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 話を聞いていても分かるが、そんな甲斐の国を相手に簡単に攻めると言い出す奴は居ないだろう。何をしてくるか分からないのは怖いし、元々戦上手と怖れられていたんだしな。余計に攻めないというか、攻め難いだろう。


 そんな話をしていたら昼が近くなっていたので昼食作りを始める。そのままウェリアには練習を続けさせ、ついでに女性陣が千代女に身体強化をやらせている。やはりズレていたのか、効果としては今一つのようだ。


 女性陣の指導が入り、千代女は必死に修正している。誰かから言われる前に自分で修正出来ればいいんだが、千代女はそこまでの実力が無い。もうちょっと修行を繰り返さないと駄目だな、これは。


 そんな指導を見ていたら昼食が出来たので食べていく。皆だけでなく千代女も食べているが、コイツはこういう奴なので最初から用意している。千代女は昼食を食べた後、雨の中を帰って行った。


 その後もウェリアの訓練は続き、女性陣からの容赦無い指摘を受け続ける。まだ下手だから仕方ないが、横でやっているエイダはそこまでではない。まあ、ある程度の練習はしてきているから、それで出来ているというのもある。


 ウェリアが特筆して下手という事も無い筈なんだが、どうにも上手くいかないな。【集中】は使ってるんだが、覚えようとしていないのか、それともリズム感が無いのか。どうにも硬いという感じがする。


 固定された動きは得意だが、自分で柔軟に対応するのは下手。そういう感じか。それでも少しずつ良くなってきているから、上達はしていくだろう。やはり練習あるのみだな。


 夕方になったので練習は終わりとなったのだが、ウェリアは倒れるように地面に寝転んだ。集中して練習するのも、身体強化を維持するのにも疲れたんだろう。今は荒く呼吸しながら休んでいるので、そのまま寝かせておく。


 俺は夕食作りを始めるが、今日の夕食はアジフライだ。エリアに麦飯を頼み、メルと子供達にスープを頼み、フォルにサラダを頼む。俺は鯵を開き、塩を馴染ませておく。1人に2枚あれば十分だろう。


 パン粉が無いが全粒粉で十分だ。麦飯がある程度炊けてきたので鯵を揚げていく。竜の脂で揚げていくと、相変わらず暴力的な香りが広がるなぁ。そうして良い匂いを振り撒いていると、流石にウェリアも起き上がった。


 疲れていたものの、食事の魔力には抗えないらしい。のそのそと卓袱台の前に移動している。綺麗に揚がった鯵を取り上げて、十分に油を切って皿に上げたら食べていってもらう。冷めると美味しさが半減するからな。


 どんどんと揚げていき、最後に自分の分が揚がったら夕食の開始だ。やっと食べられる。それじゃあ、いただきます。



 「うん。まあまあ上手くいってる。鯵は油と相性がいいけど、竜の脂とも相性が良いな。……まあ、竜の脂と相性の悪い物って聞いた事は無いけどさ。それにしても久しぶりのアジフライは美味い」


 「この魚を揚げたものはアジフライと言うのですか。これ美味しいです。仰っていたように脂との相性が良いのでしょうね、サクサクしていますから食感も良いですし。塩でも魚醤でも美味しいです」


 「確かにね。私は何も掛けなくても良いかも。竜の脂って独特の香りと味がするから、これだけでも美味しいんだよね。脂でコレは反則とも思うけど、竜だから反則でも当たり前なのかな?」



 皆には割と好評だ。ウチの女性陣も食べた事はあるが、久しぶりなので美味しいんだろう。黙々と食べている。楽しいかどうかは別にして、美味しい夕食を皆で堪能した。


 夕食後、後片付けを終えた俺は風呂に入っている。何故か今日はダリアとフヨウも入っているが、途中で出て縁側に行った。まだ暑いからだろうと思いつつ、俺もキリの良いところで風呂を上がる。


 ダリアとフヨウと共に縁側で【冷風】を使い涼んでいると、雨が上がっている事に気付いた。そういえば風呂に入る時にも雨が降ってなかったな。あの時には既に止んでいたのか……。


 雨上がりではあるが、そこまで蒸し暑さを感じないまま2匹とゆっくり過ごす。汗が引いたら部屋へと戻り、酒を飲んでいる女性陣をスルーする。子供達は絵を描いているようなのでそっとしておこう。


