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エリカの隣  作者: 水無月
3/4

3



 目の前が、真っ赤に染まった。

 ぐちゃぐちゃと、生々しい音が聞こえる。

 なんの音だ。

 手が生暖かい。

 ぬるつく、液体だ。

 絡みつく長い糸。

 柔らかい何か。

 口元が濡れている。

 口腔に広がる、魅惑的な味。

 月明かりが、ぼんやりと何か(・・)を照らす。

 何かを、青白く照らしている。


 ―――わたしは、なにを、している?


 黒毛九尾は無意識に動かしていた顎を止めた。動かしている、つまり、何かを咀嚼しているということだろうか。何を、食べたのだ?生暖かい液体が、体を濡らしている。なんだ、これは。

 ある意味(・・・・)嗅ぎ慣れた、香しい香りが、鼻腔を刺激する。だが、最近はその香りを嗅いだことはなかったはずだ。いや、そもそもこの香りをどこで嗅いだ?黒毛九尾はぼんやりとする思考をかき集め、思い出そうとする。最近、そう、そう遠くない昔だ。どれくらいだったか…。一年ではない、それよりも、もっと前…だ。

 その瞬間、黒毛九尾のぼやけた視界が晴れる様に澄み渡った。


「―――」


 真っ暗な、虚ろのような目が、見ていた。

 口元は微かに弧を描いている。だが、引きつっているようにも見えるのは黒毛九尾の気のせいだろうか。手に絡んだ、真っ黒な髪。何度となく、指を滑らせたそれは、まるで生き物のように黒毛九尾の指に絡みつく。

 黒毛九尾が呆然としながら、抱えているその柔らかな四肢に目を向ける。そこには、見慣れた姿などなかった。その薄い腹は更に薄くなり、(はらわた)が出ている。四肢は真っ赤に染まって…いや、四肢だけではない。足先も、腕も、肩も、首筋も、全てが赤く染まっていた。


「……ナナ…?」


 損傷していない個所など、どこにもないくらいに、その脆弱な体は傷だらけだった。細い、爪の跡。等間隔に開いた、牙の穴。誰が見ても一目でわかるほど、生きていなかった。


「―――?」


 黒毛九尾はその光景が理解できず、名無しの腕を掴んで自分の首に回させる。しかしだらりとしたそれは、黒毛九尾の首に絡むことなく地へと落ちて行った。いつかクロを見たいと言っていた黒曜石のような瞳は、光を反射することなく濁っている。黒毛九尾の話に、いつも楽しそうに相槌を打っていた小さな唇は、血で真っ赤に彩られていた。


「な、ぜ…」


 黒毛九尾は、名無しのその状態が自分の行った結果だということを理解していた。喰えと言われ、その柔肌に喰らいついた。震える体を抱きしめ、その血潮を啜った。そう、今までとなんら変わらないことをしただけだ。いや、今までと異なるのは、暴れなかったことくらいだろうか。

 だがそれ以上に、黒毛九尾の心情は本人ですら想像できないほど狼狽え、荒れ狂っていた。


「―――黒毛の」

「…きんもう…?」


 差し込む月明かりを背に、知己がその姿を現す。ただ、いつもと違って人型ではなく、九つの尾を携えた狐の姿ではあったが。だが、金毛九尾を背後にしながら、黒毛九尾は振り向くことをしなかった。

 いつになくぼんやりとした返しをする黒毛九尾に、金毛九尾は静かに問うた。


「―――どうした、いつものことであろ?なぜ、狼狽えている?」

「…狼狽えて…?」


 本人ですら理解していないその状態に、金毛九尾は器用にため息を吐いた。


「…喰らったことを後悔しているように見えるが、その人の子はそんなにも大切だったのか?」


 静かな金毛九尾の言葉に、黒毛九尾は首を横に振る。いや、後悔などしているはずがない、と言い聞かせるかのように。そんな様子の黒毛九尾に、金毛九尾はどのような娘だったのかと問う。静かに問うその声音は、黒毛九尾を責めているわけではなく、ただただ純粋な好奇心からきていることだけは、黒毛九尾にも理解できた。

