま川の淵まで移動し、内臓の解体まで行い、そのまま沈めれば大丈夫で御座る。血は川の流れで流れる故、気にする事も()う御座るよ」


 先達の言葉と言う事で、そのまま川に運ぶ。そこで、リズ、ロッサ、リナが凄い速度で解体を始めて、的確に内臓を分けてズタ袋に入れて行く。

 川に沈めた所で昼にするかと思ったが、そのままもう1匹狩ってお昼の方が効率が良いと言う話になった。


 ロッサが見つけた物を見分し、リナが見解を述べて行く。しばらく2人で議論をしロッサが納得したのか報告してくる。


「3m前後の熊です。重さからぎりぎり3mは有ると見ています。痕跡が新しいので付近と見ます」


 それに賛同し、皆が動き出す。ロッサが痕跡を指さし、リナがそれ以外の痕跡を指摘して行く。先程よりも指摘される頻度が下がっているのはロッサが把握、消化して物にしているからだ。


 しばらく藪を切り進めて行くとまた、ロットが反応した。


「驚きました。反応が有ります」


 周囲を確認し、陣地に出来る地形を探す。見つけて切り開き始めると、ロットがロッサを連れ立って釣りに走る。


「今回は、リズとフィアの動きを見とう御座る。後ろには通さぬよう圧力をかける故、存分に狙うよう願いたい」


 リナが作戦変更の具申をしてくる。皆も異論が無い。そのままの作戦で進む。

 しばらく経つとロッサの反応をティアナが捉え、ドルとリナの位置調整をする。この辺りも感心所らしい。普通はこんな細やかに調整をする事は無いとの事だ。

 それってリーダーの怠慢な気もするが。斥候をそこまで数として揃えられない為、そうならざるを得ない部分も有るのだろう。


 藪を突き抜けロッサが現れる。


「後方10m。ちょっと釣りに失敗しました。すぐ来ます」


 そう言った矢先、ロットも駆け込んでくる。


「大きさは先程より小さめですが十分大物です。気をつけて」


 叫びながら、双方後方に走り込む。


 ドルが杭を出し、気合を入れる。藪が爆発し熊が姿を現すと同時に、裂帛の気合と共に鼻先に固定した盾を押し出す。壁に衝突した車のように一瞬ひしゃげ、熊が数歩後退する。

 そのままドルは杭を引き抜き、下がる。熊が怒りに任せドルの方に突進するのを横合いからリナが気合と共に盾を叩き込む。あの浮彫がどう考えても鈍器のように熊の顔を殴りつける。

 食らった熊が怯むが、逆サイドからもドルが盾で殴りつけてくる。薙ぐにせよ、腕を振るうだけの範囲が殺されている為、戸惑うような咆哮を上げる事しか出来ない。

 その中を後方の二人が風のように関節部を壊して行く。前が完全に殺されているので、もう、関節を壊すマシーンのように叩き込んでいる。フィアが腱を切り裂き、リズが関節部を破壊すると二人が飛び退いた。

 それを見たドルが、気合一閃、メイスを上部から叩き込む。これで沈黙だ。大きさも体長で3mは超えている。十分大物だ。


「ふむ。不測の事態が有ろうと、この面子でやっては行け申すな。リーダーとリズ、ロッサで組むとの話でお聞きしましたが、問題は無かろうと判断するで御座る」


 リナが迫力の有る笑顔で言ってくる。明日は班分けで試そう。


 熊を川まで運び、解体して、沈める。昼の用意をして食べて食休みの間に、十分熱は下がる。


 皆に、採取や狩りをお願いする。私はチャットと薪拾いだ。地味にチャットの『術式制御』も上がっていて、この子も色々パーティーの中で考えているんだなと考えてしまった。


「リナ、やはり凄いですね。流石ベテランやと思いますわ……」


「そうだね、ドルが入った時も楽になったけど、今日は驚いた。熊が可哀想になった」


 そう言うとチャットがくすくすと笑う。


「そうですねぇ。あれは、ほんま可哀想でした。左右から攻められて、おろおろしてはりましたから。重装の前衛はやはり大きいですねぇ」


「鎧含めて固めたら、もっと良いんだけどね。ドル一人だとちょっと製作期間がまとめて取れないかな。またどこかの休みに調整かな」


 そんな話をしながら、薪を拾う。昼食と食休みには十分だ。


 陣地に戻り、焚火を作る。


 採取組もばらばらと集まる。リナも皆が採取しない色々な種類を持ち寄り、1つ1つを説明していってくれる。

 狩り組も何羽かの鳥を仕留めてくれた。帰りの時間まではまだ余裕が有るので、ガラ出汁を出しながら、肉を串焼きにする。香辛料たっぷりの串焼きだ。

 直火で周りを固め、後は遠火でじっくり中まで火を通す。

 何か、手際を見ていたリナが感心した顔をしている。


「リーダーは指揮のみならず、料理の腕もで御座るか。神は一人に色々授ける物で御座るな……」


「いや、料理は趣味だよ。リナにも皆に色々教えてもらって助かっているよ」


「これは、先達の知恵で御座る。後進に伝えるのが義務で御座るよ」


 リナがそう言いながら、苦笑する。その後は、旧知の仲のように雑談の中に入って会話に混じっている。人懐っこく、すぐに人の輪に溶け込む。それも処世術なんだろうけど、素でも有るんだろうな。