 ダリアをブラッシングすると、すぐに撃沈したが続ける。全身の毛をブラッシングしてから解放するが、完全に熟睡しているようだ。フヨウも撫でるが簡単に「ぐでー」となったので布団に連れて行く。


 子供達も絵を描き終わっていたので呼び、紐を外してブラッシングしていく。一梳き毎に異様に艶が出てくるが、その反面うとうとしてくる蓮。あっと言う間に眠ったが、完全に綺麗になるまでは止める訳にはいかない。


 綺麗になっている部分と、そうでない部分で斑になってしまうからな。そう思って綺麗にするも、ダリアと同じく完全に熟睡してるなぁ。蓮も布団に寝かせ、次はイデアだ、当然とも言えるが、イデアも終わった頃には完全に熟睡していた。


 イデアも布団に寝かせ、2人と2匹に【昏睡】を使って深く眠らせる。その後、静かなので確認すると女性陣は酒で撃沈していた。なのでディルと共に寝かせていく。


 全員を寝かせたら、ディルのリクエストに応じて大満足させておいた。いつもいつも変わらないなと思いつつ、ディルを寝かせてから部屋と皆を綺麗にする。続いて勾玉で邪気を【浄化】し、王女組を確認すると無理だったので寝よう。


 今日も一日お疲れ様でした。



 <異世界831日目>



 おはようございます。雨は降っていないようですが、今日も天気は宜しくないようです。無理矢理に地面を【乾燥】させて、庭で練習をさせるしかないな。いつ雨が降ってくるか分からないんじゃ、外で練習も難しい。


 台所で緑茶を飲んでいると、ウェリアが起きてきたので紅茶を淹れてやる。渡すと飲み始めたのでゆっくり過ごしていると、いきなり妙な話を振ってきた。何を考えてるんだコイツは?。



 「そういえば、不老長寿の皆さんと関係あるんですよね? その割には……タネ無いんですか?」


 「……何を言ってるんだお前は? 皆の体は毎回完全に【浄化】してるから絶対に妊娠しないぞ?」


 「あっ、そうなんですね。あの方々なら、誰か避妊薬の飲み忘れを装って妊娠しそうじゃないですか。その割には誰も出来てないなーと思ったんですよ」


 「今のところは作る気が無いからじゃないか? 前に300年くらいはこのままでいいって言ってたし、俺達は1000年を超えて生きられるからなぁ」


 「何ていうか、スケールが違いすぎますね。1000年以上も生きるなら、確かに子供はいつでもいいって思えるんでしょう。オレには欠片も理解できませんけど」


 「まあ、不老長寿と寿命がある者じゃ、同じ感覚を持つのは無理だろ。何かあっても後でいいやとなるのが不老長寿だからな。時間に縛られてないし。それより急にどうしたんだ?」


 「いやー……。あの子供達いるじゃないですか? あの子達見てると、子供もいいなーって思えてきましてね。まあ、相手なんて居ないんですけど。でも子供は欲しいなと思えてきまして……」


 「ウチの子はなー。邪生の心臓食べてるし、元々綺麗だしで色々違うけどな。特にイデアは普通の子供と言い辛い部分もある。それに、子供を育てるのもなかなか大変だぞ。俺達は人数が多いから大丈夫だがな」


 「あー……そういうトコも考えないといけないんですね。んー……色々大変なのは想像でも分かりますけど……年を越す前に帰るんですよね? ちょっと考えてみようかな」


 「まあ、考えるのは自由だし好きにすればいいが、無責任な事だけはしないようにな。お前も子供も不幸になるだけだぞ」


 「分かってますよ、その程度は」



 本当に分かってるのかね? とはいえ、ただヤりたいだけだった女に母性が生まれたのは悪い事じゃないか。



 ▽▽▽▽▽


 1668終了時点


 大白金貨101枚

 白金貨498枚

 大金貨1795枚

 金貨2897枚

 大銀貨1710枚

 銀貨2620枚

 大銅貨471枚

 銅貨50枚


 神銅の処刑剣

 神銀の錫杖

 神金のヴァジュラ

 精霊木の浄化棍棒

 精霊木石の浄化盾

 氷擲竜の棒手裏剣

 神金銀の勾玉

 神銅の数珠2個

 王角竜の帽子

 王角竜の革鎧

 大海竜の半篭手

 真っ黒な指貫グローブ

 王角竜の剣帯

 王角竜の脛当

 海蛇竜のジャケット

 真っ黒なズボン

 真っ黒なブーツ

 白い大型のアイテムバッグ


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