 だからだろうか。するりと言葉が口から滑って出る。


「…目が、とても悪い娘だった…。親もなく、村ではいつも独りでいた」


 それで、と金毛九尾が先を促す。それに無意識のまま、黒毛九尾は思い出をなぞるように話す。黒毛九尾にとっては、刺激的ともいえる思い出を。


「だが…内気なわけではなかった…私の話を喜々として聞き、色々なことを訪ねてきた…あぁ、そうだ、とても長く、指通りの良い髪をしていたな…真っ黒で…」

「畑仕事をしていなかったからか…とても柔らかく細い指をしていた、よくもまぁ、折れないものだと感心した」

「目が悪い癖に、うろちょろと動き回っていた…転んで、怪我をしても泣きもせずに…よくもまぁ飽きぬものだと、感心した」


 初まりは、どのようなものだったのだ、と金毛九尾が問う。


「…いつも通り、独りで村を眺めていた……そしてこの娘が目についたのだ。いつもいつも独りきり。誰の傍にも寄らぬこの娘に…」

「そんな娘に、私から声をかけたのだ」

「あぁ、あの頃は、今よりもっと小さかった…、今よりも動き回らず、私が手を引いてやったこともあったなぁ…」

「私を恐れぬから、話し相手には良いと思って…次の日も会いに行ったなぁ…ナナは、笑っていた…」


 そうか、と金毛九尾が相槌を打つ。


「私の気に入りの丘に連れて行ってやり、気に入ったからそこでよく会うようになっていた…そうだ、川にも行ったなぁ…目が悪いというのに、はしゃぎまわって…足を滑らせたのだ」

「水浸しになっておきながら、楽しそうに笑っていた…」

「あの時のナナは、軽かったな……年を経るごとに、背は伸び重くなっていったが、それでもナナは変わることなく…私の話し相手として不足なかった」


 金毛九尾は、沈黙したまま促すように黒毛九尾を見た。


「あの黒い髪に、触れるのは好ましかった」

「あの鈴のような声で名を呼ばれるのは、心地よかった」

「あの柔らかい手を握るのは、少し気を遣った」

「転ばぬように見張るのは、私だった」

「あの笑みを見せるのは、私だけで良かった」



「……あの娘の傍は……」



 ぱたり、と。黒毛九尾の手に何かが落ちた。


「―――あの、むすめ、の……そば、は…」


 ぱた、ぱたた、と途切れることなくそれは黒毛九尾の手に落ちる。それを静かに見ていた金毛九尾は、沈痛な面持ちで目を伏せた。


「…黒毛の。以前、言ったことがあったな。もう、人を喰らうのは止めた方がよい、と」


 金毛九尾の言葉に、黒毛九尾は俯いていたその顔を上げる。


「…黒毛の、人は、人の子は、弱い。脆弱だ。我らが爪一つ立てれば、それは喪われる。永遠に、だ。そなたは、二度とその娘の姿を、声を、肌の柔らかさを、向けられる笑みを―――愛を、感じることはない。それが、人の死、だ」


 黒毛九尾は、金毛九尾の言葉に、全ての思考を停止させた。

 もう二度と、名無しの姿を見ることはない。その鈴のような声で、名を呼んでくれることも、転ばぬよう手を引くことも、ない。自分の暇つぶしに、話しに付き合ってくれることも、二度と、ないのだ。

 理解、していたはずだというのに。


 ―――もう、あえない、みれない、はなせない、ふれることも、なにも、なにもできない

 あのくろかみにゆびをとおすことも、ほおについたどろをぬぐうことも、やわらかなからだをかかえることも、なにも


 で き な い


「――――――!!!!」


 そうしたのは、自分だ。自分が、名無しを殺した。喰らった。その体に牙を、爪を立て、引き裂いた。痛みに震える体を、力いっぱい抱きしめた。本能の赴くままに、自分は、彼女を。

 ぼたぼたと、滂沱たる涙が、黒毛九尾の頬を滑り落ちて行く。それ(・・)がなんなのか分からない黒毛九尾には、止めることなど出来るはずもなかった。


 ―――クロ、く、ろ


「!!」


 うろ覚えな記憶が蘇ると同時に、囁く名無しの声も思い出す。それは、黒毛九尾にとっては求めていたもので、それでいて初めてとも言うべき恐怖だった。


 ―――クロ、わたし、目が、悪いでしょう…?だか、ら…あなたが人でないのは、なんとなく、わかっていたの

 ―――でも、村で、いつも独りでね…さびしかったから、話し相手が欲しかった


 自分もだと、自分もそうなのだと今なら叫べるのに。


 ―――最初、は…全然優しくなかったのにね…クロ、は…いつからか、っ…優し、く…してくれるように…なったの…覚えてる……?