 焚火で冷えた体を温めていると、鍋から良い香りが上がり始める。蓋を開けると、若干白濁したスープが出来上がっている。骨を取り出し、葉野菜と塩漬け肉を入れる。前の護衛分も消化していかないと。

 遠火で焼いている串焼きもくるくる回して、バランス良く焼いていく。


 串焼きが良い感じに焼けた所で蓋を開けると、葉野菜が良い感じでとろとろになっている。とろみをつけて、香辛料で味を調え、皆に完成を伝える。

 リナのカップは猫の意匠のカップだった。何だか虎に可愛い猫でちょっと微笑ましかった。取り分け終わって、串焼きを片手に、皆が車座になる。


「予想を遥かに超える早さで目標が達成されました。また新しい仲間リナとの初めての食事です。楽しんでもらえれば幸いです。では、食べましょう」


 そう言ってスープを口にする。優しい鳥の出汁と香辛料の香りがとろみと一緒に口に流れ込む。熱が喉を通り、胃を焼くかのような印象だ。葉野菜もとろとろで何とも言えない歯応えだ。

 舌で潰して、スープをじわっと出すのが楽しい。串焼きも焼けすぎず生でも無く、さくっとした層の奥は柔らかく、ジューシーな層が待っている。あっさりとしながらもうまみの有る肉汁と香辛料のコントラストを楽しみながら噛みしめる。


「おぉぉ。これは美味(うも)う御座る。ここまでの料理は町でも食べられぬ。串焼きの絶妙な火加減……。くぅぅ。かような料理が食べられるとは、何と幸せな」


 リナが唸っている。他の皆も嬉しそうに食べている。串焼きは飛ぶように無くなり、スープも空になったところで店仕舞いだ。後片付けを始める。


「魔術士とはお聞きしておりましたが、かような事まで魔術で対処されますか……。ふむ、面白い御仁で御座る」


「後で口だけ出しているリーダーだからね。こう言う時くらいは率先して対応するよ」


 そう言いながら、後片付けも完了する。リズとリナの判断で熊の方も十分冷えたようなので、引き上げて解体を開始する。リズとロッサでも驚異的なスピードだったが、リナが入るともう、面白いように解体されて行く。

 そう手間もかけずに、積載が完了する。日はまだまだ高い。夕方早めには村に到着しそうだ。狼の襲撃対策の為、ロットを先頭、ロッサを中心、ティアナを後方に配置して、荷車を引っ張っていく。


 川沿いの道をごとごと進み、馬車の合流ポイントまで着いたら、レイを呼び出す。空の日はまだまだ夕方に入ったばかりだ。そのまま村に直行し、鑑定をお願いする。

 私は、受付嬢に活動報告をする。今日はあの二人は出てこない。そのまま鑑定に戻ると、皆ホクホク顔だ。リナも納得の顔をしている。

 大物は遂に120万が付いた。高騰し過ぎ。3m超えも100万ちょっとに。合計で220万だ。パーティー資金は一旦分配して10万ずつ徴収している。皆に22万を分配する。

 達成数はロットとチャットに割り振る。


「はぁ、1日で22万は6等級でも中々難しいで御座るよ。どうしても人数も増えるので分配すると大した金額では御座らん。ありがたく受け取るで御座る」


 時間が早いので、皆でフォーメーションの訓練をするそうだ。それを聞いたリナが心底驚いた顔をしていたのが印象的だった。


 私はリナが増えた分を伝えに、ノーウェの元に向かう。生憎外出中との事なので執事に訳を話すと問題無く処理してくれるとの事だった。

 安心して、近くの川まで出て、火魔術の練習に励む。これから人が増えても全てを守れるように、訓練を欠かすつもりは無い。日本人の基本は貪欲な習得と足を止めない改善、そして魔改造だ。