 知らない知らない。そんなこと、した覚えなどない。今から優しくするから、だから。


 ―――川で、落ちた、とき…慌ててたの、知っていたの…嬉しかった…だれもっ…気に、してくれない、から……いじわるも、された…けどね…


 やめてくれ、と記憶に叫びそうになる。もう、聞きたくない。だって、もう、お前は。


 ―――あなたが、九尾、さまで…よかった


 ―――すきよ、クロ…だから、た……


「―――」


 呆然とする黒毛九尾を、金毛九尾は見ていた。そして何も言わず、その場を立ち去った。






「……私は、ただの、暇つぶしの、つもりだったんだ…」


 黒毛九尾は、冷たくなる名無しの体を抱きしめながら独白するように零した。血で汚れた顔を拭う。


「だが、お前は、いつでも私を受け入れてくれた…いつも、いつも。意地悪をしても、手を貸さずに見ていた時も、どんなことがあっても、お前は次の日には笑っていた…」


 自分が人でないことを知っていた。それでも、名無しの態度が変わることはなかった。だから気付けなかった。まさか、気付いているなんて。


「生贄だと聞いても、何とも思わなかったんだ…」


 どうせ自分が喰らうのであれば、いいだろうと思っていた。その前の暇つぶしになっても。


「ナナ…お前といる日々は……たのしかったんだ」


 喧嘩をするわけでもなく、享楽に耽るでもなく、ただただ会って話すだけ。それだけなのに、楽しかったのだ。きっと、今までのこと全ての中でも、名無しを話しているのが一番楽しかった。


「―――どうして、金毛の言うことを、聞かなかったのだろうな…私は」


 金毛九尾を責める気持ちはない。きっと、あの時の自分は金毛九尾の言葉を鼻で笑い、絶対に言うことを聞かなかったであろうから。だから強く言わなかったのだとも理解得出来る。


「―――永く生きておきながら、こんな…こんなっ、かんたんな、ことも…気付けぬとは…」


 黒毛九尾は、光を喪った名無しの瞼を下ろす。寝ているようだ、とは見えない。それでも、もう二度と光を宿すことがないのだと突きつけられるよりかはマシだった。


「………ずっと、話していたかった」

「ずっと、お前の髪に指を滑らせたかった」

「お前を運ぶのは、私だけで良かった」

「怪我をしないように見ていたかった…」

「もっと、お前に、名を……」


「―――呼んでもらいたかった」


 黒毛九尾は、それが、その感情がなんなのか理解できぬまま、名無しの血に濡れた唇に自分のを重ねた。鉄錆のような味のそれは、酷く甘く。それでいて、黒毛九尾に涙を零させた。もう、二度と、触れることの出来ない彼女。もう二度と、その唇から自分の名が零れる事はない。

 もっともっと、いろんな話をしておけば良かった。もっともっと、自分の気持ちを考えれば良かった。そうすれば、もっと一緒にいられたのかもしれないのに。

 そこまで考えて、どうしてずっと共に居たいのか、黒毛九尾は理解した。

 理解、出来てしまった。


「あぁ―――、あいしてる(・・・・・)んだ………」


 そして黒毛九尾は咽び泣いた。二度と会えない、触れられない、話せないその事実と。

 愛するものを、そうと気付けずその手で殺してしまった事実に。


 彼女の最後すら、うろ覚えな自分に、恐ろしいまでの殺意すら溢れた。どうして、どうして彼女の言うことなんて聞いてしまったのか。どうして、喰らうことを選んでしまったのか。永く生きておきながら、強い力を持っておきながら、自分の欲望一つまともに制御できぬ自分など、ただの獣と変わらない、いやそれよりももっと質の悪い畜生ではないか。


「すき、なんだ、あいし、て…る…」


 黒毛九尾は名無しが言ってくれた、初めて送られるその言葉を繰り返す。何度も、何度も。それに応えはないと知りながらも、伝えずにはいられなかった。





◇◆◇




 毛の黒い、九つの尾を持つ狐は、三日三晩泣き伏した。冷たくなった、愛しい人の骸をその腕に抱いて。そんな彼に、近付く一つの影があった。


「黒毛の」

「……き、ん…の」


 泣きすぎてしゃがれた声で、黒毛九尾は訪れた知己を認識した。慟哭しすぎた喉は、哀れさすら通り越えて逆に痛々しい。だが、金毛九尾は意に介さず話を続けた。


「…話したくない気持ちは分からんでもない。だが、人の子だ。弔ってやるのが良い」

「…とむらう…?」

「あぁ、人の子は、その命潰えた時地へと埋められる。そして大地へと還るのだ」

「そんな!そんなことをすれば、ナナはまた土の下で孤独になってしまう!」

「黒毛の、それは違う。人の子は大地に溶け、還るのだ。そのままにしておけば、その娘は腐り爛れ、元の顔すら思い出せなくなるぞ」

「…なぜ、そんなことを知っている…?」


 その時初めて、黒毛九尾は金毛九尾の言葉に違和感を覚えた。そうだ、思えば、最初に止めた時もおかしいと思った。妖怪である自分に、どうして人喰いを止めよなどと言ってきたのか。自分たちは、そういった生き物だ。よっぽどのことがない限り、同族が諫めるなどない。


「…そなたの想像したとおりだ」

「そ、れは―――」


 金毛九尾は、狐の姿から人型になると、近くにある岩に腰かけた。そして懐かしい思い出に浸るように、その金色の瞳を細める。


「そなたは知らなんだ…かつて、我も人を喰ろうたことがあった。あの頃の我は、今よりもっと未熟でなぁ。人を喰うことに何ら疑問を感じておらなんだ…何人目だったか…、あの娘に会ったのは。可愛げもない、憎まれ口ばかり叩く娘だった。だが、器量は良くてな、面倒見も良い娘だった。…だがな、我も結果として喰らった。そして二度と会えぬことに気付き、娘を好いていたのだと知ったのだ」


 今のお主と同じようにな、と金毛九尾は苦く笑った。


「―――もう、あの娘の顔すら、思い出せぬのだ。我は、腐り落ちる娘を、土に還すこと無くその身を抱いていたからな」

「―――」


 金毛九尾の言葉に、黒毛九尾は絶句した。この先どのくらい生きるか分からない、だが、愛した者の顔すら思い出せなくなるとはどれほどの苦痛だろう。自分はまだいい、と黒毛九尾は思えた。まだ、笑っている顔も、拗ねた顔も思い出せる。


「……どうして」


 背を向けたまま問う黒毛九尾に、金毛九尾は笑った。


「もう、あんな思いをするのは我のみで十分だったからな。まぁ、手遅れにはなったが…。だが黒毛の。愛した者の記憶を抱いてこの先も生きるつもりなれば、離してやれ。その骸がある土の上で生きるしか、我々には出来んのだから」


 黒毛九尾は、金毛九尾の言葉を聞きいれる他なかった。それは、彼が自分よりも力を持っているとか、古い付き合いだからではない。自分よりも先に、それ(・・)を知っていることへの敬意だ。


「…金毛の、人の子は、どうやってとむらう、のだろうか…」


 三日三晩、泣きに泣いた。それでも、名無しの目は開かれることなく、その体も冷たくなり固くなるだけだった。指通しの良かった髪は、ぱさぱさと水気をなくしている。もう、名無しが笑って歩き回っていた面影はほぼない。

 それでも、金毛九尾の脳裏には名無しの鮮やかな姿が思い浮かび上がる。最後の表情だけでないことは、黒毛九尾にとっては幸いなことだった。そしてそれを教えてくれた金毛九尾には感謝の気持ちしかなかった。金毛九尾は未だに忘れることが出来ないと言っていた。いつ、彼女の顔を思い出せるようになるのかも、この先ずっと思い出せないままでいるのかも。

 自分も、きっとそうなるのだろうと黒毛九尾は思う。自分の過ちが、自分の本当に欲していた者を壊したその痛みを、忘れることが出来るなんて考えられない。少なくとも、今の黒毛九尾はそう思う。


 だが、それを抱えて生きて行けと金毛九尾は言った。それが、唯一出来ることなのだとも。

 


 ―――それ以降、小さな村の因習はなくなることとなる。神と崇められる九尾がそれを欲さなくなり、その森から移動したというのが所説だ。だが九尾の守護がなくなっても、その村が襲われ消えることはなかった。最後の生贄を差し出した長は、結果として意味をなさない非道な所業をしていたとして、晩年では針の筵のような扱いを受けていたという。

 しかしその村も、長くは続かなかった。

 九尾の守護が消えて三十年ほどしたころだろうか、森に棲む大型の獣たちが、冬時の食料を求めて村に襲い掛かる。村は阿鼻叫喚となり、そしてひっそりとその存在に終止符が打たれた。


 その一部始終を、気に入っていた丘から見ていた黒毛九尾は、一度だけ目を伏せた。黒毛九尾は、森を離れてはいなかった。自分の犯した罪を認識できるように。還る愛した人の傍に居たいがために。だからといって、村を守ることはしなくなった。それをすれば、また同じことが起こると理解して。もう二度と、彼女のような悲しい人を生み出さない為にも。

 始めの頃は黒毛九尾の妖力の残滓があったせいで、大型の獣が寄ることはなかったが、それも時と共に失せてゆき、そして村は襲われ消えていった。





◆◇◆





 とても深く広い森が、かつて、そこには在った。木々は何百年と時を重ね、どれもがとても大きく在り、そこに住まう動物も、とても大きく美しかったという。

その森の近くに住んでいた小さな名もなき村は、その森を神聖な場所として崇め奉っていた。


 しかし、時を経るごとに力をもった生き物たちは弱っていき、そしてその森は衰退していった。一番力を持っていたとされる”九尾”がいなくなったからだとも、言われている。なぜ、九尾がその森から消えたのか、理由を知るものは誰もいない。だが、それを機に、森と村は緩やかに終焉へと向かったのは確かである。

 かつて、その森で一番の力を持っていたのは、とある妖怪。



 その名を、黒毛九尾といった。







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