 暗くなり始めた頃に、家に戻る。アストはまだだ。部屋に戻ると、リズが感動した顔をしてタロを見ている。


「何か変化が有ったの?」


「タロが目を開いたの」


 顔を見ると、マズルの根元の毛の間から、白みがかった青色の瞳がうっすら見える。おぉ、目が開いている。


『タロ、まま、見える?』


『よく、見えない、でも、まま』


 まぁ、犬の視力はそこまで良くない。それも今まで使っていなかった器官だ。慣れるまでは時間がかかるだろう。予定より少し早いかな。

 匂いを主体にずりずりとこちらに近づいてくる。抱き上げると、胸元で丸まる。


『まま、まま、ままの匂い、好き』


 そう思いながら、懸命に体を擦り付けてくる。小さな命が手の中に宿っている事に何か奇跡のような物を感じる。あぁ、元気に育って欲しいな。

 リズに手渡し、リズも抱きかかえる。リズも特別な人間と認識しているのか大人しく丸まっている。


「可愛いね」


 リズが母親の表情で呟く。


「うん。元気に育ってくれると良いよね」


 指先で頭を撫でながら、そう答える。


 箱に戻すと視界が新鮮なのか、箱の壁をじっと見ながら近づき、ふんふんと匂いを嗅いでいる。これを飽きずに延々やっている。

 少し早いけど、離乳食の訓練も始めるか。便の様子を見ながらなら大丈夫だろう。そう思いキッチンに向かう。

 ティーシアに生肉を頼むと、鳥の胸肉を少し分けてもらえた。脂肪を捨てて、乳鉢ですり潰し、繊維を取り除く。完全にペースト状になったところで部屋に戻る。


『タロ、おなか、すいた?』


『まま、おなか、すいた』


 抱き上げて乳をあげる傍ら、口の周りに鳥のペーストを塗りつける。乳を吸い終わり、ぺろぺろと口の周りを舐める時に一緒に離乳食も口に入る。


『ふぅぉぉ、なんか、ちがう、でも、おいしい』


 タロの細く開かれた目が、ちょっと見開く。気に入ったようなので、もう少し口の周りに塗ってあげる。ぺろぺろと美味しそうに舐めとって行く。


「これが離乳食?」


「まずは、脂と繊維の少ない所を選んで磨り潰してあげる感じかな」


 あまりやり過ぎると、お腹がびっくりする。程々で終わりだ。そもそもそう多くは磨り潰していない。

 満足したのか、自分でけぷっとげっぷをすると、ころころ転がり始めた。食後の運動みたいで少し和む。


 そうこうしている内にアストが帰って来たので、乳鉢と乳棒を綺麗にして、食事の席に着く。

 どうも、猪の大物がかかったようでご機嫌だ。そんな感じで、優しい夕ご飯の時間を過ごす。


 その後はいつものお風呂だ。順番に入って行く。


 リズの番が終わり、タロの番だ。リズが抱きかかえると、しっぽを千切れんばかりに振り始める。しっぽもちょっとずつ大きくふさふさしてきた。

 湯に浸けると、ぷかぷかと浮くのが楽しいのか犬かきもどきの動きをし始める。この歳でも本能でそう言う動きをするのか。


『はふぅ、きもちいい』


 リズが掴まえると、くにゅくにゅと全身マッサージ兼手洗いが始まる。

 恍惚とした表情でそれをじっと受けるタロ。マズルがちょっと伸び、目が開いた事で大分感情も豊かになって来た。


『まま……だめ……ねむら……な……い』


 ふふふ。今日も撃沈だ。


「寝たみたい」


「うん。じゃあ、拭って寝かしつけておくね」


 そう言ってリズが部屋に戻る。

 私も樽に浸かる。しかし、リナは圧巻だった。熊が可哀想になって来た。あれなら、二班に分けて狩ってもそれほど事故の恐れは無いな。

 さっさと狩って、さっさと帰る。これで8等級の達成数を稼いで、7等級に上げておいて戦争かな。目標達成までもう少しだ。


 そう思いながら、樽やタライを洗って、部屋に戻る。


 珍しく、リズが布団の中でごろんとしていた。


「どうしたの?」


「んー?仲間が増えたなって。私のやる事も減っているから、本当に必要なのかなってちょっと思っただけ」


「戦闘に参加するだけが仕事じゃないからね。それにもしもの備えは重要なんだ。今必要無いが将来足りなかったに変わるのは世の常だから、あまり考えなくて良いよ。リーダーの指示なんだから」


「うん、ありがとう……」


 そう言うと、胸元に顔を埋めてくる。


「タロじゃ無いけど、ヒロの匂い好きよ……」


「私も、リズの匂い好きだよ。食べちゃいたいくらい」


「あ、それは少し意味が違う。あ、ボタン外さない……。こら、首元弱い……んっ……」


 そんな感じで飽きずに夜も更けていく。1月7日はそうやって過ぎて行った。戦争までもう少し。

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